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本場イタリアのジビエ料理を日本流のおもてなしで楽しめる 「IL TEATRINO DA SALONE(イル テアトリーノ ダ サローネ)

イタリアン シカ イノシシ 東京
2020.01.30

2020年5月に10周年を迎える「IL TEATRINO DA SALONE」(以下、「イル テアトリーノ ダ サローネ」)は、日本人が提案する本格的なイタリアンを堪能できるお店。

東京都南青山、広尾駅から徒歩14分、地下1階にある入口では、店のモチーフである錦鯉が出迎えてくれます。

実はこちらのお店、横浜「SALONE2007」を本店に構えるサローネグループのレストランの一つで、著名な美食ガイドに多々掲載され、さまざまな賞も受賞している名店です。

重厚な扉を開けて店内に足を踏み入れると、大人好みの落ち着いた華やぎのある空間が広がり、気分が高まります。この日は紳士的な男性がおひとりと、上品な装いのカップルが2組、ゆっくりとランチを味わっていました。

小さな劇場で美味しい料理とシェフとの会話を堪能

限定8席の特等席は、「小さな劇場」という店名の由来にもなっているカウンター席。椅子に腰をかけてゆったりくつろぐと、目に入ってくるのがガラス作家・下田顕生氏によるガラスの金魚たち。さらに、岡山県津山市の欅(けやき)と石や樹脂と組み合わせ、細かく砕かれた石が流れる川のように見えるオリジナルカウンターに目を落とすと、一気に非日常空間に惹き込まれます。

メニューは月替わりのお任せコースのみ。ディナーとまったく同じメニューがそのままランチで食べられるのも魅力で、ディナーは12,000円、ランチは8,500円(税サ別)で提供しています。

 

今回紹介するジビエ料理は、1月のコース料理の中で提供される広島県安芸高田市の鹿ヒレ肉を使ったメインディッシュ。

「昨今のジビエブームのおかげもあって、質のいいジビエがコンスタントに入手しやすくなりました。さらにお客様にとってもジビエが身近な存在となってきたため、コース料理に取り入れています」と語るのは、山口智也シェフ。

新時代の若き才能を発掘する、日本最大級の料理人コンペティション「RED U-35」でファイナリストにも残った経歴がある山口シェフ。彼が作り出す一皿は、盛り付けた時の世界観を大切にしているだけあって、とても美しく、手を付けるのがもったいないほど。

「日本人がもてなすイタリアン」を体現するため、料理はすべて和食器に盛られるのもお店のこだわりで、盛り付けのセンスがさらに生きてきます。

鹿のヒレ肉は1頭から200gしか取れないという希少部位。火入れがとても難しいと言われますが…?

「200℃のオーブンで約10分、その後ゆっくりと約15分寝かせることで、中までじっくり火を通します。脂肪の少ない部位の肉を網脂で巻いて炭火で焼くことで、表面が乾燥することなく、おいしく仕上がるのです。また香りは脂に付きやすいので、炭火の香ばしさも感じていただけると思います。野性味のある肉は炭火焼きとの相性がいいんですよ」。

炭火の遠赤外線効果で旨味をギュッと閉じ込め、とってもジューシー。赤ワインベースで仕上げたブラックベリーのコンポートが、鹿の旨味をアップさせます。

本場のイタリア料理をベースにストーリー性のあるコースを作り上げる

独創的かつ繊細な料理を生み出す山口シェフですが、「イル テアトリーノ ダ サローネ」は実はダブルシェフ体制。もう一人、北野敏庸(としのぶ)シェフと毎月季節に応じたメニューを考案しています。

「イタリアの伝統料理がベースとなりますが、一皿一皿が美味しいだけでなく、五味のバランスや香り、プレゼンテーションなど、コース全体での食体験を楽しんでいただけるように工夫しています。自分がこれまで食べて感動した体験などを基に、イタリアンの技法のみにとらわれず、さまざまなアプローチをしています」(北野シェフ)。

料理に対しての思いが強いふたりのシェフ。カウンター席ではシェフ自ら料理を出してくれることもしばしば。今まさに食べている料理の背景やシェフならではのエピソードが料理にアクセントを加えてくれます。

今回はもう一皿、コース料理の〆でもある“シグニチャーディッシュ”「トルテッリーニ イン ブロード」をいただきました。

雉、鴨、豚、牛から12時間かけて丁寧に作られたトロッとした濃厚な出汁にトリュフ入りのパスタを浮かべた一品。割烹料理の赤出汁のように、食事の最後に温かい汁もので胃を温めて終わるという日本の食べ方をイタリアンで提案しています。

「熱いうちに片口からお猪口に出汁を注いで、香りを楽しむのが醍醐味。本来、スープはコースの最初に出るものですが、〆のお味噌汁的感覚のほうが日本人にとっては馴染み深い。外国の方にも和を感じながら召し上がっていただけると自負しています」(山口シェフ)。

料理ごとにグラスワインを合わせるワインペアリングのコース(コース料理の価格に+9,500円前後・税抜)もあり、厳選された自然派のワインと料理のマリアージュが楽しめます。

1月のコースメニューは、鹿のメイン料理のほかに、帆立とレンズ豆のスープや鰤とオレンジの前菜、イチゴとトリュフのリゾットなど、全10品の多彩な料理を楽しむことができます(2月は猪を使ったコース料理を予定)。

イタリア料理の伝統をベースに、旬の食材を使ってシェフの感性で料理を作り上げていく「イル テアトリーノ ダ サローネ」。一人でゆっくりと食事を味わいたい時、大切な人と大切な時間を過ごしたい時など、隠れ家的に利用したいお店になりそうです。

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