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囲炉裏を囲んで江戸風情と料理を楽しむ「江戸料理 櫻田」

イノシシ 東京
2019.02.19

東京・浅草は、由緒ある建造物や有形文化財も集まる一大観光地。老舗の和菓子店など、古い歴史をもつさまざまな名店が集まっていますが、今回紹介する「江戸料理 櫻田」もその一つ。浅草にお似合いの店構えで。江戸前料理が楽しめることで人気のお店です。

場所は、雷門沿いにある俳人・久保田万太郎氏の生誕記念碑のたもと。見るからに歴史を感じる木の看板と大きな暖簾が目印。“一見さんお断り”的な重々しい雰囲気が漂っています。

少々緊張しながら重い引き戸を開け、足を踏み入れた瞬間…、「こ、ここは…⁉」。

まさに“江戸時代”にタイムスリップ!

写真のとおり、「ココはどこ?」「いつの時代?」と誰もが思うような造りで、“日本昔話”に出てきそうな佇まい。囲炉裏や置物はもちろん、お手洗いに至るまで江戸風情満載で、装飾を見ているだけでワクワクしてきます。

140年の歴史を肌で感じる

実は店主・櫻田勝彦さんが、京都のご友人より「京都三条富小町の築140年の日本家屋を解体する」という話を聞き、建具や柱を譲り受け、それらを使って店を建てました。天井や柱ひとつひとつの黒光りした艶は、その月日が刻まれた証、歴史の現れでもあります。

櫻田さんは、サラリーマンや寿司店勤務を経たのち、1977年に浅草にお店を構えます。当時は炭火焼きの店でしたが、東京スカイツリー建設時、江戸の時代小説「鬼平犯科帳」「必殺仕事人」の著者・池波正太郎氏の偉業を偲んで行われた江戸料理を無料提供するイベントに関わったことが大きな転機となりました。

「江戸料理の“はまぐり田楽”を販売したのですが、わずか25分で完売! その後、鬼平犯科帳シリーズを読破し、江戸時代の食文化を文献の中から研究しました」。こうして現在の「江戸料理 櫻田」が誕生したのです。

「櫻田」はコース料理が人気ですが、取材したこの日は、お店の一番人気鍋をオーダー。

日本では古くから親しまれてきた「ぼたん鍋」(1人前1,500円~・税抜、2人前より)です。当然、鬼平犯科帳にも「宍鍋」として登場しています。

透き通った出汁は、浮いた猪肉の脂ごと飲み干しても、まったくしつこくありません。

ぶるんと脂の分厚い猪肉からは美容にいいコラーゲンがたっぷり染み出てて、食べた翌日はお肌がぷるぷるになるとか!

自らの目で“安心安全”を見届けるこだわり

ジビエに関してはすべての業者と直接会い、その処理場や作業の様子などをご自身の目で見て納得してから仕入れを決めるのが、櫻田さんの流儀。

「安心安全でなければ、自信をもってお客様へお出しできないでしょ」。メニューにも「猪…石川県羽咋市 のとしし」「鹿…北海道陸別町 ドリームファーム」などと明記し、それらの施設の方々と撮った写真も掲載されていました。信頼から生まれた本当においしいものを伝えたいという櫻田さんの熱意を感じます。

夜はさまざまなコース料理がありますが、ジビエトの読者の皆さんにおすすめしたいのは、「地美恵(ジビエ)コース」(7000円・税抜)。三点盛り前菜、小鉢・江戸のあてに加え、猪・鹿・鴨・うずらなどを使った炭焼きや鍬焼き、鍋、汁物、ご飯、デザートなどが堪能できるので、ぜひお試しを。

店内に用意されたお客様のコメント帳には、海外から観光客はもちろん、日本各地から訪れたお客様の書き込みがたくさん。読んでいると、書いた皆さんのあふれる思いと笑顔が思い浮かび、じ~ん。74歳を迎えた櫻田さんがいつまでも元気で若々しいのは、猟師や生産者の方々との強い信頼関係、そしてお客様の笑顔を糧にしてきたからに違いありません。「江戸料理 櫻田」が、長く愛されてきた理由がわかった気がしました。

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