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フレンチスタイルにジビエと洋食を融合させたプレミアムビストロ「Réglisse(レグリス)」東京都港区六本木

東京都 フレンチ 焼肉・ロースト シカ ランチ コース
2020.02.18

2019年11月末にオープンした「Réglisse」(以下、「レグリス」)は、六本木ヒルズからけやき坂歩道橋を渡ったレジデンスB棟の3階にあります。オープンと同時に朝日が木漏れ日のように差し込み、都会のど真ん中にいることを忘れる隠れ家的なお店です。

ジビエにリスペクトの意味も込めた空間づくり

24席ある客席のほとんどが大きな窓に面し、シンボルツリーが店内にそびえ立っています。

「グレーの椅子は川辺に転がる岩、ブルーのクッションは川のせせらぎを表し、自然や森をイメージ。落ち着ける空間に仕上げました」と支配人の戸田健太郎さん。

さらに店内を見渡すと、鹿の角や野鳩の羽を使ったモチーフや玄武岩などが壁面を飾り、まるで自身が鹿や猪になって山の中に紛れ込んだかのような雰囲気。

フランス料理とジビエ料理、さらに洋食を掛け合わせた「レグリス」のシェフは、麻布十番にある「グリル満天星」で料理人として人生をスタートさせた波多野 猛さん。

洋食の料理人として腕をふるっていた波多野シェフですが、青山・外苑前にある「ラミ・デュ・ヴァン・エノ」に訪れた際に食べたジビエ料理に衝撃を受けたそう。

「私が初めて食したジビエは野鳩。牛や豚とは明らかに違う野生ならでは味わいに一瞬で虜になりました。翌日もう一度足を運んだくらいです。すると同じメニューでも昨日とは何かが違う。理由をシェフに尋ねると『ジビエは個体によっても味わいが違う。だからこそ料理人としてジビエを扱えるのが醍醐味』と教えてもらったのがきっかけでフレンチを学びました」(波多野シェフ)。

皿一枚の世界観を大切にしたメニューと盛り付け

「レグリス」のメニューは2か月ごとに変わり、ランチタイム時は2,800円、3,500円、5,000円(すべて税抜サ別)の3コース、ディナー時は6,500円(税サ別)のプリフィックススタイルで好みの料理をチョイスできるコースを提供しています。

今回紹介するジビエ料理は、長野県塩尻市から取り寄せた仔鹿を使った「仔鹿のバロティーヌ」(ディナーコースのメインディッシュにプラス1,000円・税抜で選択可能)。

「本来10月いっぱいで入荷ができなくなる仔鹿ですが、暖冬の影響で入荷することができ、限定20食ですがメインディッシュにしました。付け合わせに選んだのはリンゴのピューレとホウレン草のスプラウト。少し癖のある仔鹿を食べる合間にリンゴの甘酸っぱさを挟むことで、また違った味わいを楽しむことができます」。

肩から腰のあたりまでの胴体を開いた肉に、モモやスネ肉、フォアグラなどを包み込み、網脂で巻いたものを仔鹿の骨や筋などからとったフォン(出汁)で4時間ほど煮込みます。
「仔鹿は脂分が少ないのでフォアグラを入れることで旨味が増し美味しくいただけます。そのフォアグラが溶け出さないように、70度の低温で火を通します」(波多野シェフ)。

注文が入ったら一人前をカット。盛り付ける直前に網脂部分をバーナーで炙り、焦げ目を付けて香ばしさを出します。さらにフォンに赤ワインと香味野菜を加えて煮詰めたソースをかければ完成です。

メインディッシュとなるジビエ料理には土をイメージする茶色のプレートを使用。店内に施された森のイメージとなる空間の中でそのひと皿を食すことで、さらにジビエの世界観に思いを馳せて欲しいと考えています。

「野性味のあるジビエ料理は香りの強さと渋味深い味わいが特徴。それに香りの強さと野性のフレーヴァーを持つ“BANDOL(バンドール)”2001年を合わせることにより、熟成されたワインの深みが料理を奥行きのある味わいへと引き立て、よりおいしく召し上がっていただけます」と教えてくださったのはソムリエール・波多野 香織さん。

「約200種類の世界各国のワインを取りそろえているので、普段出会えないワインこそレグリスで味わってください」。

2品目は洋食出身・波多野シェフ鉄板メニュー!オマール海老一尾を丸ごと使う「オマール海老フライ」(プラス2,000円・税抜でコース料理に追加可能)。お皿は有田焼きの工房特注品で青色の部分は深海をイメージし、オマール海老を配置しています。

こんがりきつね色に揚がったフライは、外はサクっと香ばしく、中はしっとりプリプリ♪ 殻やツメまで丸ごとミキサーにかけ、カレーオイルを加えて作ったスパイシーなアメリケーヌソースや、俵状に添えられているタルタルを付けて食すとさらに格別な味わいです。

「オマール海老フライにはちょっと甘味のあるシェリー“HEREDAD DE HITALGO(イダルゴ)を合わせています。海老の甘さやプリッとした食感、衣の香ばしさを鮮やかにする組み合わせです」(戸田支配人)。

店名にもなっている“レグリス”とは、フランスで昔からグミや飴などに使われる定番&人気の味、リコリス・スペインカンゾウ(甘草)のこと。
「本格的なフレンチほどかしこまらず、洋食レストランのように何度でも通いたいお店。だけど味は一皿一皿に驚きや楽しみを見つけられるビストロクオリティ。そんな多くの人から愛されるお店にしていきたいですね」(波多野シェフ)。

  • ジビエトの掲載店舗は「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」に基づいた仕入れ、加熱調理等がされていることを確認しています。
  • 掲載内容は取材時のものです。営業時間などの最新情報はお出かけ前に各店舗の公式HP等にてご確認ください。
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