和歌山県産の逸品をそろえたオンラインショップでジビエをお取り寄せ「5STAR MARCHE」和歌山県和歌山市

高低差のある山が多く、海にも面している和歌山県は雄大な自然に恵まれています。そんなロケーションで育まれた魅力的な食材に出合えるサイト「5STAR MARCHE（ファイブスター マルシェ）」をご紹介します。

2020年12月に「5STAR MARCHE」を立ち上げたのは、県内でニットの編み機を製造している「島精機製作所」。意外なように思えますが、これには理由がありました。

運営責任者の南村 真衣さんによると「当社は、かつて軍手などを作るための『手袋編機』の製造からのスタートだったんです。そこで会社が大きくなった今、これまでお世話になった県内の農業や漁業の生産者の方に恩返し・応援ができればと、社内の若手チームで和歌山の食をお届けするサイトを立ち上げました。県内の隠れた産品をご紹介し、ファンを作れたらという思いで運営しています。さまざまな食材を扱うなかでも、和歌山の自然の豊かさを知っていただくきっかけにもなるジビエを扱うのはマストでした」とのこと。

南村さんが生産者と直接やりとりを重ねて形になったジビエ商品や、ジビエをより広く知ってもらうための取り組みについてお尋ねしました。

「ひなたの杜」のジビエを詰め込んだセットが好評

和歌山県下でも、扱う鹿肉や猪肉の美味しさに定評のある「ひなたの杜（もり）」を訪れた南村さん。現地でわなにかかった鹿や猪を仕留め、手早く丁寧に解体する様子や、実際に味わった時のいつまでも噛みしめたい旨味に魅力を覚え、サイトで販売することに。

「5STAR MARCHE」で販売するにあたって、普段ジビエを食べ慣れていない一般消費者が扱いやすい厚みにスライスしています。

数種あるジビエのセットのなかでも人気なのが「最高品質の高級ジビエ肉とジビエメンチカツのセット」（7,000円・税込）です。猪肉スライス（ウデ・モモ）400g、鹿肉スライス（ウデ・モモ）200g、猪肉ミンチ200g、和歌山メンチカツ（3個入り）×3袋とボリュームがあり、お得感たっぷり！

「和歌山の大自然の中で育った鹿や猪は、山の木の実や植物を食べて育っているのでポテンシャルが高いんです。スライス肉は、ぜひ最初はシンプルに焼いて塩・胡椒でお召し上がりいただければ。BBQにもおすすめです」

さらに、2021年夏にはユニークな新商品の販売がスタート。「紀州ジビエ肉と金山寺（きんざんじ）味噌のブルスケッタ」（10個入り、4,650円・税込）は、老舗サンドウィッチ店「サントピア」で好評のメニューを、「5STAR MARCHE」で通販用に扱ったものです。バゲットの上に金山寺味噌、チーズ、その上にソテーした猪肉をのせ、クコの実で彩りを添えています。焼き直すと、猪肉の脂がバゲットに染み込んでジューシー！ 発酵食品である金山寺味噌とチーズが、猪肉の深みある味わいと相性ぴったり。

ブルスケッタに季節のスープを合わせた「紀州ジビエと金山寺味噌のブルスケッタとスープのセット」（3,900円・税込）も販売されているので、サイトでぜひチェックしてみてください。

シェフ直伝のアレンジメニューでジビエの魅力を伝える

サイト内には、ジビエをもっと知ってもらうために「ひなたの杜」の湯川 俊之さん（左）と、ジビエの本場、イタリア・ピエモンテ州で長年修業していた「トラットリア イ・ボローニャ」の小林 清一さん（右）のスペシャル対談も掲載されています。

南村さんによると、社内でも「ジビエを取り寄せても、どうやって食べるかわからない人が多そう」「少し凝ったレシピを知りたい人もいるのでは？」という声が集まっていたのがきっかけで、この企画が誕生したそう。

サイト内で小林シェフが紹介した料理は、例えば、猪肉のミンチで作ったスープ「リーゾ エ スピナーチ」。イタリアでは、家庭で親しまれている料理なのだそう。トマトをベースに猪肉、ホウレン草、イタリア米などを加えて炊いたスープは、旨味があふれパンチが感じられる味わいです。

鹿肉を使ったレシピも紹介されています。

鹿肉にグリッシーニ（イタリアの細長いビスケット）を衣のように付けてソテーした「グリッシノーポリ」。

グリッシーニのサクサクした食感と共に鹿肉の弾力が楽しめる絶妙な組み合わせ。レモンをかけてシンプルに味わうことで、鹿肉の旨味が引き立ちます。

これらのレシピを「トラットリア イ・ボローニャ」の店頭に置いたところ、持ち帰るお客さんが多かったそう。小林シェフによると、以前はジビエを選ぶお客さんが少数派だったけれど、今では好んで味わう人が増えているのだとか。

生産者の顔が見えるサイト作りに力を入れる「5STAR MARCHE」だからこそ、ジビエを手軽に、身近な食材として活用できるのがポイントです。