「こんにちは! BBQ芸人のたけだバーベキューです。
今回は鹿のスネ肉を使った料理を紹介します。
煮込めば煮込むほど、やわらかくなり味がしみ込んでいくのがスネ肉なので、今回はじっくり煮込んでみました。
誰でも食べやすい、和風の味付けにしたのがポイントです!」
ジビエというと洋食のイメージがありますが、今回は“和風の煮込み”に挑戦してくださるとのこと。これは楽しみです!
それでは、作り方を紹介していきましょう。
今回たけださんは、北海道産の蝦夷鹿のスネ肉を取り寄せました。
鹿肉は、真空パックで到着。
冷凍で届いたので、真空パックのまま冷蔵庫に入れて自然解凍しました。
「肉に張りがあって、状態もよさそうですね」
恒例の“ニオイ”チェ~ック!
「新鮮な肉のニオイがしますね。もちろん臭みはまったくないです!」
それでは、調理スタート。
今回届いた5パックの鹿肉のうち、3つを使います。
まず、鹿肉をざっと水で洗って鍋でゆでます。
沸騰したらアクを取り、弱火にして2時間煮込みます。
「お湯が減ってきたら、肉が空気に触れないように水を足しましょう」
鹿肉をさっぱり和風味に仕上げる“たけだ流漬け込みダレ”
煮込んでいる間に、たけださんが鹿肉を漬け込むタレとゆで卵を作り始めました。
「タレの材料は、醤油、酒、みりんだけ。すべて100ccです!」
たけださんのレシピは、シンプルでとっても覚えやすいのがうれしいですね。
タレを作ったら鍋に入れ、さらにニンニク、黒胡椒(ホール)を加えて煮詰めます。
「ゆで卵は半熟に仕上げるのがポイント。水から10分弱ゆでます」
タレを作りながら、鹿肉の様子もこまめにチェックしていきます。
アクを取りつつ、水も何度か足して2時間が経過したところで、鹿肉を取り出すと…
「トングからも伝わるやわらかさ~!
2時間以上煮たらボロボロになるから注意してくださいね」
ゆで上がった鹿肉を角煮サイズにカットします。
「わっ、想像以上のほぐれ具合。コレ、包丁いらんな…」
トングで簡単に割けるほどやわらかいということがわかります。
チャック付き保存袋は、できるだけ大きめのものを用意。
作っておいたタレを保存袋に入れ、そこに鹿肉を入れていきます。
「肉をカットしてから漬け込むと、断面からしっかり味が染み込みますよ」
鹿肉と一緒にゆで卵も丸ごと入れて、真空パックにします。
真空にすることで、漬け込む時間を大幅に短縮できるのだそう。
(※真空パックのやり方は、第1回の土鍋を使った方法を参考にしてください)
ほろほろ崩れる鹿スネ肉。「タレがしゅんでます!」
真空パックにして約1時間。
保存袋から鹿肉を出してみると、いい感じに漬かっている模様。
ゆで卵は丸ごと漬けたので半分に切ります。
「卵もいい漬かり具合! 強いて言えば、もう少し半熟でもよかったかな」
今回、卵は10分弱ゆでましたが、6分程度の超半熟にすると、真空パックにしても半熟に仕上がりそうです。
器に盛り付けてネギをのせると…
「ジャーン! 完成~」
包丁もほとんど使わず、ゆでて漬け込むだけで、こんなに本格的な煮込み料理が完成するなんて、ステキすぎます!
ここでたけださんからのワンポイントアドバイス。
「仕上げに黒胡椒をかけるのがポイント。味が締まって、ご飯のおかずにも酒の肴にも最高!」
「白飯もいいけど、今日はビールな気分。それでは、いただきまーす!」
スネ肉は繊維質なので、味が染み込みやすくて煮込みにぴったり。
「箸を刺しただけでホロホロ崩れる~」
肉の食感を楽しむため、なるべく塊のまま味わうのがたけだ流。
豪快に鹿肉をほおばります。
「くぅ~~~、味がしゅんでますわ~。香りもええし、ホンマやわらかい!」
さっぱりした和風の味付けなので、箸がどんどん進みます。
(※しゅんでる=関西弁で「染みている」の意)
鹿肉、からの~ビール!
「グイッといかせていだたきます」
ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ。
「ぷはぁ~、ウマい!
鹿肉は和風の味付けも合いますね。あかん。米も食べたくなってきた(笑)」
スネ肉は脂身が少ないのでさっぱりしているうえ、栄養も豊富なので、食欲不振時や夏バテ防止にもぴったり。
油を使わず調理しているので、カロリーが気になる方にもおすすめの肉料理です。
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■鹿スネ肉の煮込み
【材料】(4人前)
鹿スネ肉・・・600g
卵・・・4個
万能ネギ・・・適宜
【タレの材料】
醤油・・・100cc
みりん・・・100cc
酒・・・100cc
ニンニク・・・2片
黒胡椒(ホール)・・・適宜
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■プロフィール
たけだバーベキュー
1986年1月17日生まれ、兵庫県加古川市出身。
アウトドアをこよなく愛する、日本で唯一のアウトドア芸人。趣味はキャンプ・釣り・登山・ロードバイク・狩猟などアウトドア全般。キャンプインストラクター、お肉検定1級他多数の資格を持ち、雑誌や本・テレビ・イベントなど多方面で活躍中。全国各地への出張バーベキューも行っており、地域活性や地産地消を推進。出版本は累計20万部を突破!『最強!肉レシピ』/池田書店刊、『鉄板!バーベキュー焼きそば』/ヨシモトブックス刊など。