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素朴でユニークなバスク料理を、新鮮な九州の食材で再現! 「山バスク」福岡県福岡市中央区

福岡県 焼肉・ロースト シカ イノシシ 洋食
2019.10.30

福岡県・南天神エリアの小路が入り組んだ場所にある「山バスク」。探すのに少々手こずる立地ではありますが、フレッシュなグルメ体験を求める方には訪問する価値アリの1軒です。ここで出会えるのは、県内ではほぼ見かけることのないバスク料理!

福岡で体感する、スペインの豊かな食文化

スペインとフランスの国境地帯に位置する広大なバスク地方は、古くから「食はバスクにあり」と言われるほど豊かな食文化が息付く土地です。

その昔スペインを旅した中村郁雄さんも、素朴さとユニークな創意が共存するバスク料理に夢中になった1人。これをきっかけに料理の道へ進み、2016年には念願の「山バスク」を構えました。なお店名はバスク内陸部の通称で、沿岸部は海バスクと呼ばれています。

店内はスペインのバルをイメージしたデザイン。全席カウンターで、小サイズの料理や「お1人様Set」(1,550円・税抜)があることから1人で気軽に過ごす常連も多いそう。ドリンク&日替わりおつまみ盛り合わせを1,000円(税抜)で提供する、18時30分までのハッピーアワーも好評です。

提供されるのは、スペインとフレンチ双方の影響を受けた料理がずらり。「何度か現地に足を運んで感じた美味しさを、九州の食材をメインに再現しています」と中村さん。味の決め手は、現地の村でしか取れない唐辛子「ピマン・デスプレット」を料理の仕上げにかけること。辛さの中にもマイルドな風味がある珍しい香辛料でした。写真は、これもスペイン料理ではお馴染みの香辛料「ピメントン」。

さてメニューの中には、所々「猪」「鹿」の文字が見られます。中村さんいわく「前に働いていたレストランで捌き方や美味しさを教わっていて、独立したらジビエは絶対に使おうと思っていました。野生の肉を食べると、家畜にはない“食の原点”に触れる気がするんですよね」。

中村さんのジビエ計画は、<糸島ジビエ研究所>の存在を知ったことから本格的に始動します。
「産学官連携事業として糸島市に開設され、獣肉の加工・販売などを行っている会社です。そこの代表で猟師でもある西村さんが非常におもしろいキャラクターの方で、まだ20代前半なのに、知識は豊富だし血抜きや捌き方の技術も優秀。彼の処理した肉の味に驚いて、これならばとメニューに加えたのです」。

捕獲後の処理次第で、ジビエは高級肉になる

弾力に富んだ肉が堪能できる「鹿モモ肉炭火焼」(1950円・税抜)は、そんなジビエメニューの代表格。この日の鹿は嘉麻市で取れた福岡県産で、程よく水分が抜けた状態で届くため、噛むと凝縮された旨味が口いっぱいに広がります。

こちらも糸島産を使った「仔イノシシの炭火焼」(1,600円・税抜)。

ゼリーのようなプルンとした歯ざわりが楽しい1品でした。
「すばやく血抜き処理されれば、ジビエも精肉屋の高級肉に劣らない深みのある美味しさが備わります。この炭火焼も肉自体が美味しいので、味付けは塩とピマン・デスプレットだけです」。

「せっかくなのでバスク料理もどうぞ」と出してくださったのは、現地定番の煮込み料理「タラのピルピル」(750円・税抜)。オリーブオイルとニンニクにタラのコラーゲンが加わり、乳化されて生まれるまろやかなソースがなんとも秀逸! キリッとした塩味がクセになりそうです。

ワインと言えば、バスク地方ならではの辛口白ワイン「チャコリ」(写真右)が飲めるのもここの魅力でしょう。他にも福岡市ではレアな銘柄「ピニャス・デル・カンブリコ」(同中央)や、ハーブとピマン・デスプレット入りのベルモット「ペトロニ」(同左)など、ワインマニアを歓喜させるスペインワインが充実していますよ。

「個人的にはアナグマが美味しくて好き」という中村さん。最近はジビエへの関心が高じ、なんと罠猟の資格まで取ってしまったとか。

「多忙でまだ行けないけれど、早く猟師デビューしたいですね(笑)」。

機会があれば今後もいろんなジビエを仕入れたいそうで、ジビエを巡る中村さんの旅は、まだ始まったばかりです。

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