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ジビエが地域の価値向上と賑わい創出に一役!門真駅高架下にオープンした「THREE WAVE 山のジビエと海のジビエ」大阪府門真市

大阪府 ハンバーガー 創作料理 シカ イノシシ ランチ お土産・テイクアウト
2023.10.18

大阪府門真市は、京阪電気鉄道(通称「京阪電車」)と大阪モノレールが交わる便利な土地柄。玄関口となる門真市駅周辺では、2020年からエリアリノベーションの手法により、公共施設や公共空間を公民連携で活用しながら、エリア価値向上や賑わい創出に向けたまちづくりの取り組みが進められています。

これまでにマルシェやものづくり体験などの社会実験を繰り返しながら、公共空間等の活用検討が進められる中、駅高架下のスペースについても新しい活用方法が検討されました。

その過程でジビエ料理専門の飲食店というユニークな存在が注目され、2023年8月、「THREE WAVE(スリーウェーブ) 山のジビエと海のジビエ」がグランドオープンしました。

ジビエをおいしく食べてSDGsに貢献

店名の「THREE WAVE」は、「3つの波」を意味する英語。第一波:「食べる」、第二波:「知る」、第三波:「広める」という意味を込めて命名されました。

鹿肉、猪肉といった「山のジビエ」は、野生鳥獣被害という社会課題の解決につながる食材。また、海藻を食い荒らして漁場を荒らす上、鰭(ヒレ)の毒や漁獲後の臭みから、これまでほとんどが廃棄されてきたアイゴを「海のジビエ」として活用。新しい食材開発に加え、漁場の環境改善にもつながる取り組みと注目されています。これらを用いたハンバーガーなどの料理を提供し、SDGsに貢献することが「THREE WAVE」のコンセプトです。

とはいえ、「持続可能な社会」「社会問題解決」「温暖化」「脱炭素」などは、「どうも言葉だけが一人歩きしているような、どこか他人事のような感覚があると感じています」と、運営する株式会社まめぞうデザイン(徳島・大阪・台湾を拠点とするデザイン制作会社)の代表・ドウゾノ セイヤさん。「そんな重たい言葉を考えず、まずは食べて知ることを大事にし、知らず知らずに貢献しているような感覚になっていただければ」との考えから、「食べる・知る・広める」という「3つの波」が、店名となり店のコンセプトにもなっているといいます。

徳島産の山と海のジビエを活用

「THREE WAVE」で使用している鹿肉、猪肉は、国産ジビエ認証を取得している徳島県三好市の処理加工施設から供給されるもの。また、海のジビエと呼ばれるアイゴ肉は、徳島県美波町から供給されています。三好市の「三」と美波町の「波」を組み合わせた「三波」も、店名の由来となっています。

提供しているのは7、8種類のラインナップが揃うボリューム満点のハンバーガーを中心に、ジビエ肉を楽しく味わえるメニューばかり。中でも人気が高いのは、猪肉と鹿肉の合い挽き肉を使った猪鹿(いのしか)バーガー(1,200円・税込)、猪鹿のてりやきバーガー(1,200円・税込)。しっかり処理され、バランスよく加工された猪鹿肉は、ジビエが初めてという人にもおすすめ。新作メニューも続々登場しています。

鹿、猪のソーセージを選べるジビエドッグもランチの人気メニューです。(下写真左:鹿肉、右:猪肉)

また、野菜のみのレギュラースープカレー(和風・マイルドクリーミィココナッツ・濃厚海老スープの3種からチョイス)に、ジビエのおかずやトッピングを自由に選んでプラスして、好みの味わいを楽しむスープカレーも人気メニュー。特に猪の角煮スープカレー(1,600円・税込)が好評です。

一方、アイゴ肉は、独自の処理と加工により鯛のような風味と食感に。アイゴフィッシュバーガー(1,200円・税込)は、一般のフィッシュバーガーの常識とは違うと驚く人が続出しているのだとか。

「ものづくり×まちづくり」を高架下で表現

店内は門真市駅の高架下というオープンカジュアルな環境を生かし、おしゃれなガレージ感を満喫できる空間になっています。鹿、猪、アイゴを描いた大きなウォールアートも楽しさいっぱい。

カウンター、ベンチ、テーブルなどはフレキシブルに移動でき、一人でも大人数でも利用しやすくなっています。開放感のある明るいランチタイム、仲間でワイワイ楽しむパブ感覚のディナータイムと、昼と夜で異なる表情も魅力。思い思いの飲食シーンを楽しめそうです。

門真市は、パナソニック、タイガー魔法瓶などの大手家電メーカー本社が多く立地し、家電製品の部品・材料を加工する中小メーカーも数多く存在する「ものづくりのまち」。「THREE WAVE」の内装は門真市内のものづくり企業と共に創り上げており、来客者が、店内に設置された什器や照明器具などを通じて、地元ものづくり企業の技術力を体験できるような空間としてデザインされています。たとえば、イス、テーブルは木材、ステンレス、布など、ものづくり技術を生かしてオリジナルにデザイン、製作されたもの。また、曲げや溶接の技術を生かして店舗名のWAVE(波)を意識した曲線が表現されたインテリアが店内空間を演出しています。

地域で光る企業の存在や、技術の高さに触れながら、ユニークなメニューを味わって、「食べて、見て、知る楽しみを共有できたら」というのが、ドウゾノ代表の願い。門真市と民間企業が一体となって取り組む「ものづくり×まちづくり」への熱い思いが息づいています。

キッチントレーラーの機動力を生かし各地へ

「THREE WAVE」はメタリックのおしゃれなキッチントレーラーでの営業を大きな特徴としています。トレーラーならではの機動力を生かし、門真市駅高架下から外へ出てジビエ料理のおいしさと可能性をアピールする活動も展開。すでに徳島県内のイベントなどに3度の出店を果たしました。今後は大阪の各地や府外などでの出店も模索中。近くで出店の情報があったら、ぜひ足を運んでみたいですね。

さらに、SDGsやエシカル消費を推進する一環で、古着の取り扱いなども予定しているそうです。地域に誕生した新しい活気と、個性豊かなジビエ料理の味を体感しに訪れてみませんか。

  • ジビエトの掲載店舗は「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」に基づいた仕入れ、加熱調理等がされていることを確認しています。
  • 掲載内容は取材時のものです。営業時間などの最新情報はお出かけ前に各店舗の公式HP等にてご確認ください。
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