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大人の隠れ家レストランで一期一会のジビエが愉しめる「ジビエ×イタリアン La caccia(ラカッチャ)」東京都港区六本木

イタリアン シカ イノシシ クマ 東京
2020.11.10

東京都港区・六本木駅から徒歩3分と好立地な場所にありながら、路地裏にひっそりとたたずむレストラン「ジビエ×イタリアン La caccia(ラカッチャ)」(以下、ラカッチャ)。

重厚さを感じさせる木の扉を開けるとまず目に飛び込んでくるのが、本州鹿や蝦夷鹿の角とスカルで作ったオブジェ。どんな料理が出てくるのか想像が膨らみ、ワクワクしてきました。

店内はカウンターと仕切りのある個室風テーブル席3卓に普通のテーブル席2卓があり、落ち着いた雰囲気の中で食事を楽しむことができます。

店名にある「カッチャ」とは“狩り”の意。野生の鹿や熊など、ジビエを使った料理を多くの人に食べてもらいたいと2019年10月にオープンしました。

シェフを務める岸井 悠士さんは、イタリアンやフレンチを学んだのち、ジビエのことをもっと知りたいと狩猟免許を取得。その後、千葉県君津市にある食肉処理施設を手伝いながら、さらにジビエの知識を深めたそう。
「ジビエはオス、メス、捕獲された時期、食べているエサなど、個体によって味が変わるので、届いた素材や状態で調理法を変えます。まさに一期一会。狩猟を学んだことで、自然の命をいただく意味を考えるようになり、食材への敬意を込めた一皿をお客様に届けたいと想いを込めて作っています」と岸井シェフ。

人気の「サルティンボッカ」はラカッチャ・オリジナル

何から注文したらよいのか迷ってしまうほど、多くのジビエメニューがズラリ。悩んでいるとすかさず、サービス担当の安達 正訓さんがおすすめの一品を教えてくれました。

「ラカッチャ」のオリジナル料理でもある「五島列島産猪フィレ肉のサルティンボッカ」(3,800円・税抜)です。

サルティンボッカとはイタリアの伝統的な肉料理の一つ。仔牛や豚肉を使用するのが一般的ですが、猪のヒレ肉を使用したオリジナルです。やわらかい猪のヒレ肉(100g)に軽く塩・胡椒をしたら、切り込みを入れて間にセージを挟み、生ハム(プロシュート)で全体をくるんでから焼き上げていきます。

まずは、バターを熱したフライパンで周りをコーティングするよう強火で焼き上げたら、オーブンで加熱。

焼いている間に、フォン・ド・ジビエ(ジビエを使った出汁)を煮詰め、生クリームを加えたクリームソースと和栗のコンフィを添えて出来上がり。

「五島列島から取り寄せている猪肉はとてもやわらかく、ヒレ肉に生ハムを巻くことで肉の旨味をさらに引き立てます。食感も変わるので、そのまま食べても美味しいですが、クリームソースを付けて食べると濃厚な味わいが口の中に広がりますよ」(岸井シェフ)

野生の猪がエサにしている栗と一緒に食べることで、猪肉の旨味がさらにアップ。ローズマリーの香りが効いたソースとの相性もぴったりでした。

濃厚な旨味や香りが特徴のジビエ料理ですが、その美味しさをさらに引き立ててくれるのがワインの存在。「ラカッチャ」では、一つ一つのジビエ料理に合わせたワインを多数用意しています。

「サルティンボッカに合うワインはイタリアの『TAURASI SANTANDREA(タウラージ サンタンドレア)』(グラス1,600円・税抜、ボトル8,000円・税抜)。完熟度の高いアリアニコ種という黒ブドウを100%使用したコクのあるワインなので、こってり感のあるこの一皿とよく合うんです。時間の経過と共にワインの味が変化するのも楽しんでください」と安達さん。

二品目に登場したのは、「興部(おこっぺ)産羆(ひぐま)のアルフォルノ」(6,200円・税抜 ※熊メニューは仕入れ状況により値段の変動あり、事前に要問い合わせ)。
「羆はなかなか手に入らないので、メニューで出せる時は店の前に看板を出しているんですよ」(岸井シェフ)

赤身の熊肉(約100g)に塩・胡椒をし、バターを入れたフライパンを熱して周りを焼き上げてから、オーブンでじっくり火入れ。肉を焼いたフライパンに赤ワインを注ぎ、サングリアのアルコール漬けのフルーツ8種(オレンジ、パイナップル、リンゴ、プラム等)を使ったピューレを合わせ、ハチミツで少し甘めに味を整え、煮詰めたらソースの出来上がり。

お皿にソースを盛り付け、ナッツの味がするマイクロハーブとソテーしたコリンキー(カボチャの一種)で彩りを添えたら、ステーキ仕立ての熊肉を盛り付けて完成です。付け合わせの野菜は、常に旬の野菜を仕入れ、その時々で変わるため、同じ一皿でもいつも違った味わいが楽しめるのも魅力です。仕入れた肉と野菜を見て、スーシェフの林 拓久馬さんとメニューや味付けのアイデアを出し合っていくスタイルです。

「北海道の興部町から仕入れている羆は、丁寧な処理がされていてとても美味しいんですよ。ぜひ食べてみてください。熊肉はほかのジビエよりも少し硬めですから、小さくカットしてくださいね」(岸井シェフ)

そう言われてひと口頬張り噛みしめると、熊肉とは思えないソフトな噛み心地に驚き! そしてあとから追いかけて口内に広がる熊肉の香りと旨味…。あまりの美味しさに、あっという間にお皿が空になってしまいそう。

「熊のアルフォルノには、チリの『ALCOHUAZ GRUS(アルコウアス グルース)』(グラス1,600円・税抜、ボトル8,000円・税抜)を。熊肉の力強い味わいにスパイシーなシラー種のワインがピッタリ。フルーツソースの酸味とワインの酸味も混じり合って、この一皿がとても美味しくなりますよ」(安達さん)

ひとつも無駄にしない。自然の命への敬意が生んだ絶品ソース

〆に食べたいのが、鹿肉や猪肉、熊肉などの端材をミンチにして、赤ワインと煮込んだ「4種のジビエのボロネーゼ」(2,400円・税抜)。

ボロネーゼのソースは端材が出るたびに仕込み、真空パックで冷凍保存をしているので、運よく在庫があればソースのテイクアウト(1人前240g・500円・税抜)も可能! リピーターからも人気の一品です。数種のジビエを組み合わせた複雑な味わいがボロネーゼにピッタリ。食べなれたボロネーゼと比べるとかなりコクがあり、一度食べたらヤミツキになりそうな味わいです。

「このパスタには、山梨のワイン『鳥居平今村(とりいびらいまむら)キュヴェ・ユカ・ルージュ2004』(グラス1,600円・税抜、ボトル8,000円・税抜)をおすすめしています。ブラック・クィーン種のさらっと滑らかな味わいがパスタのこってり感とマッチしますよ」(安達さん)

食前のパンに合わせて出される「猪のリエット」は、猪バラ肉と玉ネギ、セロリ、タイム、ローリエを加え、8時間丁寧に煮込んだシェフこだわりの一品です。

左から、サービスの安達 正訓さん、シェフ岸井 悠士さん、スーシェフ林 拓久馬さん。3人でタッグを組み、新たな美食である“ジビエイタリアン”を追求している「ラカッチャ」。いろいろなジビエ料理を食べてみたい、もっとジビエの深い世界を知りたいと思う人にこそ、ぜひ訪れて欲しいお店です。

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