「こんにちは! BBQ芸人のたけだバーベキューです。今日は、ジビエ餃子に挑戦しようと思います!」
使用するのは、鹿肉と猪肉のミンチ。
合挽きではなく、あえて別々に用意したのには理由がありました。
「この連載でのたけだの使命は、ジビエの可能性を探ること。ジビエ界のキングオブ餃子を決めるべく、鹿餃子と猪餃子を作ります!」
ジビエはどちらも山口県・下関からお取り寄せ。
右が鹿肉で、左が猪肉です。
冷凍で届いたので、冷蔵庫で解凍後、常温に戻してから使います。
具材はキャベツと長ネギ。
そして2つの肉の違いを味わうべく、具をたっぷり包みたいので、大判の餃子の皮を用意しました。
味付けには、醤油、砂糖、鶏ガラスープ、ゴマ油、おろしニンニク、おろし生姜、塩、胡椒を使います。
それでは、餃子のあんを作っていきましょう。
まず、鹿餃子から。
一度にすべての材料を投入するとよく混ざらないので、2回に分けて混ぜていきます。
まず、鹿肉とみじん切りにした長ネギ、醤油、砂糖、鶏ガラスープ、おろし生姜、塩(分量の半分)を投入。
混ぜ方は、「手でざっくりと」がポイント。
“練る”というより“和える”イメージで材料を混ぜ合わせます。
「鹿肉はまとまりがいいですね。弾力もあって食感もよさそう」
次に、ミキサーでみじん切りにした山盛りのキャベツとゴマ油、おろしニンニク、胡椒、塩(残りの分量)を投入します。
野菜の繊維をつぶさない程度の力で、しっかり混ぜ合わせます。
猪肉のあんも、鹿肉と同様の材料と手順で作ります。
「猪肉は脂身があるので、鹿肉に比べるとしっとりしてますね。ジューシーに仕上がりそう」
おすすめは棒餃子! 包み方で変わる肉感の違いを楽しむ
2種類のあんが完成したら、皮に包んでいきます。
ところが、急に雲行きが怪しくなります。
「あの…、このあんを全部包んだら、食べるのが夜中になりますよね…(苦笑)」
実は、餃子の包み方に関してはあまり自信のなかったたけださん。
スタッフに早くうまく包むコツを教わりながら、包み始めると…
初めこそ不格好だったものの、持ち前の器用さを発揮し、瞬時に包み方をマスター。
絶望から一変して、表情にも笑顔が戻ります。
3個目にはこの出来栄え!
「きれいにできると、包むのめっちゃ楽しい!」と、目を輝かせるたけださん。
ご家庭で、お子さんと一緒に作るのも楽しそうです。
見た目でわかるよう、猪肉はスタンダードな餃子に、鹿肉は棒餃子にしました。
棒餃子も丸い皮で作ったので、あんがはみ出しているのはご愛敬。
それでは、焼いていきましょう!
熱する前のフライパンに油を薄く引き、餃子を並べて火にかけます。
餃子の底面に軽く焼き色が付いたら、フライパンにお湯を入れ、蓋をして蒸します。
ポイントは水ではなくお湯を入れること。
水だとフライパンの温度が下がって、皮がベチャッとなる原因になります。
中火で5分ぐらい経ち、焼く音がじゅわ~っという音からパチパチという音に変わってきたら、蓋を開けて水分を飛ばします。
「ふっくら仕上がりましたね。うまそう!」
鹿肉の棒餃子も同様に焼き上げます。
鹿肉と猪肉の餃子、完成です。
見てください、この美味しそうな焼き色!
まず、鹿肉の棒餃子を実食。
醤油、酢、ラー油を混ぜた基本のタレでいただきます。
さて、お味はいかがでしょうか?
「棒餃子は焼き面が広いので食感がいいですね。パリッと感とむっちり感のバランスが最高!」
鹿肉は赤身が多いので、焼いても脂が溶け出さず、中身もぎっしり。
「豚肉より肉感があって、食べ応えがあります」
続いて、猪肉の餃子を実食。
「猪肉は脂身があるので、鹿肉よりジューシーですね。これはビールでしょ!」
そう言うと、餃子を口に放り込み、ビールを流し込むたけださん。
「くぅ~~~、ギョービー最高!」
2種類の餃子を堪能し、すっかりご機嫌のたけださん。
果たして、ジビエ界のキングオブ餃子は決まったのでしょうか??
「パンチがあるという意味では猪餃子がキングで、さっぱりしている鹿餃子はクイーンですね。そして、包み方は棒餃子がおすすめ! 普通の包み方よりあんをたっぷり詰められるので、肉感を楽しめてジビエと相性抜群です」
みなさんも2種類作って食べ比べを楽しんで、お気に入りを見つけてくださいね。
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■鹿肉と猪肉の餃子
【材料】
鹿肉(挽き肉)・・・300g
猪肉(挽き肉)・・・300g
長ネギ・・・1/2本
キャベツ・・・1/4個
餃子の皮・・・1袋(24枚入り)
醤油・・・大さじ1
砂糖・・・大さじ1
鶏ガラスープ・・・小さじ1
ゴマ油・・・大さじ3
おろしニンニク・・・大さじ1
おろし生姜・・・小さじ1
塩・・・適量
胡椒・・・少々
油・・・適量
お湯・・・少々
【付けダレ】
醤油・・・適宜
酢・・・適宜
ラー油・・・適宜
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■プロフィール
たけだバーベキュー
1986年1月17日生まれ、兵庫県加古川市出身。
アウトドアをこよなく愛する、日本で唯一のアウトドア芸人。趣味はキャンプ・釣り・登山・ロードバイク・狩猟などアウトドア全般。キャンプインストラクター、お肉検定1級他多数の資格を持ち、雑誌や本・テレビ・イベントなど多方面で活躍中。全国各地への出張バーベキューも行っており、地域活性や地産地消を推進。出版本は累計20万部を突破!『最強!肉レシピ』/池田書店刊、『ほりにし やみつきレシピ』(3月16日発売)/ヨシモトブックスなど。