北信濃の里山の恵み、磨き抜かれた和食の技が光るジビエ「旬菜料理 はたの」長野県飯山市

日本有数の豪雪地帯として知られる長野県飯山市。唱歌「ふるさと」や「朧月夜」などで歌い継がれる“日本の原風景”ともいえる景観が広がっています。

初めて訪れても、何度足を運んでも、心に染み入るような懐かしさを覚える、そんな豊かな環境のなかにひっそりとたたずむ古民家があります。心尽くしの料理と癒しの時間を味わえる、隠れ家のような割烹料理店「旬菜料理 はたの」です。

この店を切り盛りするのは店主の羽多野 隆三さん。「田舎で古民家暮らしをしたかったから」という強い思いを胸に29歳で化学者から和食の世界へ飛び込んだ、異色の経歴を持つ料理人です。

時間があれば山へ入り、キノコや山菜などの天然食材を採りに、また調理方法や食材の熟成方法の工夫など、美味しい料理を提供するための飽くなき追及に余念がありません。

癒しの古民家と“食材の宝庫”北信濃の魅力に引き寄せられて

「旬菜料理 はたの」のある北信濃は、周囲を山に囲まれ昼と夜の温度差が大きく、広大なブナの森林から湧き出す清冽な水はミネラル分を多く含んでいるので、米や野菜などさまざまな農作物に恵みを与えます。里山には季節折々の山野草やキノコ、清流ではイワナやアユなどの川魚と、天然の食材も豊富な地域であります。

羽多野さんが夢描き追い求めた癒しの古民家で、地のものをふんだんに使った割烹料理を楽しむ――。そのための理想の環境がここにあります。

「この土地の素晴らしい食材は、組み合わせることでさらにその美味しさが増す」と羽多野さん。店のコンセプトでもある“地のもの”のひとつとして、信州ジビエも扱っています。

リピーターも多いというジビエ料理の食材は、信頼する猟師さんから状態のいいものが獲れると連絡をもらい、食肉処理施設で適切に処理されたものを仕入れています。例えば猪であれば、2歳以上3歳までの雌の肉を指定。若い個体は肉質がやわらかく臭みもないのですが、若ければ若いほどよいということでもなく、2歳くらいになったものが野生独特の香りや滋味深さが備わり、上品さと独特の風味をもたらすのだそう。

里山の割烹料理店が提供するこだわりのジビエ料理

「ジビエは苦手というお客様にこそ、うちのジビエを食べて欲しい」と語る羽多野さん自身、この信頼できる猟師さんとの出会いにより、本来の野生肉の美味しさに感動し涙が出たと言います。その感動を多くの人に届けるため、調理はもちろんのこと、仕入れにも熟成にもこだわったジビエ料理を提供し続けています。

自慢のジビエ料理は、コースで楽しむことができます。

「ぼたん鍋コース」（1人前6,300円・税抜）は、猪肉は良質な3歳以下の雌のロース肉を中心に使用。優しい甘味と旨味がある猪肉を上品な出汁でいただきます。地元産の天然キノコやブランド野菜をふんだんに使用した、ここでしか味わう事のできないぼたん鍋です。

鍋のほかに3品前後の料理、オヤマボクチ（山菜の一種）をつなぎに使った幻のそばと称される「富倉そば」、季節の水菓子が付きます。

「天然鴨鍋コース」は、ぼたん鍋コース同様に、鍋のほか3品前後の料理、お食事に手打ちの「富倉そば」、季節の水菓子が付きます。人数により価格が変わり、4名様以上で1人前6,300円、3名様1人前7,350円、2名様1人前8,400円（各税抜）。米どころ飯山周辺で獲れた鴨は広い餌場を行き来しその身に旨味を蓄えています。鴨のガラから丁寧にじっくりととった黄金色のスープでクタクタに煮込んだ「松本一本ねぎ」（※信州の伝統野菜）や、滋味あふれる天然キノコは絶品です。

「夏鹿のステーキ」（2,000円・税抜）はコース料理に追加することができ、数人でのシェアもOK。コースに組み込む場合は、1人前7,000円（税抜）のコースから。さっぱりとクセがなく、口に頬張れば森のような清々しい香りさえ感じられる夏鹿。ほかのどのお肉とも例えようがなく、上品でしなやか舌触り。“美味しい”のひと言では片付けられない奥深さがあります。※在庫のある時のみ提供可能。予約時に要問い合わせ

自然の声を聞き、素材との対話から生み出される料理の数々…。この豊かな地での暮らしを楽しむ羽多野さんの“ワクワク感”と、磨き抜かれた和食の技、さらに心安らぐ和の空間、それらが見事に融合し、ここでしか出合えない特別な味わいを生み出します。

ひと言では言い尽くせないその感動を五感で楽しむために、北信濃へ足を運んでみませんか？