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筋トレ・ダイエット中、食事や美容を気遣う人が今大注目のジビエとは?

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2022.03.07
筋トレ・ダイエットにジビエ

今、鹿肉や猪肉といったジビエが筋トレ・ダイエットなど体づくりのための食事として注目されているのを知っていますか?
ジビエと聞くと「低脂質・高タンパク質」というイメージを持たれている方も多いのではないかと思います。鹿肉は牛肉に比べ、脂質が1/6、カロリーは半分以下なのに鉄分は2倍。猪肉は豚肉に比べ、鉄分は4倍、ビタミンB12は3倍です。実は、その他にもたくさんの魅力を秘めているジビエ。
2021年9月28日にジビエトが開催した配信イベント「肉体パフォーマンスを高める!絶品ジビエ・筋肉ごはん」では、女性版のボディビルと表現される「ビキニフィットネス」で日本チャンピオンを連覇中の安井友梨さんがご自身の体づくりのために実践されているジビエの活用法やその魅力を語ってくれました。今回はトップアスリートをサポートする管理栄養士の廣松千愛がジビエの持つ栄養面での魅力をお届けします。

ジビエの魅力① 筋トレやダイエット・・・ボディメイクにおすすめ!

管理栄養士が解説!筋トレ・ダイエットにジビエ

安井さんも熱く語られていますが、健康的なボディメイクのコツは「美味しく楽しく食べる」ということです。食事を抜いたり、食べる量を減らしすぎたりすることは、運動するためのエネルギーだけでなく、日常生活を健康に過ごすためのエネルギーが足りず、心身ともに不調を招く原因になります。
「エネルギーや栄養素を過不足なくとる」ことはもちろん、「心の豊かさをもたらす」ということも食事の大切な役割です。また、○○制限ダイエットなどの偏った食事制限を過度に行うと、摂れる栄養素が偏り、不足する栄養素が出てきやすくなってしまいます。しかし、ジビエには不足しやすいビタミンやミネラルが多様に含まれています。特に、鹿肉には脂質をエネルギーとして利用するときに必要なL-カルニチンという成分も豊富に含まれており、脂質を無駄なく効率よくエネルギーに換えるためのサポートをしてくれます。美味しく食べながら健康で美しい体をつくるためにもジビエはおすすめの食材ですね。

ジビエの魅力② 貧血予防や疲労回復におすすめ!

管理栄養士が解説!筋トレ・ダイエットにジビエ

ジビエには糖質、タンパク質、脂質という三大栄養素の代謝に関わるビタミンやミネラルが多く含まれています。例えば、ビタミンB1は糖質、ビタミンB2は糖質や脂質、ビタミンB6とビタミンB12はタンパク質や脂質の代謝にそれぞれ関わっており、摂取した三大栄養素を体内でスムーズに利用していくために不可欠なものです。
そして、鉄分や亜鉛、ビタミンB12は貧血予防のために重要なものですが、ジビエはこれらの宝庫でもあります。鉄分は体内に3~4g存在していて、その約70%が赤血球をつくるヘモグロビンの材料となります。ヘモグロビンは酸素と結びつき、酸素を全身へ届けるという重要な役割を担っています。鉄分が不足することで、疲れやすさを感じるだけでなく、トレーニングの効果を得られにくくなったり、持久力の低下に繋がったりすることもあります(※1)。
では、実際にどれくらいの鉄分を摂取すればよいのでしょうか?
日本人の食事摂取基準では一日あたり、成人男性で7.5mg、成人女性で6.5mg(月経あり10.5~11.0mg)の摂取が推奨されています。アメリカスポーツ医学会では、アスリートにおいて鉄分が不足する原因として、食事による鉄分の摂取不足、高地でのトレーニング、急速な成長に伴う鉄分需要の増加、発汗、特に女性の場合は月経による血液損失等による鉄分損失の増加を挙げています(※2)。成長期に鉄分の需要が高まるのは、成長に伴って肝臓や筋肉などに蓄積される鉄分が増えるためで、急激に身長が伸びると相対的に鉄分不足になりやすいと言われています。一般の方でもハードなトレーニングを日常的に行っている場合には、鉄分の多い食材を積極的に取り入れたほうがよいでしょう。
鉄分には、肉や魚など主に動物性食品に多く含まれる「ヘム鉄」と穀類、野菜、果物など主に植物性食品に多く含まれる「非ヘム鉄」があります。ジビエにはより体内への吸収率が高いヘム鉄が豊富です。正常な赤血球をつくるために必要な亜鉛、「造血のビタミン」とよばれるビタミンB12が併せてとれることもジビエのメリットです。

管理栄養士が解説!筋トレ・ダイエットにジビエ

実際に猪肉と豚肉の栄養素量を比較すると、タンパク質や脂質はほぼ同じ量であるのに対し、ビタミンB群や鉄分は猪肉のほうがより多く含まれています。

管理栄養士が解説!筋トレ・ダイエットにジビエ

また、鹿肉と牛肉を比較すると、鹿肉のほうが脂質は少なく、タンパク質が多いのに加えて、ビタミンB2、ビタミンB6、鉄分がより多く含まれていることがわかります。まさに、筋肉が喜ぶご馳走! ジビエはハードなトレーニングを続けるアスリートはもちろん、成長期の子どもや、体づくりをされている一般の方にとってもうれしい栄養補給源になります。

ジビエの魅力③ 丈夫な体づくりにおすすめ!

管理栄養士が解説!筋トレ・ダイエットにジビエ

2021年にCOVID-19流行中の栄養摂取のすすめについてまとめられた論文(※3)では、ビタミンA,C,D,E,B6およびB12に加え、亜鉛もまた免疫機能に貢献することが記されています。私たちの体内では様々な免疫細胞が協力し合って、細菌やウイルスによる感染を防御しており、ジビエに豊富な亜鉛はこれらの免疫細胞を活性化する働きがあります。そのため、亜鉛を摂取することは、免疫機能を維持する上でも大切なことだと言えるでしょう。最近は亜鉛のサプリメントも多く出回っています。しかし、美味しく栄養素が摂れて、「カラダ」だけでなく、「ココロ」の栄養補給にもなるという点がサプリメントからは得られない、食事ならではの大きなメリットになると思います。

ジビエの魅力④ 美容におすすめ!

管理栄養士が解説!筋トレ・ダイエットにジビエ

ジビエにはビタミンEという抗酸化成分も含まれ、脂質の酸化を防ぐはたらきがあります。私たちは酸素を使って呼吸をしていますが、その際に「活性酸素」というものもつくりだされています。活性酸素は本来、体を守るために必要なものですが、紫外線、ハードな運動など様々なストレスにより過剰につくられてしまうことで、正常な細胞を傷つけ「酸化」をすすめてしまいます。私たちの体をつくる細胞は脂質の膜で覆われており、この膜の酸化を抑えることは細胞を健康に保つことに繋がります。うるおいのある美しい肌を保つためには、紫外線から守る力を高めてあげることが必要です。安井さんがおすすめ料理としても挙げていますが、同じように抗酸化成分が豊富なトマトやパプリカなどの色の濃い野菜を合わせて煮込み料理にすることで、さまざまな抗酸化成分がチームワークを発揮してくれます。
※参考:おうちで簡単!ジビエレシピ
猪モモ肉とキノコのストロガノフ カレー風味
鉄分たっぷり! 鹿肉のボルシチ
これにより、抗酸化力がさらに高まり、より美しい健康な肌づくりをサポートしてくれることが期待できます。

いかがでしたか?ジビエは老若男女問わず、多様な体づくり・健康維持のための目的にマッチする栄養面でのメリットを持つ食材なのです。ぜひ、ご家族でジビエの魅力を味わってみてください!

参考文献
※1 厚生労働省「e-ヘルスネット」健康用語辞典> 栄養・食生活 > 鉄
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-022.html
※2 Thomas, D.T. et al. 2016. “Nutrition and Athletic Performance.” Medicine & Science in Sports & Exercise 48(3):543-568.
※3 de Faria Coelho-Ravagnani, C. et al. 2021. “Dietary recommendations during the COVID-19 pandemic.” Nutrition Reviews 79(4):382-393

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