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丹波の最高の山の幸・滋味豊かなジビエと、海と山を味わい尽くす京都北部のよくばり旅

京都府 ステーキ・バーベキュー その他麺類 シカ イノシシ ランチ 動画
2020.03.31

※上記ムービーとは演出の関係上、コース順序が異なります

京都府には、多くの人が「京都」と聞いてイメージする古都・京都市以外にも、数多くの魅力的な地域があります。今回、旅するのは京都府の北部や中央部。日本三景の天橋立や美しい伊根の舟屋をはじめ、福知山市や宮津市、伊根町、綾部市、南丹市の名所をめぐりながら、地元で獲れたジビエを使った絶品料理を味わう、2泊3日のツアーへご案内します。

 

上質なジビエを道の駅で入手しグランピング

まずは早速ジビエランチ! 福知山市の市街地から宮津市へとつながる道沿い、雲原集落にある「雲原 大江山 鬼そば屋」へ。「鹿そば」と「ボタン汁つけそば」を味わいます。香り豊かで歯応えのある十割そばと、旨みあふれる鹿や猪の相性は抜群です。

おなかが膨れた後は、福知山市の夜久野地域にあり、広大な敷地を誇る「道の駅 農匠の郷やくの」へ。天然温泉の「夜久野高原温泉ほっこり館」や、地場野菜や地鶏料理の食事処「やくの本陣」など、バラエティ豊かな施設が揃います。

中でも「やくの高原市」は、夜久野の農家の“農の匠”たちが、その日の朝に収穫した新鮮な野菜を販売。農林産物加工品や花木なども売り場に並びます。お目当てはジビエの肉。本日宿泊するグランピング施設でバーベキューの食材にします。

こちらで扱われる鹿と猪の肉は、夜久野町で農業を営み、狩猟を行いつつ、農産物の加工・販売もしている会社「田舎暮らし」によるもの。代表の中島健太郎さんはハンターもしながらジビエの処理施設も運営。ちょうど「やくの高原市」で棚卸しをしている時にお話をうかがえました。

「夜久野を含むこのあたりは丹波地方と言いますが、まず気候風土が良いんです。松茸や黒豆をはじめ、お米や野菜など、採れる農産物は味も抜群。そして、自然に山にドングリなどが豊富になっています。そんなおいしいものを食べて育った天然の鹿や猪ですから、肉質も最高。『田舎暮らし』では捕獲されて30分以内の肉にこだわり、処理にも細心の注意を払います」と言う中島さんは、もともと料理人。肉の目利きはもちろんのこと、衛生管理を徹底し、適切な加工・処理を実施する技術を持っています。

 

販売するジビエ肉の主な種類は、鹿ロース680円~、鹿モモ540円~、鹿ミンチ540円~、猪ロース1300円~、猪モモ1050円~(各100g~)。中島さんからおいしいジビエ肉の焼き方なども伝授してもらいました。中島さんの「田舎暮らし」では、ジビエ処理場見学と試食体験・1人5,000円、狩猟体験宿泊ツアー・1人3万5,000円~(食事付き・応相談)も企画しており、参加したお客さんからも好評です。

 

やくの高原市

住所:京都府福知山市夜久野町平野2150 道の駅 農匠の郷やくの

TEL:0773-38-0543

営業時間:9:00~17:00

定休日:第3水曜(第3水曜が祝日の場合は営業)

公式サイト:https://www.city.fukuchiyama.lg.jp/soshiki/64/2012.html

 

田舎暮らし

住所:京都府福知山市夜久野町直見915-2

TEL:0773-38-0553

公式サイト:https://inakagurashi.bsj.jp/

 

「やくの高原市」を後にし、一路、京都府北部の丹後半島へ。本日の宿泊先は、宮津市に所在し、エメラルドブルーの美しい海を臨む小高い丘にある「ファームグランピング京都天橋立」。3タイプの宿泊用のドームテントがあり、

すべてに個別に専用のバーベキューコーナーが設置されています。料金は1人1泊素泊まり2万円~、食材付き3万円~。

 

全施設、お風呂はもちろん、タオルやアメニティ、食事に必要なお皿やカトラリーなどは完備しているため、手ぶらで気軽に非日常なグランピングを体験できるのが魅力です。他にも自家農園で採れた野菜を宿泊者のバーベキュー用の無料で提供し、キャンプファイヤーでの焼きマシュマロも用意してくれるなど、とにかくサービス満点!

それではいよいよ、「やくの高原市」で手に入れたジビエによるバーベキューをスタート。

 

「鹿や猪のブロック肉は、まずは強火で表面をさっと焼き、あとは火から遠い場所に移して、じっくり弱火で火を通していきましょう。薄いバラやロースならさっと炒めるような感覚で。鹿も猪も、とにかく焼き過ぎないように注意!」。「やくの高原市」で、ジビエの達人の中島健太郎さんから教わったアドバイスを思い出しながら、入念に火を通していきます。

焼き上がった鹿肉は、しっとりとジューシーでやわらかく、血の匂いなどはまったくなし。猪は甘い脂がたまりません。なのにしつこくなく、あっさり。丹波のジビエの実力を存分に感じられました。

 

もう一つ、中島さんが調理した加工品、真空パックで低温調理された鹿ローストと鹿肉燻製もいただきます。こちらは、ベストな状態で火入れが既にされているので、軽く焼き目を付けて温めるだけでOKと便利。香辛料の風味やスモーキーな香りをまとった鹿肉は、お酒のお供にもぴったりでした。

 

ファームグランピング京都天橋立

住所:京都府宮津市難波野397-13

TEL:0772-45-1073

公式サイト:https://www.farm-glamping.com/

 

 

絶景の“飛龍観”! 風情ある街で着物体験も

 

翌朝、テントの外には鳥の鳴き声が響き、さわやかな一日の始まりを告げてくれます。宿を出発し、目の前の海に浮かぶ日本三景の一つ、天橋立を一望できる「天橋立ビューランド」へと向かいます。

天橋立は宮津湾と阿蘇海の間にある、松林と砂浜が広がる3.6kmにも及ぶ砂州です。約500年前の雪舟の「天橋立図」に描かれたほど、古来より名勝地として日本人に愛されています。

 

「天橋立ビューランド」は、その天橋立を南側にある文珠山の上から一望できる展望所です。展望所までは山麓からリフト、またはモノレールでアクセスでき、料金は入園料も含めて中学生以上850円、小学生450円。山麓駅から上るにつれ、徐々に雄大な景色が視界に広がり、山上に到着した時は圧巻。

 

また、天橋立といえば、「股のぞき」もぜひ。天橋立の方向に背を向けて立ち、腰を曲げて股の間から景色を見る眺め方です。こちらの景色は天橋立が天に舞う龍のように見えることから、“飛龍観”と呼ばれているそう。山の上には展望台のほかに、レストランや観覧車、小さなSL列車などがあり、子どもも楽しめます。

 

天橋立ビューランド

住所:京都府宮津市字文珠

TEL:0772-22-1000

営業時間:9:00~17:00、7月21日~8月20日8:30~18:00、10月21日~2月20日9:00~16:30

定休日:無休

公式サイト:http://www.viewland.jp/

 

 

壮大な景観を眺めた後は、歴史、文化に触れられる街へ。宮津市のお隣、天橋立からも近い与謝野町加悦にある「ちりめん街道」と呼ばれる地区を訪れます。

 

丹後地方では古来より絹織物が盛んに生産され、「丹後ちりめん」は高級絹着物の代名詞の一つ。江戸時代から昭和初期にかけて、その織物業の拠点になった場所がこの「ちりめん街道」であり、各時代の建築が今も残り、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。

昔の日本の風情を色濃く伝える街並みを歩くと「ガチャガチャ」という機織りの音。「この街は現在も和装用の白生地の約6割を生産する国内最大の絹織物産地。今も住まいとその生産場所として、これらの住宅は使われているんですよ」と、与謝野町観光協会の梅本小葉子さんが教えてくれました。

ぜひ訪れたいのが「ちりめん街道」のシンボル、「旧尾藤家住宅」。江戸時代末期に建築された丹後ちりめんの商家で、時代を経て蔵や座敷、洋館も増築された、貴重な建造物です。一般200円、小・中学生100円の入館料で、純和風の1階、奥座敷や中庭、洋風の2階など、見どころ満載の建物を見学できます。

 

また、この「ちりめん街道」では、与謝野町観光協会が行う「丹後ちりめん 本格着物体験」も楽しめます。「旧尾藤家住宅」で丹後ちりめんを着付けてもらった後は、ガイドをしてもらいながら街を散策し、丹後地方の郷土料理を盛り込んだ「ハレの日御膳」も味わえるというプランです。料金は1人1万4,000円~、外国人からも人気を集めています。

 

 

ちりめん街道

住所:京都府与謝郡与謝野町字加悦

TEL:0772-43-0155(与謝野町観光協会)

公式サイト:http://www.yosano.or.jp/chirimen-kaido/

 

 

 

海上からの舟屋の景色と極上のぼたん鍋を堪能

「ちりめん街道」の後は同じ与謝郡の伊根町に足を延ばします。伊根町は丹後半島の北東部に位置し、船の収納庫の上に住居を備えた「舟屋」が立ち並ぶ景色が有名。海外からも毎年多くの観光客が訪れます。

まずは少し遅めの昼ご飯をいただきに、「舟屋食堂」へ。伊根町観光協会2階にあるこちらは、舟屋群を眺めながら食事ができる人気店です。おすすめが「海鮮丼」(1,500円)と、「地魚のからあげ定食」(1,500円)。どちらも伊根湾で水揚げされた新鮮な魚を、海鮮丼では6種類ほど、定食では4種類ほど提供。カンパチやサケ、サワラ、カイワリなど、旬の魚介が満載で、おいしさとともに目の前の伊根湾の豊富な魚種にも驚かされます。

食後は舟屋群の見学へ。伊根湾には湾を取り囲むように約230軒の舟屋があり、一番古いもので江戸時代の建物も。今から15年ほど前は重要伝統的建造物群保存地区に指定されました。町を歩いて陸側から、遊覧船に乗って海側から、など舟屋を見る方法はいろいろありますが、特におすすめなのが、30分の遊覧と船長さんのガイドが付いた海上タクシー。伊根町観光協会経由で依頼もでき、料金は1人1000円。

 

「ほら、あそこに見える山が丹後半島で、向こう側はもう日本海。日本海では冬になると北風が吹き、5、6mの波が立ちますが、すり鉢状の湾では波が立たず伊根湾は静かなんです。日本海側で南を向いている湾はここだけで、北風の影響を受けにくい、まさに天然の良港です。そして干満の差が一年で多いときでも36cmほどしかない。だから舟屋が建てられたんですよ」と、伊根湾を航行しながら、船長さんが丁寧に説明してくれます。

また、伊根湾は多くの映像作品の舞台にもなっており、「ここの2階の窓から『釣りバカ日誌5』のハマちゃんが糸を垂らして釣りをしました」、「この舟屋は『連続テレビ小説 ええにょぼ』の撮影場所なんですよ」と、細かく教えてくれます。途中ウミネコのエサを船長さんが出してくれ、海の上でウミネコとたわむれる体験も。年に1度か2度、イルカがこの湾の中に入り、船と並走することもあるそうです。5月ぐらいには、夜に海面が青く光る夜光虫の幻想的な風景も楽しめます。

夕食は京都府のやや北寄りの綾部市にある、「料亭 ゆう月」へ。丹波の猪をふんだんに使った「ぼたん鍋コース」を味わいます。メインディッシュはもちろん、猪の骨からとっただしで作る、味噌仕立てのぼたん鍋。バラにロース、つみれと多彩な猪肉と、京野菜をたっぷりと味わい、大満足。

 

舟屋食堂

住所:京都府与謝郡伊根町平田491 2F

TEL:0772-32-0800

営業時間:11:00~16:00(LO15:00) ※8:00~10:00はパン、サラダ、ソーセージなどのセットメニューのみ

定休日:木曜

公式サイト:https://www.ine-aburaya.com/funayashokudo/

 

伊根町観光協会

住所:京都府与謝郡伊根町字平田491

TEL:0772-32-0277

公式サイト:http://www.ine-kankou.jp/

 

 

動物とふれあう牧場とかやぶきの里で癒しを

最終日、まずは綾部市にある「綾部ふれあい牧場」へ。芝生が広がる牧場にはヤギ、ヒツジ、ウサギなどが飼われていて、エサやり体験をすることが可能。また、牧場内のレストラン「綾部ふれあい牧場 ハイジのキッチン」では、新鮮な鹿のおいしさをダイレクトに味わえる「地元鹿の焼き肉セット」や、地元のおばあちゃんが作る田舎味噌が隠し味の「京都鹿と地元野菜の土鍋シチューセット」などが人気。ジビエを使った美味を堪能でき、癒しとともにパワーをチャージできます。

午後は綾部市に隣接する南丹市の中の美山町へ。ぜひ訪れたいのが、39棟のかやぶき屋根が残る国の重要伝統的建造物群保存地区「美山 かやぶきの里」。現在も実際に住居として使用している人が多く、山村の生活に根差した美しい風景が広がります。里の中にある「美山民俗資料館」は、主屋、納屋、倉の3棟からなり、約200年前の建築を再現。囲炉裏や縁側などがある屋内を見て回り、展示されている生活具なども見学できます。

 

美山 かやぶきの里

住所:京都府南丹市美山町北

TEL:0771-77-0660

公式サイト:http://www.kayabukinosato.com/

 

最後に日本の農村の原風景が残る場所を訪れ、今回のツアーはここで終わり。丹波の豊かな山で育った鹿と猪に舌鼓を打ち、京都府の多彩な名所を訪れる、ぜひご旅行でいかがでしょうか。。

 

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