ページが見つかりませんでした – Just another WordPress site https://gibierto.jp Just another WordPress site Wed, 27 Mar 2024 00:56:05 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.9.3 大学生が探るジビエの魅力。北海道視察レポート! https://gibierto.jp/article/feature/interview/13633/ Tue, 26 Mar 2024 08:00:16 +0000 https://gibierto.jp/?p=13633 横浜国大生によるジビエ北海道視察レポート

2023年11月、横浜国立大学経営学部2年生の真鍋ゼミナールに所属する学生たちが、ジビエについての理解を深めるとともに、今後の商品開発に繋がる学びやアイデアを求めて、北海道視察へ出発しました。

参加した学生たちは、視察に先立ち、ジビエに関する座学を通じて知識を深め、準備を整えていた様子。「ジビエについての理解を深め、多くの若い人に魅力を届けられたら」と学生は意気込みを語ります。

今回、学生たちは美唄市のジビエ食肉処理場「Mt.」でエゾシカの解体、精肉を学び、新冠町のレザーブランド「TSUNOO」では、鹿革製品の幅広い製造過程を学んでいきます。

視察には、ゼミの先生である真鍋教授、鹿肉キッチンカー「SHIKASHIKA」を運営する鵜沼明香里さんと、横浜国立大学経営学部4年生であり鹿革製品の企画販売を行うディアベリー株式会社代表取締役の渡辺洋平さん(愛称:鹿くん)が同行しました。

「ジビエとは?」学生たちが問う自然との共生

羽田空港から新千歳空港に向かった横浜国立大学の学生たち。彼らは、初めての北海道でのジビエ視察にわくわくしていました。目指すは、美唄市に位置するジビエ食肉処理場「Mt.」。そこでの体験が、彼らに新たな問いを投げかけることになりました。

学生一同を出迎えてくれた、株式会社Mt.創業者の山本 峻也さんは、前職の農協職員時代に、エゾシカの食害や踏み荒らしによる農業被害が連発し、「誰もやらないなら私がやる」と一念発起して、北海道に生息するエゾシカとヒグマの食肉処理場の経営を行う、株式会社Mt.を創業しました。

Mt.の信念でもある「Cooking starts the moment the shooting」(撃つ瞬間から、調理が始まる)というコンセプトを基に設計された、契約ハンターとの提携や育成、鹿肉を買い求めやすくするための独自のランク付け、国産ジビエ認証の取得などの具体的な取組は、学生たちに大きな学びを与えました。

学生たちは、「ジビエとは?」という問いを起点に、ジビエは「美味しくいただく」だけではなく、生態系の健全な維持にも必要な要素であること、適切かつ理想的な状態を実現するために、実際に様々な工夫が施されていることを学んでいきました。

現場で体感する職人の技と、「いただきます」の意味

学生たちは、山本さんによる講義を受けた後に、実際に解体と精肉を見学。施設内で、熟練の職人たちが素早くエゾシカの解体作業を行っているのを目にすることは、学生たちにとって貴重な体験となりました。

職人たちの手際の良さ、細部への注意、そしてエゾシカへの敬意が感じられる作業は、学生たちに深い印象を与えたようです。「これはただの肉ではない。命をいただいているんです」と職人の一人が語ると、学生たちは静かにうなずきながら、作業を見守りました。この体験を通じて、一人の学生が「私たちはここで、命の重みを深く実感しました」と感動を語りました。

その後の昼食には、施設で解体、精肉されたエゾシカ肉とヒグマ肉のバーベキューが学生たちを待っていました。新鮮なジビエを使った料理は、彼らにとって初めての体験。「こんなに美味しいのに、なぜもっと普及しないのだろうか」とつぶやく学生の姿も。

鹿革の魅力に目を見張る学生たち

北海道視察の二日目、横浜国立大学の学生たちは、札幌から車で約3時間の距離にある新冠町のレザーブランド『TSUNOO』のアトリエを訪れました。ここでは、鹿革製品の製造過程とその独自の魅力について学びます。

アトリエに入ると、学生たちは鹿革製品の質感と美しさに魅了された様子。TSUNOO代表の津野尾 直樹さんは、鹿革の特性について詳しく語りました。「しなやかさと柔らかさが特徴で、革製品としては比較的水に強いのも魅力です」と津野尾さん。

「北海道で生産できる唯一の革ですので、今後は北海道産の革としての付加価値もあると思っています」と学生たちに語りかけます。

学生たちは、鹿革がどのようにして製品に変わるのか、その工程を興味深く見学しました。特になめし作業の手順に、学生たちの視線に熱が入ります。

津野尾さんは、「現在では、ほとんど廃棄されているエゾ鹿の皮を利活用することによって、新たな資源となる未来を目指しています。大きな産業の無い地方都市ですが、職人の技術で名産品となるようになれば嬉しいです」と鹿革製品の将来についても語りました。

「次世代の作り手を育てて、雇用を生み、町の新たな産業になる事が理想です。エゾ鹿革製品が普及すれば、鹿による農業被害、廃棄物の問題などにも微力ながら貢献する事も出来るのではないかと考えています」と続ける津野尾さんの言葉は、学生たちに鹿革の可能性を教え、地域社会における重要性を投げかけました。

この訪問を通じて、学生たちは鹿革の持つ独自の魅力、そして、鹿革が伝える自然との調和の大切さを深く感じました。TSUNOOのアトリエでの経験は、彼らにジビエと自然との関係に対する新たな認識をもたらしたようです。

新たなジビエの可能性を探る学生たちの展望

横浜国立大学真鍋ゼミナールの学生たちの北海道視察は、彼らにとってジビエに関する深い理解をもたらしました。「ジビエを『山の恵み』だと再認識した」と語る学生たちは、ジビエが持つ多様な価値と可能性を見出し、「一頭の動物が食卓に並ぶまでにここまで技術と人の手が関わっている」という事実を強く実感したことで、彼らに食べ物、そして自然に対する敬意が芽生えたように感じます。

訪問した鹿革工房では、「鹿革産業には想像以上に大きな課題がある」と感想を抱いた学生も。また、ある学生は「鹿が処理場で解体されてから、皮のなめしを経て、ひとつのレザー作品として生まれ変わるまでには、多くの手間と移動が必要で、多くの人の手がかかっている」ことに驚きを隠せなかったとのこと。

これらの経験を通じて、「ジビエの振興に、もっと多くの人に関心を持ってほしい」という共通の認識に達した学生たち。

北海道での学びを終え、視察を通じて、学生たちはジビエに関する認識を深め、持続可能な社会におけるジビエの重要性を再認識しました。ジビエに新しい価値を見出し、持続可能な未来を目指すために、メニュー開発と鹿革製品の開発という一歩を踏み出しています。彼らの挑戦が、私たちが抱くジビエのイメージに新しい視点をもたらしてくれることを期待しています。

 

]]>
開けてすぐ、レストランの一皿!絶品鹿肉缶詰3種類をご紹介 https://gibierto.jp/article/shops/shop/13629/ Tue, 26 Mar 2024 03:15:52 +0000 https://gibierto.jp/?p=13629 お家で簡単 本格ジビエ料理

北海道東部を流れる十勝川。

その源流域に「神々の遊ぶ庭」と呼ばれるトムラウシ山がそびえる新得町があります。この自然豊かな森の中で育った鹿肉の を多くの人に届けるため、本格的な鹿肉煮込み料理が缶詰になりました。

今回は、ご家庭で簡単に本格ジビエ料理を楽しめる、ドリーム ヒル・トムラウシの「TOMCAN」シリーズをご紹介します。

北海道産鹿肉のフリカデラ(VENISON FRIKADELLER)

フリカデラとはデンマークの郷土料理で、ミートボールのホワイトソース煮込みのこと。

鹿肉だけを使った肉感溢れるミートボールとたっぷりの生クリームで仕上げたホワイトソースで、濃厚な味わいが楽しめます。鹿肉と合うマッシュルーム、玉ねぎなども入っていて満足感ある一品となっています。

バゲットやマッシュポテトを添えたり、パスタソースとして使用するのもおすすめだとか。

北海道産鹿肉のパルマンティエ(VENISON PARMENTIER)

フランスの家庭料理のひとつ、パルマンティエ。

ホロホロになるまで煮込こみほぐした鹿肉に、チーズを練り込んだマッシュポテトが入っています。マッシュポテトは北海道産のジャガイモを使用し、滑らかでクリーミーかつチーズの濃厚な味わいも楽しめます。

鹿肉とともにトマト、セロリ、玉ねぎ、人参も入っており、トマトの酸味と鹿肉の肉々しい食感、マッシュポテトが良く合います。パルマンティエは鹿肉、マッシュポテト、鹿肉の3層構造になっているので、缶切りで缶詰の下面を開け、上面プルタブを引いて上から押すように盛り付ければ美しい仕上がりに。チーズやパン粉をかけた後オーブンなどで温めると、手間要らずで本格的な一皿になります。

北海道産鹿肉のポワブラード(VENISON POIVRADE)

鹿肉の煮込み料理の中で、最も伝統的な調理方法といわれるポワブラード。

ポワブラードはコショウという意味のフランス語です。トロトロになるまで煮込んだ鹿肉に黒胡椒を効かせた一品です。赤ワインの渋みと酸味、栗とレーズンの甘み、そして黒胡椒の辛みと鹿肉の相性が際立ちます。女性に一番人気の商品です。

缶詰のデザインはどれもおしゃれでギフトに最適

左から、鹿肉のポワブラード(税込1,134円)、鹿肉のフリカデラ(税込1,771円)、鹿肉のパルマンティエ(税込1,058円)。 缶詰のパッケージもおしゃれで、ギフトにもおすすめです。

養鹿(ようろく)による高品質な鹿肉を使用

この缶詰を製造しているドリームヒル・トムラウシでは養鹿(ようろく)を行っています。

養鹿とは、鹿を飼育すること。ここでは春に捕獲した鹿を秋ごろまで一時的に育てています。養鹿のメリットとしては、お肉の状態が良くなることです。エゾシカは秋ごろから脂が乗り、お肉の水分も程よく抜けてきます。食肉にするために一番適切な季節で、お肉にすることができるのです。また家畜と同様のと殺方法を用いることにより、安定した食肉処理が可能となります。このように養鹿によって高品質な鹿肉を生産することができるのです。つまり鹿肉の生産から缶詰の製造まで、徹底した衛生管理のもとで商品が製造されているのです。

鹿1頭あたりの価値を上げ、美味しい食材として広めたい

ドリーム ヒル・トムラウシの所長、髙倉豊さんは北海道帯広市の出身。15年前までは、ホテルのレストランに関わっていたそうです。

髙倉さん「料理をやっていた時、農家さんや畜産農家さんをよく訪れていました。その時感じた、野菜をつくる、肉をつくるといった一次産業のパワーには憧れていました。」

そんな中、髙倉さんの地元である十勝で、ジビエ処理加工施設を建設することになったそうです。それをきっかけに福岡から北海道へUターンし、鹿に携わることになりました。

今では鹿肉の販売だけでなく缶詰やレトルトカレーなど、幅広く鹿肉商品を展開しています。

「エゾシカは年間14万頭捕獲されていますが、そのうちジビエ処理加工施設に運び込まれるのは20%ほどです。よって鹿肉の生産量を牛や豚と比較すると非常に希少です。

まだまだ試行錯誤中ではありますが、鹿1頭1頭の価値を上げ、美味しいものとして認識されるような社会になればと思います。」と髙倉さんは話します。

缶を開ければ、すぐレストランの一皿

高品質な鹿肉を使用したドリーム ヒル・トムラウシの「TOMCAN」シリーズ。

皿に盛り付けるように丁寧に充填しているので、温めるだけでメインの一皿として楽しめます。ジビエ料理はなかなかレストランのようにおいしく作れないと思っている方は多いと思いますが、缶詰を開けてすぐ、レストランの一皿のような料理が食卓に並ぶのは嬉しいですね。

皆さんもぜひ、ドリーム ヒル・トムラウシのジビエ缶を食べてみてください。

]]>
ミシュランレストランのシェフが伝授 ジビエのイメージが覆るジビエ料理教室 https://gibierto.jp/article/movie/13591/ Tue, 12 Mar 2024 07:00:15 +0000 https://gibierto.jp/?p=13591

ミシュランレストラン「ラペ La Paix」松本一平シェフに習う「ジビエ料理教室」

ミシュランガイドで一つ星を獲得した東京・日本橋のフレンチレストラン「ラペ La Paix」で、ジビエ料理教室が行われました。参加者はインフルエンサーをはじめとした、流行に敏感な女性のみなさん。今回、レシピの提案と料理を実演してくださったのが、日本の食材を大切にして料理を提供しているというオーナーシェフの松本 一平さん。「近年、日本でも多くの鳥獣被害が見られニュースにもなっていますが、みなさんがジビエを食べることで、ジビエの良さや命の大切さを知っていただけたら嬉しいです。今回は、普段の食事にはあまり馴染みのないジビエをカジュアルで身近な料理に仕上げ、親近感を持ってもらえたらと思っています」

メニュー:「鹿ロースカツサンド」、「リンゴと猪肉のミートパイ アマゾンカカオ風味」

 

]]>
学生によるジビエ利活用のプロモーション~鹿肉を使ったメニュー開発試食会レポート~ https://gibierto.jp/article/13563/ Mon, 11 Mar 2024 08:00:42 +0000 https://gibierto.jp/?p=13563 大学生による体験コンテンツプロモーションの一環として、 横浜国立大学の学生が、オリジナルジビエメニュー開発に挑戦!その試食会が東中野「燻製ダイニング 5(ファイブ)」にて開催されました。
参加したのは横浜国立大学経営学部の真鍋誠司教授ゼミナールの2年生男女7人。彼らは2023年10月からプロジェクトをスタートし、ジビエについて座学で学び、北海道のジビエの食肉処理施設を見学したり、レストランでジビエ料理を味わったりと、解体・精肉から食べるところまでを体験し、料理に挑戦しました。

このプロジェクトの運営にも携わった、横浜国立大学経営学部4年生でありディアベリー株式会社代表取締役の渡辺洋平さん(愛称:鹿くん)は、「ジビエは40~50代にファンはいるものの、若者への浸透はまだまだ十分ではありません。そこで若い視点で情報発信を行うため、真鍋ゼミナールの2年生に協力してもらいました。農学専攻ではない経営学部の学生というところがポイントで、ジビエの知識がない学生たちに関心を持ってもらうことを重視しました」と狙いを話します。

大学生はAチーム3人とBチーム4人に分かれました。
Aチームは「鹿肉本来の味を知ってもらい、鹿肉の魅力が伝わるメニュー」
Bチームは「鹿肉をもっと身近に感じてもらうメニュー」
をコンセプトに2品ずつ料理を考えました。
試食に参加したのは一般の男女約20人。ほとんどの人がジビエを食べたことがあり、6割程度が鹿肉にいい印象を持っている一方、4割程度はネガティブなイメージを持っているとのこと。学生たちはそのイメージを変えることができるのでしょうか?

鹿肉の脂身がトロットロに口の中で溶けて…

1品目はAチームが作った「鹿肉ロースのオーブン焼き」。
サイコロ状のロース肉に下味をつけてからオーブンでこんがりと焼いたもの。赤身・脂身・両方合わさったものの3種類を調理しています。面白いのは「賞味期限1分」と注意書きが付いていることで、担当した女子学生によれば…。
「鹿肉の脂って、温かいうちはすごいトロットロで、甘くて美味しいので、ぜひ味わっていただきたくて。脂の嫌いな人はそぎ落としちゃう部分ですが、あえて大胆に残しました。ただ、冷めるとすぐに固くなってしまいます。1卓ずつ回ってバーナーであぶるので、温かいうちにお召し上がりください」とのこと。

早速、あぶってもらった直後に脂身から食べてみると、本当に口の中でとろけていきます。実は記者は脂身があまり得意ではないのですが、これは脂身特有のこってりした感じが無く、バーナーであぶった香ばしさもあって、あっさり食べられたのが不思議。こんな調理法を見つけた学生さんに感心です。
赤身は牛肉に近くて安定の美味しさ。下味は醤油、はちみつ、お酒、ケチャップ、ウスターソース。単純な和風ではないと感じたのは、ケチャップ、ウスターソースが効いていたんですね。大胆な和洋折衷も、若い世代ならではの発想でしょうか。

人気のアヒージョを鹿肉で作ってみると…

2品目はBチームが作った「鹿肉のアヒージョ」。
部位はすね肉を使っており、ミニトマト、ブロッコリー、マッシュルーム、カマンベールチーズとともにオリーブオイルとニンニクで煮込んであります。
アヒージョは魚介のイメージが強いので、鹿肉とは意外。とろけたチーズとオリーブオイルと絡めて食べてみると、なかなか合います。アヒージョという人気メニューに用いることで鹿肉を身近に感じてもらう狙いなのですね。
印象的なのは固いイメージのすね肉なのに、口に含むと、ホロリとほどけて軟らかいこと。担当した男子学生に聞いてみると「焼き目を付ける前に、圧力鍋で圧力をかけて煮込んで軟らかくしました」とのこと。元々料理に興味がある学生さんだからかも知れませんが、丁寧な仕事に驚かされました。
この料理にはバケットとアボカドソースも添えてあり、アボカドソースがはちみつで甘くしてあるのも斬新。ニンニクの効いたアヒージョの後に、デザートのようにも楽しめると思いました。

濃厚なきのこソースが鹿肉のローストと、がっつり勝負

3品目はAチームによる「鹿肉のローストときのこソース」。
内モモ肉のスライスを低温調理したもので、そばに小皿で添えたのは、5種類のきのこの濃厚なクリームソース。

「煮込んだりしないので、そのままでも軟らかい部位として、内モモ肉を選びました。鹿肉の美味しさを知ってもらうために、肉には何も味付けをしていません。きのこソースとの相性が抜群なので、たっぷりつけて召し上がってください」と担当の男子学生。
言われた通り、ソースをたっぷりつけて口に含むと、ジビエ独特の野性味と濃厚なきのこソースがぶつかり合って、実にいい勝負。きのこソースの味の深さにも満足感を覚えます。
「ベースは生クリームで、最後にチーズを加えてとろみとコクを出しているのと、コンソメも使っています。きのこは5種類で、舞茸、エリンギ、しいたけ、しめじ、マッシュルームが入っています」

全てスーパーマーケットで手に入るような、お馴染みのきのこだけで、こんなに深い味が出るとは新たな発見。家庭でも頑張れば作れるかも…という気になります。
心憎いのが、肉の皿に一つまみ添えてあった塩。
「シンプルに鹿の味だけを楽しみたい方のことも考えて添えました」
確かに塩でさっぱり食べる鹿肉も美味しくて、捨て難いところ。結果、ソースで食べては塩で食べて…と、交互に箸が進んだのでした。

ニューヨークの屋台で人気のオーバーライスを鹿肉で

4品目はBチームによる「鹿バラ肉のオーバーライス」。
ニューヨークの屋台で人気のチキンオーバーライスは、サフランライスの上に焼いたチキンとトマトやレタス、玉ねぎなどの野菜をのせてドレッシングをかけた、サラダ感覚のメニュー。これを鹿バラ肉に置き換えたもので、細かくカットした鹿肉がたくさんのっています。
担当した女子学生は「もともとチキンオーバーライスの味付けが好きだったので提案しました。カレー粉などのスパイシーな味付けは鹿肉にも合いますし、チキン以上に存在感があるので、肉々しさのあるオーバーライスも美味しいなって感じました」
ただ本場のオーバーライスと違うのは、半分はスパイシーな味付けで、半分は塩コショウだけで味付けした鹿肉がのっていること。「それならシンプルな鹿肉の味も伝わるんじゃないかって他のメンバーが提案してくれて。自分は思いつかなかったので、いいアイデアでした」
いただいてみると、それぞれ違った味わいが2種類食べられるので、お得感があります。改めて感じたのは、鹿肉と生野菜&ドレッシングの相性の良さで、さっぱりとした中で鹿の味が伝わってきます。日本では“カフェめし”のジャンルに入ると思いますが、カフェでも手軽にジビエ料理を提供できる可能性を感じました。

若い世代がジビエ界に刺激を与える!

試食会の参加者たちからは「それぞれのメニューがよく考えられていた」「鹿肉は臭くて食べにくいという印象がありましたが、とても食べやすかったです」などの好意的な意見が目立ちました。

学生たちからは「処理施設では、狩猟された鹿が1体運ばれてきて、吊るされて、解体されて肉になるまでを見学させてもらいました。職人さんの処理が速くて、わずか15分ぐらいで解体作業をされており圧倒されました」「鹿肉の良さを見つけて活かすことをじっくり考えることができたのは、経営学的にも、商品の良さを伝えていく勉強になりました」「家でも鹿肉を切る練習をして、500枚以上は切りました。もしかしたら精肉店に就職しちゃうかもしれません(笑)」などの声ととともに充実した表情が伺えました。

ゼミの真鍋教授も「学生が自分たちで調べてアイデアを出して、メニューが重ならないようになど考えて、作って、食べてを繰り返す中で、彼ら自身の成長につながったと思います。試作の時も美味しかったけど、さらにブラッシュアップされていて、我がゼミ生ながらあっぱれです(笑)。みんなで北海道に行ってチームワークも良くなったので、指導教官としても大変ありがたい試みでした」と意義があった様子。

農林水産省鳥獣対策・農村環境課課長補佐の矢永さんも「オーブン焼きはバーナーを使うと気分も上がりますし、提供の仕方もアミューズメントになっているのが、若い方ならではの発想だと感じました。こうして若い世代がジビエ料理を作ることで、ジビエがその世代にも広がっていき、鳥獣被害やジビエなどの問題を身近に考えてくれるようになっていくことを期待しています」と手応えを感じていたようでした。

今回、鹿肉の準備や処理施設の見学など、コーディネーターを引き受けたのは食品衛生管理者の鵜沼明香里さん。大阪で鹿肉料理のキッチンカーを運営していましたが、鹿肉好きが高じて北海道に移住し、解体と精肉にも携わるようになりました。
「精肉処理の過程は、学生さんたちにはショッキングな場面だったはずで、口数も少なく見ていました。ただ、普段お肉を食べていても、どういう過程でお肉が出来るのかは分からないので、それを見てもらえたのはいい経験だったと思います。テンプレートでいうと『命のありがたさ』みたいなことになってしまいますが、それだけでは表せないような感情を抱いてくれたと思います」

鵜沼さんは25歳で、学生たちともさほど年齢は変わりません。
「体も小さいし女性だし、『解体できるの?』ってよく聞かれます。でも解体自体は、骨と骨の連結部分を切っていくだけなので、力はそんなに要らないんです。現場は50~60代が多くて、若い人がもっと入って欲しいと思う一方で、そのためには人材教育の基盤も、人を受け入れるための経営的な基盤も整えないといけません。環境やお金の面で、気軽に『おいでよ』とは言えないのが現状ですね。ただ鹿肉は歴史が長くて、縄文時代から日本人は食べているのに今はあまり普及していないギャップが面白いです。1万年も食べ続けられてきたということは、日本人にとってたんぱく源として有効であることは間違いありません。これからの時代、鹿肉は伸びしろが大きいし、ポテンシャルが高いと思います。今回、私と近い世代の人たちが『鹿肉をどうすればいいのか』って考えてくれるのはこんなにも嬉しいことなんだって感じましたし、私にとっても大きな一歩になりました」

大学生たちの取組が様々な方面に刺激を与えて、ジビエ界が活気づいていくといいですね。そんな明るい未来を感じた試食会でした。

 

]]>
秦野市がジビエの利活用に積極参加!神奈川県秦野市の取組みを市長と現場職員にインタビュー https://gibierto.jp/article/feature/interview/13565/ Thu, 07 Mar 2024 08:00:27 +0000 https://gibierto.jp/?p=13565 「ジビエト」ではジビエの普及拡大に向け、神奈川県産の鹿肉を使ったメニューを神奈川県内の飲食店で提供する取組を行なっています。
ジビエの利活用に積極的に取り組んでいる自治体は全国にありますが、神奈川県秦野市もその一つ。具体的にどのように取り組んでいるのかや、その成果などを、秦野市・高橋市長と、現場で利活用に取り組んでいる秦野市環境産業部農業振興課主事・笹原さんに取材しました。

昔は雑木林は人が管理していたので、獣は里山まで降りてこなかった

まずは、秦野市長・高橋昌和さんに話をうかがいました。秦野市に生まれ育った市長からご覧になって、昔と比べて人間と野生鳥獣との関係は変化しているとのこと。
「私が秦野に生まれ育ち、60年以上が経ちます。昔は、山と人の生活圏との間には、地元住民に管理された雑木林などがあり、野生鳥獣のすみかとの緩衝帯を担っていました。秦野は葉たばこ栽培が盛んで、冬になると『くずかき』と言って、雑木林の落ち葉を農家が集めて、葉たばこの苗床を作っていたんです。だから里山にも人が入り、獣も近づいて来ませんでした。けれど葉たばこ栽培は1984(昭和59)年に終了し、近年は農業の担い手不足や高齢化によって雑木林の管理が行き届かず、耕作放棄地も増えました。その結果、野生鳥獣が里山に下りてきて、人間との距離が近くなりました。ここ10年ほどは人里にも出てくるようになって、農作物への被害は看過できない状況です」

市が東西に長いため、食肉加工施設も3か所に分散

そうした状況を改善するために始めたのが、はだの都市農業支援センターの取り組みだそう。
「秦野市では農業被害防止のため、ニホンジカやイノシシを年間100~200頭、捕獲していますが、処分に係る手間や費用の負担が課題となっていました。そこで鳥獣問題を逆手にとって、秦野や丹沢で獲れたお肉を『秦野ジビエ』と名づけて、ブランド力を高めて提供していこうと考えたのです」

秦野市では美味しく提供するために、鳥獣の捕獲や処理についても独自の取組みを進めています。
「ジビエ肉を美味しく提供するためには、速やかに食肉処理加工施設に搬入して、処理することが大切です。秦野市は、市域が東西に広いことから、捕獲された鳥獣を速やかに処理し、新鮮なジビエ肉を提供するため、近隣市町の伊勢原市の『阿夫利山荘』や松田町の『しおやジビエ処理場』など、食肉加工の拠点となる3つの施設と契約を結び、東で獲れたものは伊勢原市に、西で獲れたものは松田町に運ぶなど少しでも速く加工できるように工夫しています」

市長もお気に入りのジビエキーマカレー、イタリアンや日本そばも

こうして処理された肉は、市内の飲食店12店舗、小売店3店舗などで提供しており、秦野商工会議所観光飲食部会が「秦野ジビエ・ナビ」という小冊子を発行してPRしています。市長もすすんで秦野ジビエを味わっていらっしゃるとのこと。
「私は、けっこう制覇しているんですよ(笑)。イノシシの肉を使ったメンチカツが入った『ジビエキーマカレー』(白髭食堂)がお気に入りです。キーマカレーはシカ、メンチカツはイノシシで、一皿で2種類のジビエが味わえるんです。『手打ちのタリアテッレの丹沢鹿のラグーソース』(トラットリア フーコ)や『丹沢もみじせいろ』(手打そば さか間)も美味しかったですし、『秦野鹿肉麻婆豆腐』(北京館)もピリ辛で美味しかったですね。今度は『鹿肉のチンジャオロース』(チャイナガーデン)も食べてみたいと思っています。ジビエと聞くと、『獣臭い』イメージがあるかと思いますが、牛乳や水などでつけ置きして、臭いを消しているので、美味しくいただけました。秦野市は環境省の名水百選選抜総選挙で1位に輝いていることもあり、秦野や丹沢の山々で育った獣たちは美味しい水を飲んで、高タンパクで低カロリー、脂質が少なく、ミネラルや鉄分などを豊富に含んでいるので、様々な料理にアレンジが可能だと聞いています」

そもそも秦野市では昔から、イノシシを食べる文化があったそうです。
「秦野市には、130年以上の歴史を持つ『鶴巻温泉』があり、この地域の温泉旅館では、古くからイノシシの肉を使った『しし鍋』が名物料理でした。昔と比べて『しし鍋』を味わえる旅館は減ってきていますが、地域が一体となって『ジビエが食べられる街・鶴巻温泉』というテーマを掲げ、温泉旅館、洋食屋、居酒屋など、様々なジャンルの店舗がそれぞれ個性豊かなジビエ料理を提供しています。『しし鍋』はイノシシ肉のすき焼きみたいな感じですね。クジラの肉みたいで、非常に美味しいですよ。我々の家でも昔、イノシシ肉を猟師さんから分けてもらった時は『しし鍋』にして食べましたけど、その日はごちそうでしたね」

レトルト商品で市外にも秦野ジビエをアピール

最後に、秦野市でのジビエに関する、その他の取り組みや今後の展望をお話しいただきました。
「市最大のイベントである秦野たばこ祭では、ジビエブースを設けて飲食店がジビエ料理を提供したり、小学校での出張授業や、イベント展示での啓発活動なども行っています。野生鳥獣の存在を『マイナス』から『プラス』に変え、捕獲した動物たちの命を無駄にせず、秦野ジビエの振興を進めていきたいと考えています。アンケートでも『おいしい』『また食べたい』など好評で、『もっと身近に手に取れる場所で販売してほしい』という要望も聞かれます。市内の事業者が開発しているレトルト食品はかなり美味しくて、私は大好きですね。家に買い置きがしてあって、家族が誰もいない時は、ご飯さえあれば食べられるので重宝しています(笑)。家庭で利用できるので、秦野ジビエを広めていけるきっかけになりますよね。今は『イノシシ肉のキーマカレー(赤ワイン風味)』(川上商会)と『秦野鹿肉麻婆豆腐』(北京館)の2種類だけですが、もう少し増えて、ずらっと並べて売り出せたら、『秦野ジビエ』を市外にPRすることができ、秦野市の魅力を発信する起爆剤の一つとなり得るのではないかと思っています。官民一体となって、秦野のジビエ料理を発信していきたいですね。秦野市は2022年に新東名高速道路が開通し、交通利便性も高くなりました。ぜひ多くの方に、美味しいジビエ料理が食べられる街・秦野にいらしていただきたいと思います。みなさんのお越しをお待ちしています」

大きな負担だった焼却費用などが軽減できるように

現場での取り組みについて、秦野市環境産業部農業振興課主事・笹原優登さんにお話をうかがいました。
具体的に鳥獣が捕獲されると、どのような流れで対応されているのでしょうか?
「捕獲の方法としては猟友会のメンバーが猟で捕獲する、農家が設置した罠にかかる、市が設置した罠にかかる、の3パターンに分かれます。
野生のシカやイノシシが捕獲されるとはだの都市農業支援センターに連絡が入る。
猟友会のメンバーに連絡し、止め刺し(殺処分)と血抜きをしてもらう。
はだの都市農業支援センターの職員が、契約している食肉処理加工施設に運搬する。
という流れです。止め刺しをしてから1時間以内に施設に運ぶことを目途にしていて、平均すると2日に1度くらいは捕獲があり、私たち職員も交代で、事務仕事をいったん置いて、大急ぎで運び込むようにしています。最も近い施設が一杯の時は次に近い施設に運んだり、土日などセンターが休みの時は、猟友会の方が直接施設へ搬入するなどして、なるべく新鮮なうちに食肉処理ができるよう努力しています。食肉処理加工施設では、鳥獣にマダニなどがついているため、毛皮や運んできた桶の洗浄には気を使います。内臓を傷つけて肉が汚染されると食肉として提供できなくなってしまうため、慎重な処理も必要で、熟練した職人たちが短時間で着実に精肉処理を施しています」
このようなシステムを構築して、費用面や経済面でも大幅に改善されているそうです。
「令和5年度の4~12月の捕獲実態は、シカが175頭捕獲したうち90頭を食肉として活用、イノシシは44頭中6頭を活用できており(イノシシは豚熱が流行したため活用は少なめ)、シカについては50%強が活用できています。令和3年以前は、獲れた獣肉は猟友会の方が自家消費するか、焼却処分をしていました。しかし、動物霊園で焼却してもらうには1頭約1万4千円かかり、その費用は市が負担していましたが、食肉加工施設での解体処理費用は1頭3千円(一部は5千円)なので、焼却費用よりもはるかに安く、肉を販売した利益も上がるため、費用面や経済面でも大幅に改善されています」

一市三町の協力体制でジビエの安定供給を

ジビエの人気が高まっていくと、供給が間に合うかという問題も出てきます。はだの都市農業支援センターではバランスを取りながら供給を続ける体制を整えているそう。
「市でも罠を設置していますが、鳥獣は生息場所を移動していきますので、獣道などに定期的に罠を移設し、設置することが効率的な捕獲方法と言えます。また、野生鳥獣と共生していく意識も必要で、捕獲のバランスを取りながら安定的に供給することが必要です。そうした状況の中で、一市三町広域行政連絡協議会では、秦野市、中井町、大井町、松田町の一市三町で、互いに在庫が足りない時にはジビエ肉を供給し合う体制の構築を検討しており、この取組みを行うことで以前より安定供給ができるようになると見込んでいます。秦野は登山に来るハイカーの方が多く、ジビエに関心の高い方も多いので、ぜひ登山がてら秦野ジビエも味わっていただきたいと思います」

電車でも新宿からわずか1時間の距離にあるため、秦野ジビエはますます盛り上がっていきそうな予感があります。ジビエ好きの方はぜひ、「秦野ジビエ・ナビ」を片手に市内を食べ歩き、鶴巻温泉でしし鍋を味わいながら体も休めるという、至福の1日を過ごしてみてはいかがでしょうか?

]]>
店主もハンター!地元産の鹿肉を使った人気の麻婆豆腐「北京館」神奈川県秦野市 https://gibierto.jp/article/shops/restaurants/13549/ Mon, 26 Feb 2024 08:00:48 +0000 https://gibierto.jp/?p=13549 神奈川県北部、丹沢山地の麓に位置し、市域の半分は山林の自然豊かな秦野市。県内唯一の盆地である秦野盆地は、豊富な地下水が湧出しており、名水百選の一つに指定されています。

神奈川県産のジビエの供給地の一つであり、「秦野ジビエ」を展開している秦野市で、鹿肉の麻婆豆腐を提供しているのが、1971年創業の北京館。代表取締役・三浦義政さんのお父様が開業し、真っ赤で中国風の外観がインパクトあるこのお店、地元では「お祝い事や宴会といえば北京館」といわれるくらい親しまれています。

しかも三浦さん自身が西秦野猟友会の事務局を務めており、捕獲の段階からジビエに関わっているプロフェッショナル。ジビエに対する思いも、ひとかたならぬものがあるようです。

父親の跡を継いで猟友会のメンバーに

三浦さんが狩猟を始めたのは、猟友会のメンバーだった三浦さんのお父様が2009年に亡くなった時に、会員たちに誘われたのがきっかけ。11月15日~2月15日の狩猟期間は趣味で、それ以外の期間は有害鳥獣駆除隊員として県などの要請を受けて狩りに出ます。また農家が仕かけた罠にかかった獣を、依頼されて止め刺しすることもあります。

しかし獲れる個体が次第に増えていき、店のメニューで提供したいと思っていたところ、2021年に市が食肉処理加工施設と提携し、肉を仕入れられるようになったので実現することになりました」

鹿肉の麻婆豆腐は赤身で栄養が豊富なので女性にもお薦め

メニューは日本人になじみ深い中華料理の代表格・麻婆豆腐にしました。

「秦野鹿肉麻婆豆腐」として1,580円(税込)、ライス、サラダ、ザーサイ、杏仁豆腐が付いた定食も1,980円(税込)で提供しています。

「もともとうちの名物が、秦野産門倉ポークを使用した『秦野名水極味麻婆豆腐』なので、鹿肉でもやってみようと思いまして。挽肉にすることは、自分の家でもハンバーグにして食べたりしていたので抵抗はありませんでした。ただ挽肉にしても、ジビエ特有の臭みはややあります。それが甜面醬やショウガが入ることで消えて、食べてみたら美味しかったのでメニュー化することに決めました」

豚肉の麻婆豆腐とはどんな違いがあるのでしょう。
「味付けは全く同じなので、食べ比べていただくと違いが分かると思いますが、肉質が全然違います。豚肉は脂身が多いのに対し、鹿肉は赤身であっさりしている。『高たんぱく、低カロリー、鉄分豊富なので』と女性にもおすすめしています。『臭いんじゃないの?』って言われますけど、食べてみると『全然臭くなくて美味しいです』と言う方が多いですね」

いただいてみると、挽肉がいっぱい入っていて、存在感があります。けれど三浦さんが言うように、脂身が少ないので、しっかり肉を味わえます。普段食べている麻婆豆腐以上に、深みのある味わいになっているようです。唐辛子や花椒などが効いていて、後から口の中がホッホとなる辛さ。でも次から次へとスプーンを口に運びたくなる辛さで、麻婆豆腐とご飯の無限ループに陥ります。辛さは1辛から5辛まで選べるので、自分に合う辛さを探してください。

神奈川・秦野の美味しさを一つのメニューで味わえる!

三浦さんは地産地消にもこだわっています。

「豆腐は市内の豆腐屋さんの秦野名水手作り豆腐を使っていますし、定食についてくるサラダのベビーリーフなども、市内の井戸水を汲み上げた水耕栽培の野菜を使っています。鹿肉も地元の加工施設から取り寄せたものを使っているので、この一つのメニューで秦野の美味しさを味わっていただけます」

また三浦さんが麻婆豆腐にこだわったのには、もう一つ大きな理由がありました。

「挽肉なら手頃な値段で手に入るんですよね。これがヒレ肉などを使うと、一気に高いメニューになってしまうけど、うちのような店では手軽にジビエを味わっていただきたいし、それでジビエに関心を持ってくれる人が増えればいいので。これが他の地域だと、県内でも輸送費がかかります。けれどうちは、電話をすればどの加工施設にどのくらい在庫があるかわかって、すぐに手に入るから、メニューもその分、安くできるんです」

市外の人がお土産に出来るジビエのレトルトも開発

鹿肉麻婆豆腐はお客さんの評判も上々のようです。

「フリーペーパーに出た時は、連日大勢のお客さんが来て、鹿肉の麻婆豆腐を注文していきましたね。やはり珍しいものを手軽に食べてみたい気持ちは、誰にでもあるんでしょう。豚肉の麻婆豆腐と鹿肉の麻婆豆腐、どちらも提供していますが、最初の頃は注文の割合が、豚:鹿で9:1くらいだったのが、今では7:3くらいになってきて、だいぶ浸透してきた感じはあります」

2023年10月には、鹿肉麻婆豆腐のレトルトも発売しました。

「2022年に開通した第二東名のサービスエリアやゴルフ場で、市外の人に販売したいというのがあって。最初は豚肉の麻婆豆腐を考えていたんですけど、よく考えたら豚肉のレトルトは世の中にいっぱいある。でも丹沢の鹿肉なら、観光客の人もお土産にしたくなるんじゃないかと思いまして。レトルトにするには100度以上の殺菌でパウチするので、どうしても味が変わってしまうんです。最初はまあるい味になってしまってパンチが無かったので、調味料の配合を変えたり試行錯誤して、3回目で納得のいく味になりました。店で食べるのと同じように味わっていただければと思っています」

レトルトは北京館の店舗と、秦野市内の名産品センター。万葉の湯、じばさんずで販売しています。

猟師として、もらった命を無駄にしたくない

最後に猟師でもある三浦さんに、神奈川県産ジビエの魅力を語っていただきました。

「以前、食肉処理加工施設がない時代は、自分たちで食べきれない肉を、結局埋めてしまうこともあったんです。けれど猟師としては、せっかくもらった命を無駄にしたくないという思いが強くあります。秦野のジビエは、丹沢の日本一の美味しい水で育っているので、絶対に美味しい素材なんです。私たちは要請があれば急いで止め刺しに向かいますし、市の職員さんも急いで加工施設に届けます。新鮮な肉を提供するため、止め刺ししてから2時間で加工施設に届けなければならない決まりのため、私たちも職員さんも頑張っているので、ぜひ秦野にジビエを食べに来て下さい」

新宿から小田急に乗ればわずか1時間の場所に、これだけ豊かな自然があることに驚かされます。北京館以外にもジビエを出す料理店は10店以上あるので、ぜひジビエを求めて秦野市を訪ねてみてはいかがでしょう?

]]>
フレンチレストランのシェフが伝授 ジビエのイメージが覆るジビエ料理教室をレポート https://gibierto.jp/article/shops/restaurants/13522/ Thu, 22 Feb 2024 09:00:49 +0000 https://gibierto.jp/?p=13522

2024年2月8日、ミシュランガイドで一つ星を獲得した東京・日本橋のフレンチレストラン「ラペ La Paix」で、ジビエ料理教室が行われました。参加者はインフルエンサーをはじめとした、流行に敏感な女性のみなさん。

今回、レシピの提案と料理を実演してくださったのが、日本の食材を大切にして料理を提供しているというオーナーシェフの松本 一平さん。「近年、日本でも多くの鳥獣被害が見られ、ニュースにもなっていますが、みなさんがジビエを食べることで、ジビエの良さや命の大切さを知っていただけたら嬉しいです。今回は、普段の食事にはあまり馴染みのないジビエをカジュアルで身近な料理に仕上げ、親近感を持ってもらえたらと思っています」とご挨拶があり、いよいよ実演形式の料理教室がスタートとなりました。

ジビエの美味しさは、ハンターと処理加工施設の連携が重要

ジビエには強い思いがあるという松本シェフ。今回の料理で使用するホンシュウジカとイノシシの肉は、農林水産省が制定している国産ジビエ認証を取得している鳥取県の処理加工施設で処理をされたものだそう。「ジビエというと、くさみやクセがあって食べにくいというイメージがあると思いますが、ハンターが獲物を仕留めてすぐに処理加工施設に連絡をして、処理加工施設が処理をいかに素早く行うか。この工程が、ジビエの美味しさを分ける一番重要なポイントなんです」と仕入れ先へのこだわりをお話されました。

肉料理?スイーツ?ジビエが大変身「リンゴと猪肉のミートパイ アマゾンカカオ風味」

一品目の「リンゴと猪肉のミートパイ アマゾンカカオ風味」から調理開始。一晩から一週間ほど冷蔵庫で寝かせ、しっかりと下味が馴染んだ猪肉のマリネをフライパンで焼き、並行して圧力鍋で玉葱とにんにくをオリーブオイルで甘みがでるまでゆっくりと炒めていきます。猪肉の焼ける香ばしい匂いと玉葱の甘い香りが店内に立ち込め、一気に食欲が湧いてきます。

シェフが、鍋やフライパンを持って、参加者の席を回りながら、焼け具合などを丁寧に見せてくれると、みなさん、動画や写真を撮ったり、興味深く覗き込んだりしていました。

細かくカットした猪肉と赤ワイン等を圧力鍋へ加え煮込んでいきます。「今回はパイ包みですが、このまま煮込み料理としても美味しいです」と松本シェフ。ジビエの煮込み料理は王道ですが、ここからどう姿を変えていくのか、期待が膨らみます。

「材料の赤ワインの一部を、猪肉をソテーし終えたフライパンに入れ、肉の旨味をワインにくぐらせて圧力鍋に加えると、味に深みがでますよ。フライパンの汚れも取れやすくなりますし」と一石二鳥のアイデアや、「煮込む時は水分がほぼなくなるまで、リンゴのソテーも同様に水分を飛ばし、それぞれしっかりと冷ましておきます」とポイントも教えてくれました。

仕上げは、デニッシュ生地に、成形したお肉とリンゴのソテーをのせて、棒キャンディーのように包み、油で揚げていきます。どんな味がするのか、まったく想像がつかないといった表情の参加者たち。

インパクト大の分厚い鹿ロース肉「鹿ロースカツサンド」

二品目は、「鹿ロースカツサンド」。「今回はホンシュウジカの肉を使用しています。北海道のエゾシカの肉を食べたことがある方は、弾力のあるホンシュウジカとの食感の違いを感じると思います」と松本シェフ。

鹿肉の筋をきれいに取り、一口サイズの大きさにカットしていきます。「鹿肉の筋や骨から出汁をとることもでき、すべて無駄なく使うことができます」というお話もありました。

カットした鹿肉を牛肉のカツと同じように油で揚げ、デミグラスソースをカツの両面に染み込むようにかけます。デニッシュパンをやわらかめにトーストし、からしマヨネーズを塗り、カツを挟めば完成。分厚いカツサンドがお皿に盛られると、そのボリュームに驚かされました。

想像の上をいくフレンチのジビエ料理

いよいよ実食タイム。実演を終えた感想を参加者に聞いてみると、「ジビエ料理というと猪鍋のイメージがあり、今回、カジュアルなフレンチと聞いて、どんなものか想像できなかった」「北海道出身なので、エゾジカは地元で何度か食べているけど、ホンシュウジカを食べるのは初めてなので楽しみです」など、これまでのジビエのイメージとは違う料理の実食に、わくわくしている様子が伺えました。

「ラペ La Paix」自慢の前菜をいただき、いよいよ「鹿ロースカツサンド」がテーブルに運ばれてきました。「どうぞ、直接手に持ってお召し上がりください」とシェフからお話があると、みなさん一斉にかぶりつきました。「弾力があるのに、やわらかい」「カツなのにさっぱりしている」と、感嘆の声が聞こえてきました。「サシのない鹿のロース肉は、さっぱりとしているので、油で揚げたカツがちょうどいいのだと思います」と松本シェフがおっしゃるように、分厚い肉なのに簡単に噛み切れて、食べても脂っぽさが残らない、完璧なカツサンドでした。

普段からジビエ料理を食べに行くという参加者は「高タンパクで低カロリーだから、食べていても罪悪感がないんです。脂質の多い料理だと、つい美容を気にして残してしまうことがあるけど、ジビエ料理は完食できる。食べ残しがないってことも魅力の一つですよね」と栄養面でも高評価。中には「テイクアウトできたらいいのに」との声もあがっていました。

続いて提供されたのが「リンゴと猪肉のミートパイ アマゾンカカオ風味」。パイには、能登産のビーツが添えられていました。ジビエの付け合わせには、根菜類などが好相性なのだそう。味付けには、スパイスを効かせたり、ビネガーなど酸味を加えたりするのがお勧めと教えてくれました。

参加者の前に料理を並べ終えると、松本シェフ自らが、その場でアマゾンカカオの塊を削って、パイに振り掛けてくれました。カカオの香りが目の前でふわっと広がり、参加者のテンションは一気に上がります。「当初、ミートパイのみでの提供を考えていましたが、相性のよいアマゾンカカオを加えたらアクセントになり、目の前で削るという演出も喜ばれるかなと思い、前日に決めました」と松本シェフ。

お味の感想を尋ねると「これまでに食べたことのない味で、表現が難しい。お肉なんだけど、アップルパイのような。とにかく美味しいです」と笑顔で答えてくれました。鹿肉と比べて野性味のある猪肉に、リンゴやレーズンの甘味と酸味、そこにシナモンのスパイス感が加わり、絶妙に調和がとれ、新感覚のジビエ料理を味わうことができました。

もっとジビエ料理を食べてみたくなった

今回のイベントに参加して、「ハンターが仕留めてから、お店で料理が提供されるまでのストーリーを知ることができて、新発見でした」「今回のイベントをきっかけに、もっとジビエ料理のお店を調べて行ってみたいと思いました」「ジビエ料理を食べることで、SDGsにも貢献できると知って勉強にもなりました」と、よりジビエが身近になったという感想が聞かれました。一方で、「近所のスーパーでジビエが手に入らない」「冷凍のジビエだと、今回のような美味しさは出せなそう」といった、家庭で料理するには、少しハードルを感じている方もいました。

最後に、松本シェフから「まだ日本では、気軽にジビエを購入できるお店が少ないようです。まずは、みなさんが色々なお店でジビエを食べたり、お友達にもジビエ料理の美味しさを伝えてくれたら、ニーズが高まり、スーパーなどにも置いてもらえるようになると思います」とお話をいただき、みなさん大きく頷き、盛大な拍手とともにイベントは終了となりました。

 

ジビエ料理教室 ~本日のレシピ~
「リンゴと猪肉のミートパイ アマゾンカカオ風味」

【材料・分量】(6人分)
【A】
猪モモ肉(3cm 角にカット)・・・500g
塩・・・2%
黒こしょう・・・1本
グラニュー糖・・・1個
【B】
新玉葱(スライス)・・・200g
にんにく(みじん切り)・・・2g
オリーブオイル・・・15g
【C】
赤ワイン・・・500g
タイム・・・2 本
ローリエ・・・1 枚
レーズン・・・30g
【D】
コーンスターチ・・・10g
水・・・10g

リンゴソテー
リンゴ(ふじ・大き目)・・・1個
(皮を剥いてさいの目にカット)
バター・・・10g

【E】
グラニュー糖・・・10g
シナモン・・・少々
【F】
デニッシュ生地・・・8 枚
(又はパイ生地)
(厚さ 2.5mm・15cm×8cm)

卵黄・・・適量
アマゾンカカオ・・・適量

【作り方】
Aを一晩マリネする
圧力鍋にオリーブオイルをひき、Bをソテーし、しんなりしたら①とCを加えて沸かし、アクを取り蓋をして再び沸かし、10分火を入れて休ませる
②の蓋を開け余分な脂を取り除きギリギリまで煮詰め、Dで濃度を調整し、塩・こしょうで味を調え冷ます
リンゴソテー
フライパンにバターを入れリンゴをソテーする。Eを加えて水分を飛ばし冷ます
Fのデニッシュ生地に③を40g④を10g包み、180℃の油で2~3分揚げ、3分休ませ、もう一度2~3分揚げ、しっかり油を切り、アマゾンカカオを振りかけて仕上げる

「鹿ロースカツサンド」

【材料・分量】(4人分)
【A】
鹿ロース・・・50g×4
塩・・・少々
黒こしょう・・・少々
小麦粉・・・少々
卵・・・1 個
パン粉・・・適量

デミグラスソース
【B】
フォンドボー・・・30g
ケチャップ・・・10g
ウスターソース・・・5g
ハチミツ・・・3g
黒こしょう・・・少々
バター・・・10g
【C】
ミニブリオッシュ・・・8 枚
(又は食パン)
(トーストする)

からしマヨネーズ
【D】
マヨネーズ   ボールで合わせる
からし

【作り方】
Aの鹿ロースに塩・黒こしょう・小麦粉をまぶし、卵とパン粉をつける
デミグラスソース
Bを鍋に入れて煮詰めて味を調える
①を180℃の油で45秒~1分揚げ、5分休ませて、もう一度30秒~45秒揚げる
CにDを塗り、③をのせ②のソースを塗り、Cでサンドし、カットして盛りつける

 

]]>
ジビエ料理をもっと身近に。現役猟師のオーナーが営む「Grillバル飛擦技(グリルバル ヒサツギ)」大阪府高槻市 https://gibierto.jp/article/shops/restaurants/13507/ Thu, 22 Feb 2024 08:00:34 +0000 https://gibierto.jp/?p=13507 大阪府高槻市のJR京都線摂津富田駅から徒歩6分ほどのところにあるGrillバル飛擦技。

大阪梅田や京都からもアクセスが良い場所にあり、現役の猟師でもあるオーナーが営む隠れ家バルとして、多くの方に愛されているお店です。

ジビエ好きはもちろん、ジビエ初心者の方も楽しんでもらえるように工夫したメニューも多くあり、ジビエ料理を楽しむキッカケを提供しています。

お店の前には鹿の角付きスカルが飾られていますが、店内は、おひとり様でもふらっと入りやすいアットホームな雰囲気。カウンター・テーブル合わせて15席の店内はジビエを感じさせるアイテムが目に楽しい空間となっています。

気さくなオーナーに話しかけると、自慢のジビエ料理のこだわりや、お店の魅力を語っていただけました。

狩猟経験豊富なオーナーが厳選する、質の良いジビエ

2020年2月にGrillバル飛擦技をオープンさせ、ジビエの美味しさを提供し続けているオーナーの水野 敦(ミズノ アツシ)さん。

約10年前、趣味のスノーボードを通じて、知り合ったジビエ料理の飲食店オーナーと仲良くなったことがきっかけで、人脈が広がり狩猟を始められたのだそう。

ジビエは、育った環境や食べているエサ、ストレスなく過ごしているかによって肉質が左右されます。

Grillバル飛擦技では、同じ日に同じ場所で捕れても個体差が生じやすい繊細なジビエを厳選し、リーズナブルな価格でジビエ料理を提供しています。ジビエ初心者の方も、ジビエが大好きな方も、幅広くジビエ料理を楽しんでもらえる魅力的なメニューが用意されています。

定番のジビエ串焼き!口いっぱい広がる甘みのある味わい「猪トロ串」

香ばしい香りとガツンと食べ応えのある見た目の「猪トロ串」(440円・税込/1本)は、見ているだけで食欲をそそります。丁寧に炭で焼いた猪の皮はカリッと食感も良く、とろける甘い脂身が口いっぱいに広がり、シンプルな塩胡椒の味付けとレモンの爽やかさで後味はスッキリです。2本、3本と何本も食べたくなるほどやみつきになる味わいです。

人気メニューであるジビエ串焼きは猪トロ串以外にも、「猪バラ串」(440円・税込/1本)や「鹿ロース串」(440円・税込/1本)等の串焼きがあり、食感や旨味の違いを楽しむことができます。ジビエは季節や仕入れ状況により内容が変わることがありますが、定番の串焼きメニューは、部位などが変わることもありますが、オールシーズン楽しめます。

抜群の食べ応え。猪の深い滋味を感じる絶品骨付きスペアリブ

次に数量限定の「猪のスペアリブ」(600円・税込/1本)

骨の周りに付いた猪肉はしっかり弾力があり、深い滋味を感じることができます。とろける甘みもあり、シンプルな味付けで、猪本来の旨味をガッツリ味わえる食べ応えのある一品です。

スペアリブも、1本食べると何本でも食べたくなるほどやみつきになる、レモンの効いたお酒に合うスタミナジビエ料理です。テイクアウトができる本店では、串焼きもスペアリブもお持ち帰り可能。食卓のメインメニューで並べると、お子さんやお父さんも喜ぶ贅沢な晩御飯メニューとなることでしょう。

名物!猪の旨味がたっぷり凝縮された絶品ミンチカツ

3品目は猪肉をミンチにして米油を使用し、カラッと揚げることで猪の旨味を凝縮させた「猪のミンチカツ」(286円・税込)

ちょうど良い薄さに揚がったキツネ色の衣はサクサクで、中にぎっしりと詰まった猪ミンチ肉は添えられた辛子と相性抜群。肉々しい食感で濃厚な味わいのミンチカツは、お酒にもよく合う本店名物の看板人気メニューです。

ジビエ初心者の方にも女性にも人気のヘルシーな鹿のコロッケ

続いて、ほくほくのジャガイモと鹿肉のミンチを合わせた「鹿のコロッケ」(275円・税込)

鹿肉は、甘みのあるジャガイモと相性が良く、一般的なコロッケで使用される牛肉と比べてカロリーが低く、栄養価も高いため、ヘルシーで女性から大人気です。

鹿肉は、鉄分や中性脂肪を減少させる働きのあるDHA(ドコサヘキサエン酸)を多く含みます。また、高タンパクでコレステロールも低いため、ダイエット中でも罪悪感なく食べることができます。カラッと揚がった「鹿のコロッケ」はジューシーでボリュームがたっぷりあるにも関わらず、健康的な一品となっています。

テイクアウトや通販、地域のイベント出店でも。ジビエ料理を身近に

Grillバル飛擦技では、食肉販売の許可も取得しているため、自慢のジビエ料理をテイクアウトや通販でも購入できます。

多くの人にジビエの美味しさや魅力を伝えるため、地域のイベントに出店して、ジビエ料理を振る舞うことも。高槻市のイベントや、サッカー観戦ができる万博公園、フェスやマルシェなどが行われる鶴見緑地など、大阪のあらゆるイベント出店を果たしています。屋台で絶品ジビエを食べられる機会は珍しいので、見つけたらラッキーですね。

「ジビエ料理をもっと身近に」という想いで、一人でも多くの人にジビエを楽しむ機会を提供し続けています。

「また行きたい」そう思わせる癒しのジビエバル

ジビエ料理はもちろんのこと、会津の馬肉を使用した馬刺しや、ジビエ料理に合う豊富なお酒も楽しむことができるGrillバル飛擦技の魅力。

深い味わいのジビエ料理は、自然と「また足を運びたい」という気分にさせてくれます。愛犬でもあり狩猟犬の「ドンちゃん」「ルルちゃん」と共に、大阪高槻で狩猟に行くこともあり、忙しくも充実した人生を楽しむオーナーにも魅力を感じました。ちなみに、店内では犬用の鹿肉ジャーキー「ドンのおやつ」と鹿生肉「ルルのごちそう」の販売もされており、愛犬へのお土産にもぴったり。

気さくでアットホームな雰囲気の現役猟師オーナーが営む空間は、仕事で疲れた日や元気が出ない日でも、そんな気分を忘れさせてくれるでしょう。

]]>
本場フランスのジビエ料理を提供「Le Coin Discret(ル コワン ディスクレ)」大阪府高槻市 https://gibierto.jp/article/shops/restaurants/13495/ Thu, 22 Feb 2024 04:00:24 +0000 https://gibierto.jp/?p=13495 阪急高槻市駅から徒歩3分のところにある「Le Coin Discret(ル コワン ディスクレ)」。

駅周辺の賑わった雰囲気から一変して、ノスタルジックな街並みと現代の新しさが融合するおしゃれな通りにあり、存在感のある築126年の「福寿舎」という古民家で本場フランスの味を提供し続ける本格派のお店です。

126年の歴史ある「福寿舎」で営む古民家フレンチ

かつての城下町であった店舗周辺の街並みは、人の気持ちをほっこりさせるような雰囲気があり、忙しい時間をお過ごしの方は、特に魅力を感じていただけるのではないでしょうか。

元酢醸造所であった「福寿舎」は、築126年の町家を改装した建物で、高槻市のものづくり文化に触れることができるお店が並びます。

「Le Coin Discret(ル コワン ディスクレ)」は、そんな「福寿舎」のテナントにある唯一の飲食店。本格フレンチのコース料理を提供していただける完全予約制で結婚記念日や誕生日など、特別な日にぴったりのお店です。

本場フランスで6年間修行を重ねたオーナーシェフである杉浦 克己(すぎうら かつみ)さんがジビエ×フレンチが融合した本格的な料理を振る舞います。

店内の壁画やさわやかなブルーのテーブルクロスでフランスを感じつつ、古民家の和テイストの空間を同時に感じることができます。また、最大10名の少人数制で、落ち着いた食事を楽しむことができます。

ランチコースとディナーコースがありますが、ジビエコースはディナーで味わえます。鮮度の高いジビエ料理を提供するため、3日前までの予約で受付可能とのこと。

完全予約制のため、電話もしくはHPから希望予算と食べたいジビエ素材を伝えると、旬の野菜や食材で彩られたジビエ料理のフルコースを堪能できます。

6年のフランス修行時代を経て、感じたジビエの魅力

16歳の頃から料理人の世界に入り、板前の修行を積んできたオーナーシェフの杉浦シェフ。休みの日も返上し、朝から晩まで日々料理の勉強を欠かさないほど、料理人としての経験値を築いてきました。

その後、子供の頃から目指していたフレンチ業界に飛び込むため、日本から本場フランスに渡り、約6年間フレンチ修行に励んでいたそうです。

フランスでの修行期間でジビエ料理との出会いがあり、その奥深さに魅了された杉浦シェフ。現在ではYouTubeや本で簡単に調理を学ぶことができますが、「ジビエ料理は調理をした数・経験に勝るものはない」と自負されています。

育ってきた環境で味に差が出るジビエ肉は、仕入れルートにもこだわりを持たないといけません。鮮度の高いジビエの味を引き立てる付け合わせの食材選びや、下ごしらえ、調理や盛り付けまで細かく気をつかえてこそ、一流の味を出せます。

修行期間を経て日本に戻り、培った知識や絶品料理を広めるべく、2016年11月に大阪市谷町に「Le Coin Discret(ル コワン ディスクレ)」をオープンさせました。

2018年8月には地元高槻市に移転し、知る人ぞ知るフレンチの名店として、フレンチやジビエ料理の魅力を広めています。

信頼の猟師から仕入れた養父鹿もも肉!ほろほろと崩れる食感が特徴

長い料理人としての人生と経験から、使用するジビエ肉は厳選されています。信頼の猟師である「宝塚ジビエ工房」から仕入れた養父(やぶ)鹿は、徹底した下処理と熟成により旨味が増しているそう。そんな鹿もも肉を使用したジビエコースのメインディッシュを紹介します。

ワインでマリネした鹿もも肉を香味野菜と共に、黒ビールと鹿のフォンを合わせ、低温オーブンで6時間煮込んだ「養父鹿もも肉黒ビールのブレゼ ビーツと苺のチュイル」は、鹿のフォンと黒ビールの芳醇な香りが魅力。コクがあり濃厚な味わいのソースは、ほろほろと崩れるお肉によく絡みます。マイクロハーブや、スパイスが効いたビーフと苺のパリパリチュイルが飾られており、見た目も美しく存在感のある一品です。

口の中に広がる香りと食感を一度味わうと、忘れられない思い出になることでしょう。

ジビエ×フレンチで味わう上質な鹿肉の旨味!新鮮な食材で彩る芸術的なプレート

2品目は「養父鹿ロースのロティ ポルト酒のソース」

タイムとローリエ、にんにくで一晩マリネした養父鹿ロース肉を、真空にして低温調理し、表面を香ばしく焼き、ロゼに仕上げた一品。

エシャロットをバターでゆっくり弱火で炒め、ポルト酒を注ぎ、鹿のフォンで煮詰め味を整えたソースは食材の味を引き立てます。しっとりと柔らかく仕上がった鹿ロースとの相性は抜群。エディブルフラワーと極太のアスパラガスの彩りは芸術的で、イチジクのロティもアクセントとなり、上品な味わいです。

繊細できめ細やかな養父鹿のロースは、上質な部位で素材の味を感じてもらえるよう「余計なこと」はせず、本来の旨味を感じることができます。

赤ワインをたっぷり使用したソース!とろけるフォアグラと柔らかな鹿肉の相性は抜群

3品目はとろけるフォアグラを、ハーブとスパイスを効かせた鹿肉のミンチと鹿ロースでクレピネット包みにした食べ応えのある「養父鹿のロワイヤル」

ジビエ料理の王道で、「野うさぎのロワイヤル」が有名ですが、柔らかな養父鹿を使用したロワイヤルは、スッとナイフが入り口当たりもふわふわでまろやか。濃厚なフォアグラとの相性はもちろんのこと、添えられたちぢみほうれん草や、お肉の下に隠れたアリゴーというじゃがいもとの相性も抜群です。

赤ワインをたっぷりと使用したソースは、凝縮された果実味があり、上からかけると光沢のある艶やかな見栄えです。

今回は鹿肉料理を中心に紹介しましたが、猪肉や熊肉など、様々なジビエ料理を本格フレンチコースで楽しむことができます。

丸ごと1羽、宮古島キジバトを使用した深い味わいの絶品ロティ

特にシェフがおすすめする野鳥ジビエ。本場フランスではほとんど取り扱いはなく、素早い動きが特徴で、上手く捕ることが難しいとされる宮古島キジバトは、杉浦シェフが信頼を寄せる「株式会社Nobless Oblige(ノブレスオブリージュ)」から仕入れています。高級野鳥ジビエの一つで、個体は小さいのですが、キジバト特有の風味や柔らかな肉質が特徴です。エアライフルで撃ち抜くため、体の損傷がなく、血溜まりのない美しい状態の良いものを厳選しています。

鮮度の高いキジバト本来の素材の味を活かしてじっくり調理された「宮古島キジバトのロティ」は、お腹にスパイス・塩を入れて寝かせ、お肉にしっかり味を付け熟成させます。皮を焼いて、小まめに5回程度、様子を見ながらオーブンの出し入れを繰り返し、ちょうど良い火加減になるまで丁寧にロースト。野鳥の調理は繊細で、扱えるシェフはあまりいないそうです。

どの角度から見ても美しい見た目で盛り付けされたロティは、高級食材であるサボイキャベツとの相性は抜群。野鳥ならではの深い味わいで、鼻に抜ける香りが印象的です。自然界でのびのびと育った健康的な筋肉を持つキジバトなので食べ応えは抜群。

添えられたナスタチウムというお花はピリッと山椒のようなアクセントがあるので、お肉と一緒に食べると、また違った味わいとなります。

「タナ」という葡萄品種の濃厚で深い味わいの赤ワインはジビエ肉によく合い、幸せな食事の時間を感じることができるでしょう。ワインの旨味成分であるオリがしっかり入った最高峰のワインです。料理に合うおすすめワインをシェフに聞いて、ジビエフルコースを堪能することもできる素敵なお店です。

2名で1羽分のコースのメインとして楽しむことができるので、まだ野鳥ジビエを食べたことがないという人は、記念日や特別な日に、一度味わってみてはいかがでしょうか?

キジバトだけではなく様々な種類の野鳥ジビエの仕入れが可能な「Le Coin Discret(ル コワン ディスクレ)」では、数あるジビエ肉の中で、フランスで最も重宝されている高級素材べキャス(ヤマシギ)を味わうことができます。

希少価値の高いべキャスを取り扱うお店は珍しく、滅多にお目にかかることはできないのだそう。頭から骨まで頂くことで命のありがたみを感じることができるジビエ料理を、人生で一度だけでも味わってみたいですね。

味わい深い高級ワインの品揃え!ジビエ料理に合うワインを提供

ワイン好きにはたまらないフレンチやジビエ料理に合うワインの品揃えには圧巻。名門グランヴァンからリーズナブルなものまで、全てフランス産のワインが用意されています。ロマネコンティなどの高級ワインも揃えており、希望の場合はシェフにおすすめワインや、美味しい飲み方も教わることもできます。料理に使用する食材だけでなく、ワインへのこだわりも感じられる本格派のお店で、大切な人と心躍るひとときを過ごせる記念日に憧れてしまいますね。

記念日にぴったり!本格ジビエコースを特別な日に

普段あまりジビエを食べることがないという人も、結婚記念日や誕生日などの特別な日に、ジビエ×フレンチの融合を楽しんでみてはいかがでしょうか。

シーズンは11月〜2月ですが、腕の良いシェフが用意する絶品フレンチはオールシーズン楽しめます。

本場フランスの精神を地元高槻で伝え続けるシェフが振る舞う、煌びやかなジビエ料理が並ぶコース。「大人の隠れ家」として人気を誇る「Le Coin Discret(ル コワン ディスクレ)」のジビエコースは12,000円〜で味わうことができ、旬やジビエの状態から料理内容を熟考しています。季節・種類によってお値段は変動するので、予算やご要望はシェフにご相談ください。

古民家のどこか懐かしい雰囲気の中、本場フランスのジビエ料理を味わい、四季折々の食材で彩られたお皿の上のアートで目にも楽しい時間を過ごしてみませんか?

 

]]>
横浜国立大学の学生が鹿革製品とジビエ料理メニューを開発。 ジビエの魅力や可能性、学生たちの取組について、横浜国立大学の卒業生でジビエにも関心の高い眞鍋かをりさんにお話をうかがいました https://gibierto.jp/article/feature/interview/13474/ Tue, 20 Feb 2024 03:05:25 +0000 https://gibierto.jp/?p=13474 ジビエを今よりほんのちょっとでも、身近に感じていただくために。

ジビエのポータルサイト 「ジビエト」では、若い世代にも「ジビエ」を身近に感じてもらうためのプロジェクトとして、横浜国立大学の学生とともに鹿肉を使ったレシピと鹿革商品の開発に取り組んでいます。

ジビエの魅力や可能性について、横国の卒業生でもあり、ジビエにも関心の高い眞鍋かをりさんにお話をうかがいました。

 ジビエ=特別な料理ではなく “日常の料理をジビエ”で

――今回、眞鍋さんのご出身でもある横国の学生とともにプロジェクトに取り組んでいます。眞鍋さんは「ジビエ」に関して、どのようなイメージをお持ちですか?

「自宅でもジビエを料理して、よくいただいています。鹿肉だと、最近はローストしてスライスして、あっさり塩だけとか、カツオのたたきのタレで食べるのが気に入っています。最初はジビエ=こってりしたソースと合わせるというイメージがあって、シチューにしたり、ローストベニソン(ローストした鹿肉)にして赤ワインソースで食べたりしていたのですが、新鮮なお肉は臭みもなくて、いろいろ手を加えなくてもおいしいのでシンプルな調理法になりました」

――鹿肉以外にもジビエのお料理を?

「イノシシや熊、変わったところだとアライグマのお肉も美味しかったですね。部位によって、柔らかい部位はそのまますき焼きに、硬い部位は牛すじ煮のような“煮込み”にしたり、ちょっと風味の強いものは八丁味噌で“土手煮”にしたり。ジビエ=特別な料理、ではなく、牛・豚・鶏のように“日常の料理をジビエで”という感覚で使っています」

――眞鍋さんはジビエ上級者でいらっしゃいますね。お肉に合った食べ方を見つけるのも楽しそうです。

「美味しいだけでなく、鹿肉はアミノ酸スコアが高く良質なたんぱく質という観点からいうと、これ以上ない食材なんです。ボディメイクをしている方は高たんぱくで脂質が低いものしか口にされないですが、鹿肉を薦めると泣いて喜んでくれました。また鉄分も豊富で。例えば、遺伝子は豚とほぼ同じだけどイノシシの方が鉄分が多い。野山を駆けまわる野生動物は、体に酸素を運搬する鉄分を多く必要とするので、ジビエには鉄分が多いそうです。鉄分不足になりがちな女性にも嬉しいですよね。そういう意味でも、ジビエはお肉としてのポテンシャルが最先端だと思います」

――今回のプロジェクトでは、学生たちが鹿による農林業被害や交通事故、生態系攪乱などの人間社会への影響と、その対策としての捕獲の重要性を学び、命に責任を持っていただくことの重要性と可能性について考え、その上で鹿肉を使ったメニュー開発と鹿革を活用した商品開発を行いました。美味しさ、栄養価に加え、地球全体の課題である環境問題や食料問題も考慮した食材でもありますよね。

「そうですね。食肉のために家畜として育てるものだけでなく、ジビエも食肉のひとつとして普通に使うようになればいいですよね」

――鹿肉レシピだけでなく、これまでは捨てられていた鹿革を使って「かくかく鹿じか 鹿革ミニフォトアルバム」と「鹿革ベルトのフレグランスブレスレット」を開発しました。実際に鹿革を触ってみて、いかがですか?

「柔らかくて手触りもいいですね。他のレザー製品と何の遜色もないですし、“今までこんなにいいものが捨てられていたなんて”と思います。SDGsや動物愛護などの観点からハイブランドもレザー製品についての考え方を改めていますし、私も選択肢のひとつとして、普段から使っているものとテイストが合えば環境に配慮しているものを選ぶように心がけたりしています。これまで捨てられていたものを使うというのは、それこそSDGsですよね」

――鹿革は傷が入りやすいという点もありますが、商品を開発した学生たちも「傷はその鹿が生きた軌跡」として、この世にひとつしかない価値を見い出していました。

「そこも革製品の魅力ですよね。いい物はメンテナンスしながら長く使っていけますし、使っているうちに傷ついたり、色も変わってきて、自分なりに育てていける。私も、鞄の街として有名な兵庫県豊岡市に行った時に自分で作ったレザーのポーチを長年使っています。それに加えて、今おっしゃった“生きた軌跡”は、お肉をいただく時と同じで“感謝”に繋がりますし、大きな価値ですね」

――後輩である横国生のこうした取組を知って、どのように思われましたか?

「学生のうちから社会に目を向けた活動をしていて、私の時代とはまた違う横国生の姿を見せていただいているなと思いました。かつては保守的なイメージがあったんですが、インプットだけでなく、こういう風にアウトプットをどんどんして、社会の中に種を撒いていってもらいたいですね。そうすると結果的に、卒業生の私たちは何もしてないのに“横国生ってすごいね”と、美味しい思いもできますし(笑)。

私の場合は、芸能活動もしながら、友達の助けがあってなんとか卒業できました(笑)。学生時代の友達って卒業後の進路はバラバラでも、今会っても立場関係なく友達でいられるから、やっぱり特別ですよね。今、このプロジェクトに取り組んでいるみんなも、この後それぞれ別の道に進むかもしれないけど、どこかで繋がる時が来ると思います」

――最後に、今の若い世代のみなさんにエールをお願いします!

「何でもできちゃう時代でもあるし、逆に何でもできちゃうからこそやりたいことがわからないという人も多いですよね。価値観が多様化しているからこそ、自分がいいと思ったものに突き進んだ結果、それが価値になる時代だと思います。どんなニッチなことでも、人から見てしょうもないと思われるようなことでも、自分がいいと思えば突き進んで、新しい時代を作ってもらいたいですね」

 

【プロフィール】
眞鍋かをり(まなべ・かをり)

1980年5月31日生まれ。愛媛県出身。芸能活動と両立しながら横浜国立大学卒業。「世界!ニッポン行きたい人応援団」(テレビ東京)、「ひるおび!」(TBS)、「ドデスカ!+」(メーテレ)などレギュラー番組の他、マルチタレントとしてバラエティ、情報番組などに多数出演。

 

 

――――――――――――――――――――――――――

本文で登場した「かくかく鹿じか 鹿革ミニフォトアルバム」と「鹿革ベルトのフレグランスブレスレット」は下記サイトにてご購入できます。

かくかく鹿じか 鹿革ミニフォトアルバム  各3,078円(税込)

思い出を振り返るときに、スマホ内の写真データだけでは少し味気無さを感じており、持ち運びできる超小型のフォトアルバムを企画しました。鹿革が経年変化することで、アナログの温かみと自分の変化も感じることができます

■カナコレ

購入はこちら

■ディアベリー

購入はこちら

 

鹿革ベルトのフレグランスブレスレット 各4,178円(税込)

香水やアロマを中心部のパーツに付けることで、香りをまとうことのできるブレスレットです。鹿革を利用し、柔らかな質感と軽やかな着け心地を実現しました。ギフトとしてパートナーと使ってもらうことも想定しました

■カナコレ

購入はこちら

■ディアベリー

購入はこちら

]]>