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シェフ自ら捕獲した鹿や猪を気軽なビストロ形式で堪能「ビストロ アマービレ」山口県宇部市

山口県 ビストロ 焼肉・ロースト ステーキ・バーベキュー シカ イノシシ
2022.01.21

山口県内では下関市、山口市に次いで3番目、約16万人の人口を誇る宇部市。かつて炭鉱で発展したこの地は、世界で最も歴史のある野外彫刻の国際コンクール「UBEビエンナーレ(現代日本彫刻展)」の開催地としても知られる彫刻の町でもあります。

JR宇部線・宇部新川駅を出て、平和通りを市役所方面に歩いて約10分。飲食店が立ち並ぶ小路に入ると現れる店舗が、今回ご紹介する「ビストロ アマービレ」(以下、アマービレ)です。

常連と口コミで、ジビエを求めて人々が「アマービレ」に集う!

フランス料理を単品からオーダーできるビストロならではの手軽さが魅力ですが、前身がレストランウエディングのできる結婚式場ということもあり、提供される料理は妥協なき本格派。かと思えば、ドリンクはセルフサービスのシェアスタイルを採用するカジュアルさもこのお店の魅力です。コロナ禍での業態変更でしたが、常連客と口コミで、ジビエ料理を求めて数多くのお客さんが訪れています。

「アマービレ」で腕を振るうのは、オーナーシェフの財満 将広(ざいま まさひろ)さん。ジビエを知り尽くす猟師でもあり、また食肉処理施設も運営しています。

そんな財満さんが、いったいどんなジビエメニューを披露してくださるのか、さっそくお料理を出していただきましょう!

一品目は、「シカのロッシーニ」(3,800円・税抜)。低温調理した鹿ロース70〜80gの上にフォアグラをのせ、さらに黒トリュフをまとうことで完成する一品。一般的に牛肉が使用されることの多いロッシーニを鹿肉で提供するには理由があり、
「脂身の少ない鹿肉にフォアグラを加えると、実にシルキーな味わいを楽しんでいただけるから」と財満さん。
赤ワインとベリーを煮詰めて作る甘酸っぱいソースと絡めていただくと、さらに奥深い広がりを感じさせてくれます。

二品目にいただくのは、猪肉の料理です。「イノシシの骨付背肉の炭火焼き」(コースの中の一品)は、低温調理した猪肉を炭火で焼き上げ、さらに香り付けにフランベして提供する手間をかけた料理。骨付きで調理するため、肉が縮むことなく実にやわらか。
「炭の香り漂う皮の香ばしさと脂身の口溶けの調和を味わってください」と説明してくれました。ローズマリーを利かせたハニーマスタードにも負けないどっしりとした味わいを堪能できる一皿でした。

猟で地域貢献しながらジビエ料理を提供。キャッチフレーズは“猟師がシェフでシェフが猟師”

財満さんが狩猟に携わるようになって8年。以前からジビエを扱う機会はあったものの、お客さんから言われた「地元のジビエを使わないの?」の一言でハッとしたそうです。
「獣害駆除で地域貢献をしながら、鹿や猪を自分の手で美味しい料理に生まれ変わらせようと思ったんです」と財満さん。

「アマービレ」では、各種イベント会場を主体にさまざまな場所でジビエ料理を楽しめるキッチンカー「青空レストラン アマービレ」も運営しています。鹿のコンソメ使用の「オムライス」や「冷麺」、フレンチの技法を使った「ぼたん鍋」、鹿肉パテの「オメガバーガー」など、各種ジビエメニューを提供中。なかでもおすすめはシンプルながらもジビエそのものの味を楽しめる「肉串」だとか。

鹿や猪を捕獲することから始まり、食肉処理施設での処理、店舗やキッチンカーでの料理提供に至るまで、寝る間も惜しんでじっくりとジビエに取り組む姿はまさに感動ものでした。“猟師がシェフでシェフが猟師”を地で行く財満さんのジビエ料理を「アマービレ」でぜひ!

  • ジビエトの掲載店舗は「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」に基づいた仕入れ、加熱調理等がされていることを確認しています。
  • 掲載内容は取材時のものです。営業時間などの最新情報はお出かけ前に各店舗の公式HP等にてご確認ください。
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