京都と大阪を結ぶ京阪電車に揺られて古川橋駅へ。5分ほど歩くと、丹波エリア出身の仲野 修さんがご夫婦で切り盛りする「丹波篠山うどん 一真」にたどり着きます。
格子をあしらった外観は温かみある雰囲気。店内にはテーブルが12席と、掘りごたつの席が12席あり、くつろぎながら鍋を囲むこともできます。
家族での利用も多い一方で、グルメサイトで猪肉が気になって訪れる20代の客層も増えているのだとか。
猪肉としなやかでコシのある黒豆うどんがマッチ
仲野さんが手打ちするうどんは、試作を繰り返して出来上がった自信作。丹波産黒大豆と黒ゴマ、豆乳を練りこんだコクのある味わいが特徴です。しっかりとしたコシのある喉越しが映えるようにと、麺は細め。希望を伝えれば、好みのゆで加減に調整してくれるのもうれしいところです。
さっそく、猪肉を使ったメニューより3品をご用意いただくことに。まずは、「しし肉カレーうどん」(850円・税込)から。
丹波篠山(たんばささやま)から取り寄せる猪肉は、時期により届く部位が異なりますがこの日はバラ肉と肩ロースを使用。モモ肉やロースを使うこともあります。
出汁で玉ネギや油揚げを煮込み、仕上げに3種のスパイスをブレンドすると、食欲をそそるカレーの香りが広がります。
猪肉を使ったうどんメニューのなかでも通年を通して人気の一品を、さっそく味わいます。
黒豆うどんはつるりとなめらかで、カレーの香ばしさが絡まり美味。
猪肉は薄切りでも存在感のある食感で、丹波篠山の素材を合わせて味わえることに特別感を感じます。
次にご用意いただいたのが「猪なべうどん」(950円・税込)。鍋いっぱいの具材がボリューム満点で、体の芯から温まるとあって冬季を中心に好評ですが、リピーターの方は暑い時期にも注文されるそう。
「ゴボウは欠かせません。いい出汁が出るんですよ」と仲野さんが言うように、じっくり味わいたい滋味深さ。赤味噌を中心に、白味噌や八丁味噌もブレンドしているので深みのある味わいです。たくさんの野菜やキノコ、そして猪肉のややしっかりした肉質や脂の甘味が楽しめるのが醍醐味。卵を絡めると、まろやかさも加わります。
最後は、こちらも通年メニューの「猪肉しぐれ煮うどん(冷)」(800円・税込)。中央に盛られた猪のしぐれ煮は、生姜の味が引き立ちます。たっぷりと散らした大根は、しゃっきり感を楽しめるよう千切りに。青ネギと共に麺によく絡みます。カツオと昆布の出汁が効いた、少し甘めのつゆをかけていただくと、冷たいだけに麺のコシも際立ちしなやかな麺の喉越しを堪能できました。さっぱりとしたなかに、しっかり味付けされた猪肉の旨味が映えます。
甘味を感じる脂が猪ならではの魅力
店主の仲野さんに、猪肉についてお話を伺いました。
「当店の猪肉は開店当初より兵庫の丹波篠山から仕入れています。バラ、モモ、肩ロース、ロースをミックスで注文していますが時期により届く部位はいろいろ。猪肉は優しい甘味を感じる脂の美味しさも魅力です」
初めて口にされたお客様も、食べやすい味わいやコクのある風味を気に入られるそう。猪肉×黒豆うどんの組み合わせを楽しむのはもちろん、「ぼたん鍋」(1人前4,300円・税込)もあるので、予約をして訪れてみては?
食事とセットなら「黒豆コーヒー」が200円(税込)でいただけます。食後にぜひ、黒豆の上品な香ばしさも満喫しましょう。
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