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すき焼き、串焼き、肩肘張らず蝦夷鹿で呑む!「炭火居酒屋 串や」北海道日高郡新ひだか町

北海道 居酒屋 焼鳥・串焼き すき焼き シカ エゾジカ
2020.03.30

北海道日高郡。静内駅から徒歩10分ほどの商店街の一本裏通りに、まるで映画のセットのような渋い建物があります。

ここが今回紹介する、「炭火居酒屋 串や」(以下、串や)です。

一歩店内に踏み入れると、調理場を囲んだカウンター席がずらりと並んでいます。

串焼きが焼き上がるのを目の前で待ちながら、まず一杯といきたいところです。

奥にはテーブル席の個室もあるので、女子会や仲間内の集まりなどでも周りを気にせず利用できます。

最大収容人数はおよそ100名と宴会にも対応できます。

オーナーの守矢満則さんは、経営や調理を学び29歳で脱サラして「串や」を始めました。創業17年、鹿肉の提供は8年ほど前から。
「私は安全なメニューを提供するため、信頼できる生産者が作ったものを、手軽に食べられる形にして提供しています。お客さんの年齢層が幅広いため、リーズナブルで豊富なメニューを考えています」。

厚さと部位にこだわった鹿肉をすき焼きでいただく

さっそく、おすすめのジビエ料理を出していただきました。
この日の一番手は、秋から春にかけての寒い時期限定メニュー「エゾシカ肉のすき焼き」(2人前1,590円・税抜、写真は2人前)です。

使用している部位は、蝦夷鹿のシンタマ。

スライスは、12枚ほど。

すき焼き用のシンタマは、厚さ4mmのスライスが決め手と守矢さん。肉の味を逃さず、タレもしっかり染み込むちょうどよい厚さなのだそう。

しっかり熱が通ったら、いただきます。

しっかりと出汁が染み込んだジューシーな鹿肉を、とき卵に付けていただきます。ダシと卵の濃厚な旨味のあと、厚切りの鹿肉からたっぷりと肉汁があふれ出します。濃いめの出汁が鹿肉の強い風味と見事に調和し、それぞれの美味しさをより強く引き立ててくれます。

味が染みたその他の具材も一緒に食べているうちに、体がポカポカになってきました。ジビエのすき焼きなんて、最高に贅沢です。

歯応えのある炭火串焼きが人気

さて、「串や」なのですからやっぱり串焼きは外せません。鹿肉の串焼きをいただいてみます。

炭火の火加減を考えながら、丁寧にじっくりと焼いていきます。

焼き上がったのがこちら、「熟成シカ肉串」(1本390円・税抜)。通年味わえるモモ肉を使っていて、鹿肉提供を始めたころからの人気メニューです。

炭火でこんがりと焼けた肉の香ばしさがたまりません。一口いただいて、赤身肉とは思えないとろりとしたやわらかさに驚かされました。

「熟成シカ肉串」は、20代の若者がよく注文しているとか。「若者が鹿肉を抵抗なく食べている姿が見られるのはたいへんうれしいです」と笑顔を見せる守矢さん。

守矢さんは日本酒にもこだわりがあります。特にオススメするお酒は「奥の松 あだたら吟醸」(1杯690円・税抜)、「鬼夜叉 純米」(1杯600円・税抜)です。

「奥の松 あだたら吟醸」は守矢さんが福島県の蔵まで行き、とても気に入り提供を決めたそう。インターナショナル・ワインチャレンジ2018のSAKE部門でチャンピオンにも選ばれ世界一を獲得し、全国新酒鑑評会で11年連続金賞にも選ばれた銘酒です。北海道内で提供している店は珍しいとか。とても飲みやすく、すーっと喉を通っていきます。辛すぎず、口当たりのよい品のある味です。
「鬼夜叉」も守矢さんのお気に入り。通常のもろみ搾りを行わず、遠心分離という技法で作られた佐渡のお酒です。キレと飲みやすさを両立した「新・日本酒」と銘打たれています。アルコールは16度と高めですがフルーティでとてもさやわかな飲み心地。

串焼きを一口食べたら、次は一味をかけて食べてみてください。串や特製のタレの甘さと一味のピリ辛が、本当に日本酒に合うのでおすすめです。

「炭火居酒屋 串や」では、季節限定や深夜限定など、そのタイミングでしか食べられないメニューも多いので、そんな一期一会の一品との出合いも楽しみのひとつに、訪れてみてはいかがですか?

  • ジビエトの掲載店舗は「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」に基づいた仕入れ、加熱調理等がされていることを確認しています。
  • 掲載内容は取材時のものです。営業時間などの最新情報はお出かけ前に各店舗の公式HP等にてご確認ください。
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