瀬戸内海を眺めながら四国産ジビエを楽しむ レストラン「フィオーレ」香川県高松市

香川県のJR高松駅の目の前に位置するJRホテルクレメント高松。瀬戸内海に面し、高松城跡のほか小豆島などへの船が発着する高松港にも程近い、観光にも便利なシティホテルです。

このホテルの20階に位置するのが、今回ご紹介するレストラン「フィオーレ」です。

約250平方メートルもある広々とした空間は天井も高く、開放的。大きな窓の向こうに広がる瀬戸内海を眺めながら、フランス料理が楽しめます。

少し早めのディナータイムに席をとれば、美しいサンセットも（写真はイメージ）。

また、高松市街を一望できる席もあり、ロマンチックな夜景も人気です。

期間限定！ 四国の食材たっぷりのジビエコース

海に囲まれ、中央部を四国山脈が貫く四国は、海の幸から山の幸まで食材の宝庫。
「地元・香川県を中心とした四国の食材をふんだんに取り入れた料理をご提供しています」とは、料理長の湯浅 一樹さん。
そして2020年9月1日（火）から、ディナーにジビエコース「ラ・セゾン」（予約不要、8,900円、税・サービス料込）が登場しています（2020年11月29日（日）まで）。

アミューズ、前菜、スープ、魚料理、肉料理など全9品で、そのうち3品に徳島ブランド「阿波地美栄（あわじびえ）」の鹿肉と猪肉が使われています。

湯浅さんが四国で美味しいジビエを探して行き着いたのがこの「阿波地美栄」で、直接ハンターにも会いに行ったそう。

「ストレスをかけないよう罠で仕留めてすぐに処理されるため肉質がとてもいいのです。エサとなる果物などが多く自生しているエリアで育っているので、味もとても美味。また、設備が整った処理施設が複数あり、安心・安全であるということも選んだ理由のひとつです」と湯浅さん。

メインはコンテスト入賞の華やかなひと皿

ジビエコースは一皿一皿がパッと花が咲いたように華やかで、どんなお味？と心が高鳴ります。

まずは、スープの「鹿肉とオリーブ地鶏のコンソメ 鹿肉のクネル入り」から。

香川県特産のオリーブ地鶏と牛肉、鹿肉からとったコンソメスープに、ビーツで美しい赤色をプラス。スープの中央にあるのが鹿肉のクネル。クネルとは、挽き肉を塩・胡椒でシンプルに味付けしてゆでたもので、コンソメの深い味わいを引き立てます。

前菜には「猪肉とフォアグラのテリーヌとバナナブレッドのアンサンブル」。

猪の挽き肉とフォアグラ、イチジクに、シナモンなどのスパイスを加え、猪のバラ肉を巻いて焼き上げました。テリーヌの下にはバナナブレッドを、上にはリンゴのピューレが添えられ、バルサミコ酢やパッションフルーツなどを使った酸味のあるソースと一緒にいただきます。

そして肉料理は、「鹿肉のロースト ヘーゼルナッツとチョコレートのクルート コーヒーの香りの鹿肉のジュ」。

皿の手前に盛られているのが、鹿肉のロースト。このアーティスティックな一品は、湯浅さんが日本エスコフィエ協会主催のエスコフィエ・フランス料理コンクールで入賞した時の作品です。

「ヘーゼルナッツを加えたクルートというパイ生地を鹿ロース肉に乗せて焼き上げました。鹿肉にはチョコレートソースが合いますが、ソースのままではなくクルートにかけて一緒に焼いています」
新しい発想で、なんとも美しく、驚きのあるひと皿に。また、ソースはコーヒーの香りを加えた鹿肉のジュ（出汁）のソースと、インゲン豆のソースを添えて。サツマイモのムースや赤キャベツの酢漬けも盛り合わせた、飽きのこない仕上がりです。

実はジビエコースをお店で提供するのは初めてのこと。今年4月にソムリエの神野 順一さんがマネージャーに就任したことがきっかけでした。
「彼からワインのペアリングを楽しめるコースをという提案があり、それならぜひジビエ料理をやろうということになりました」と湯浅さん。
一方、神野さんはもともと1種しかなかったグラスワインを、赤・白・スパークリング各2種に増やしました。
「最近はワインのペアリングを楽しむ方が増えているので、少人数のお客様でもボトルで注文せずとも楽しんでいただけるようにと思いました。もちろんジビエにも合うワインをグラスでもボトルでもご用意します」と神野さん。

全国からの観光客はもちろん、地元の方々のデートや晴れの日の場所として、さまざまなお客様をお迎えし、「だからこそ流行にも、お客様の要望にも応えられるようにしていきたい」と、あふれるホスピタリティはホテルレストランならでは。今回ご紹介したジビエ料理はディナーコースですが、事前予約すればランチタイムでも利用可能だそう。

四国の旬が詰まったジビエコースを、贅沢な空間でぜひ楽しんでください。