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フレンチのカリスマが贈るジビエとの一期一会 「ルグドゥノム・ブション・リヨネ」

フレンチ シカ 東京
2019.09.18

東京・神楽坂。メイン通りから横道に入ると趣のある石畳の路地が続き、明治から続く花街の面影を残す情緒あふれる町です。

今回ご紹介するお店「ルグドゥノム・ブション・リヨネ」は、この神楽坂の本多横丁にある老舗フレンチ。オーナーシェフ、クリストフ・ポコさんはフランスのリヨン郊外にある町・ヴェニスィウご出身で、今年で来日21年目を迎える親日家です。

お店に入ると、気さくな店員さんたちが温かくお出迎え。店内のインテリアはフランスから取り寄せたものばかりで、上品で洗練された雰囲気が心地よい高揚感を与えてくれます。

素材のよさにこだわる本格的な仏リヨン料理

ポコさんは15歳で料理の道に入り、フレンチの道を究めました。その経歴は華々しく、フランスではミシュラン2つ星レストラン「ジル」や、パリの名店「トゥール・ダルジャン」、超高級ホテル「プラザ アテネ」など複数のレストランで活躍。その後日本へ渡り、25歳の若さで名門校「コルドンブルー」の教職に。2000年にホテルソフィテル東京の総料理長に就いたのち、2007年に今のお店をオープンしました。

「ルグドゥノム・ブション・リヨネ」で提供するのは、素材の持ち味を生かして作る本格リヨン料理。ランチ・ディナーともに数種ずつのコース料理を提供し、ランチは1,950円~、ディナーは3,950円~選べます(料金は税サ別。コースに追加できるアラカルト料理もあり)。なお、店名の“ブション”とは、リヨンの郷土料理を提供する大衆食堂のことです。

フランス料理ではジビエは欠かせない素材ですが、ポコさんにはあるこだわりがあります。それは、日本産の良質なジビエを使って提供すること。

「日本のジビエがどれだけおいしいかをお伝えしたいんですよ」。

料理に使うジビエは、鳥取県若桜産の日本鹿と猪。肉は、若桜町が運営する獣肉解体処理施設「わかさ29(にく)工房」から仕入れています。

「この施設を出張で初めて見学した時、衛生管理がしっかりしていて設備がとてもきれいなのが印象的だったんです」。

よい状態のジビエは、臭み消しなどの特別な加工をしなくても充分食べやすく、やわらかくておいしい!とポコさんは主張します。

「料理人が気遣うのは、どの部位をどう調理するかということだけでいいんです」。

香り高き繊細な味わいのジビエ料理に感激!

ここで、今回ご紹介する料理「鹿ロース肉 季節のよそおい」が登場!

こちらは、各ディナーコースのメインディッシュ(コース料金+2,500円、税サ別)として選べるほか、追加のアラカルト料理としても別途5,100円(税サ別)で味わえます(アラカルト料理のみのオーダーは不可。提供は9月末までの予定)。

ローストした日本鹿にレモンのゼスト(搾り汁)をかけ、アプリコット・柚子を使ったグリーンペッパーのソースと、春菊のピューレ、鹿の肉汁を使ったジュレでいただきます。「季節を考えて、フレッシュ感のあるさわやかな肉料理を目指しました」とポコさん。

まずはひと口。ローリエと胡椒、レモン汁、オリーブオイルでマリネした鹿肉は、驚きのやわらかさ!レモンのさわやかな酸味によって、日本鹿のまろやかで優しい肉のコクが強調されています。ピリッと辛味のあるグリーンペッパーのソースを付けると、肉の味が引き締まって旨味がクリアに。また、春菊のピューレを肉にのせると、葉の軽やかなえぐみが肉の後味を際立たせてくれます。付け合わせのカブの実とソテーした春菊も、香り高く美味。

すべての食材の香りや味わいを生かし、絶妙なバランス感でまとめられたひと皿は、まるで芸術作品のようです!

ポコさんに「ジビエの魅力」を訪ねると…?

「育てたものではない、野生のものを料理するという”特別感”が好きですね。お客様にとっても、ジビエは“普段食べる料理”ではない。料理をする側も食べる側も、その特別感を楽しみ、食べた時に喜びを感じるんだと思うんです」。

確かに!野生の肉だからこそ、“一期一会のおいしさ”に特別な幸福感を得られるのかもしれません。

フレンチのカリスマがこだわるのは、素材のよさと持ち味を生かし、特別な思いを込めて作るジビエ料理。妥協を許さないプロの徹底した仕事ぶりに、刺激を受けた一日でした。

大切な人とおいしい時間を過ごしたくなったら、ぜひ訪れてもらいたいお店です。

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