「こんにちは! BBQ芸人のたけだバーベキューです。冬の定番料理といえば鍋ですね。そして、ジビエを代表する鍋といえば猪鍋!今回は、山の幸だけで作るマタギ風猪鍋を紹介します」
猪鍋は「ぼたん鍋」とも呼ばれていて、寒さが厳しい山間部では冬の風物詩として親しまれています。
脂がのった猪肉は煮込んでも脂が溶けにくく、独特のコクと甘味を楽しめます。
今回はちょっと奮発して、兵庫県から極上ロース肉をお取り寄せ。
解凍してから竹皮を開けると、脂がたっぷりのった美しい猪肉が現れました。
「おぉ~、この脂身はスゴイ! きめも細かくて格の違いを感じます」
鍋の具材は、白菜、ニンジン、長ネギ、春菊、シイタケ、シメジ、エノキ、マイタケ。
スープは味噌と生姜をベースに、醤油、みりん、砂糖、酒で味付けします。
「魚系や昆布の出汁は使わず、キノコをたっぷり使って出汁を取るのがポイント。猪が主役なので、山の幸だけを使うと味にまとまりが出ます」
初めに、野菜を食べやすい大きさにカットします。
生姜は、包丁の背で皮を削ぎ、薄くスライスします。
猪鍋が「ぼたん鍋」と呼ばれる由来は諸説ありますが、お皿に盛った見た目が牡丹の花のように見えることから、お店では牡丹の花に似せて盛り付けられることが多いです。
スタッフの熱い視線を感じ取り、たけださんも花盛りに初挑戦。
ネットを参考にしながら、持ち前の器用さを発揮して、美しい牡丹の花を咲かせました~。
生姜効果で体の中からポカポカ! 猪肉の旨味を引き立てる味噌仕立てのスープ
具材の準備ができたら、スープを作ります。
鍋に水と生姜を入れて、煮立ったら味噌を溶き、具材を入れていきます。
まず、出汁となるキノコ類と春菊以外の野菜を入れます。
そして、せっかく盛り付けた猪肉もここで投入。
「花の命は儚いものですね(涙)」
猪肉は1枚ずつ広げて入れていきます。
肉が重なったまま入れると塊になってしまうので注意しましょう。
中火で10分ほど煮込んだら、春菊を入れて蓋をします。
ひと煮立ちしたら完成です!
「マタギ感満載で高まりますね~」
いろり鍋がひとつあると、ジビエ料理が楽しくなりそうです。
日本酒もセットして、食べる準備は万端!
味噌仕立てなので、そのままスープと一緒に味わいます。
お好みで、粉山椒や柚子胡椒を合わせるのもおすすめです。
それでは、お待ちかねの実食タイムです!
違いがわかる男、たけだバーベキュー。
極上の猪肉をいただきます!
大判のロース肉をまるっと1枚、口の中に放り込みます!
「脂身うまっっ! 甘味が違いますね。赤身との食感のコントラストもたまりません」
あまりの美味しさに放心状態のたけださん。
スープを味わうその真剣な表情は、もはや悟りの境地です(笑)
「スープに猪肉の旨味が溶け出して、コクがすごいことになってます!生姜が効いているのでさわやかさもあって、エンドレスでいけますね」
スープの余韻を残したまま、日本酒を一口。
「くぅ~、美味い! 猪肉の濃厚な旨味には日本酒が合いますね」
猪肉を平らげたところで…、〆が欲しくなったたけださん!
スープにパンチがあるので、急遽太めでコシのあるうどんを投入~。
「スープがいい感じに育ってますね。うどんはもちろん、ご飯も合いそう。これは〆を食べないと後悔しますよ~」
野菜もたっぷり摂ることができて、体の中から温まる猪鍋。
家鍋のレパートリーに取り入れやすく、元気を付けたい時にもおすすめです。
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■マタギ風猪鍋
【材料】(4人前)
猪肉(ロース)・・・300g
白菜・・・1/4個
ニンジン・・・1本
長ネギ・・・1本
春菊・・・1束
シイタケ・・・4~6個
シメジ・・・1袋
エノキ・・・1袋
マイタケ・・・1袋
<スープ>
生姜・・・1個
味噌・・・大さじ4
醤油・・・大さじ1
みりん・・・大さじ1
砂糖・・・大さじ1
酒・・・大さじ1
水・・・800cc
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■プロフィール
たけだバーベキュー
1986年1月17日生まれ、兵庫県加古川市出身。
アウトドアをこよなく愛する、日本で唯一のアウトドア芸人。趣味はキャンプ・釣り・登山・ロードバイク・狩猟などアウトドア全般。キャンプインストラクター、お肉検定1級他多数の資格を持ち、雑誌や本・テレビ・イベントなど多方面で活躍中。全国各地への出張バーベキューも行っており、地域活性や地産地消を推進。出版本は累計20万部を突破!『最強!肉レシピ』/池田書店刊、『鉄板!バーベキュー焼きそば』/ヨシモトブックス刊など。