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驚きと美味しさと。笑顔にさせるジビエ料理に出会える「BISTRO INOCCHI」東京都目黒区中目黒

東京都 ビストロ 焼肉・ロースト ハンバーグ シカ イノシシ その他ジビエ
2022.11.29

東京都目黒区、東急東横線中目黒駅から徒歩10分弱、目黒川の1本裏手にあるカジュアルフレンチ「BISTRO INOCCHI(ビストロ イノッチ)」。オープンから約4年、確かな味とホスピタリティあふれる接客で、着実にファンを増やしている一軒です。

“イノッチ”こと、猪口 玄洋シェフが季節の食材を彩り豊かな一皿に仕上げ、秋冬には猪、鹿、野鳥などジビエ料理が充実しています。

シェフの名前にも一文字ある”猪“にはこだわりアリ!

現在、ランチもディナーもコースのみで提供(新型コロナウィルス感染症対策のため、シェアする機会が増えるアラカルトは休止中)。品数や内容によりランチは2,990円、4,900円、ディナーは5,280円、7,150円、9,000円(各税込)があります。その日の仕入れによってメニューが変わり、季節感のある料理を楽しむことができます。

まず始めにいただいたのは、ランチ・ディナーの選べるメインに登場する「イノッチ特製 猪肉の粗挽きハンバーグ」。
「自分の名前に一文字入っているから、猪には愛着があるんです」と猪口さん。

猪肉は長崎県でドングリを食べて育つ「平戸いのしし」を使用。平戸いのししの商品開発を依頼されたのが縁で平戸いのししに出会い、その安定した質のよさに惚れ込み、お店でも平戸いのししを使うようになったのだそう。

粗挽きにした160gもあるハンバーグをフライパンでソテーしたあと、オーブンでじっくりと火を入れていきます。ソースは赤ワインをベースにトマトやフォン・ド・ボーなどを加えて煮詰めたもの。鶏のフォンでさっと煮たハヤトリウリ、紫コールラビなどの野菜、レッドムーンというジャガイモのグラタンを添えて完成です。※付け合わせは日により異なる

食感やジューシーさなど本来の肉らしさが生きているのは粗挽きだからこそ。ハンバーグに加えられたエルブ・ド・プロヴァンス(※フランス・プロバンス地方のミックスハーブ)がほんのり香ります。脂はさっぱりとして程よい甘味があり、ソースとマッチ。

「肉を何ミリに挽くかというところから何度も試作して作りました。脂の量は控えめに、比率を指定して挽いてもらっています。平戸いのししは鮮度がよく、旨味がしっかりある。品質が安定しているところも信頼しています」

2品目はディナーメニューから、長崎県産鹿のロース肉を使った「鹿肉のロースト」。オーブンでピンク色に仕上げられたローストに季節の焼き野菜を盛り合わせた一皿です。赤身らしい深い味わいに、黒胡椒が効いたソースがアクセントになっています。

お客様も自分も、楽しめる料理を

猪口さんは平戸いのししとの出会いを“縁”と言い、肉、魚、野菜も季節や入荷の状況で料理を構成。食材との出会いを大切にし、その出会いを楽しんで料理に向き合っています。
「特にジビエは個体差がありますが、そこがおもしろいところでもあります。猪や鹿以外にも、例えばアナグマなど、珍しい食材をどう調理しようかと悩んだ末に、これだ!っていう料理を見つけた時、うれしいですよね」と笑う。

その姿勢は“食を通じてお客様を笑顔に”というお店のコンセプトにも通じ、猪口さんが楽しんで作っているからこそ、お客が笑顔になる料理が出来上るのでしょう。

そんな精神は猪口さんが大好きだという野菜にも表れています。お店のスペシャリテは、前菜「50種の彩り野菜と穀物のテリーヌ」。

34種類の野菜と16種類の穀物を、種類ごとに下ごしらえしてテリーヌの中に彩りよく詰め込み、さらに野菜とブロッコリーのソースを添えた華やかな一皿です。

この日のテリーヌには黄人参、ケール、緑ズッキーニ、ビーツ、紅芯大根など。テリーヌにも、メインに添えられる野菜も普段使いにはないものを加えて、非日常な美味しさも演出しています。
「野菜の彩りや食感の違いって楽しいですよね。肉や魚はもちろん美味しいけれど、それだけじゃ作る僕も食べるお客様も楽しくない。作っていて、食べていて楽しい料理を提供したいんです」

付け合わせにも手を抜かず、真摯に向き合いながら遊び心のある料理を作る。それはシェフとしてのしっかりとした地盤があるからこそ。猪口さんはフランス料理をやりたいと単身渡仏し、パリのビストロで修業。その後は国内外にファンを持つ有名フレンチ「タテル ヨシノ」で修業し、「タテル ヨシノ」のビストロ「ラ トルチュ」で約4年間シェフを務め、独立したのが4年ほど前。

「少し奥まったところにありますが、ここを目指して来てもらえるような場所にしたいと思ってお店をスタートしました。フランス料理って格式高いイメージがあるから、気を張らずに楽しんでもらいたくて“ビストロ”という名前に。でも、料理はちゃんとしているというところを目指しています」

きちんと手をかけた料理を、リラックスして楽しめる「BISTRO INOCCHI」。壁にかけられたかわいい刺繍が、「スペシャリテをモチーフにした常連さんからのプレゼント」というエピソードも、このお店が地元で愛されていることの証です。訪れる人を自然と笑顔にさせる美味しい料理の数々をぜひ楽しんでみてください。

なお、毎年お節を提供し、今年は約20品目中に、猪のハンバーグと、鹿のローストが入る予定。2022年12月31日(土)12~15時に店頭受け渡しとなるので、お近くの方はぜひ予約を!(7寸二段、約20品、限定30セット、電話またInstagramのダイレクトメールから要予約。写真は昨年のもの)。

  • ジビエトの掲載店舗は「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」に基づいた仕入れ、加熱調理等がされていることを確認しています。
  • 掲載内容は取材時のものです。営業時間などの最新情報はお出かけ前に各店舗の公式HP等にてご確認ください。
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