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日本トップクラスの三陸産ジビエを食べるなら「ホリデー府中」東京都府中市

東京都 シカ クマ 煮込み ステーキ・バーベキュー
2020.11.05

東京・府中駅から徒歩4分ほど、大國魂(おおくにたま)神社の参道でもあるけやき並木道から1本入った路地にある「ホリデー府中」。

こちらで美味しいジビエが食べられるという噂を聞き、訪れました。

迎えてくれたのは、オーナー兼シェフの桑原 伸悦さん。勉強が得意だったという桑原さんは進学塾の合宿に参加した15歳の時、「世界を見たい!」と感じ、なんと単身渡米!
「釣りが趣味だった父の傍で見ていたサーフィンに憧れて、カリフォルニアで寿司店を手伝いながらサーフィンに明け暮れました」

3年後、帰国の際に調理師学校に入学。その後、都内のホテルやパリの星付きフレンチレストラン、美食の街サン・セバスチャンやビルバオのバルなどで研鑽を積み、料理の腕を磨きました。心を奪われたのはバスク料理。堅苦しい決まりなどは取っ払い、美味しいお酒と共に料理を味わうスタイルに惹かれ、今のお店にも生かしています。

「作りたてが一番」という思いが強く、出張料理人として腕をふるっていた時期も。3年前にはジビエを極めるために狩猟免許も取得。狩猟や加工の知識を深め、2016年に「ホリデー府中」をオープンしました。内装にもこだわり、カウンターの上からつり下がっているオブジェは自身で制作。鹿が森の中を歩いているのをイメージしながら、鹿の角を生かして作り上げました。

ひと口頬張ればわかる上質な鹿肉。香ばしいナスのペーストがピッタリ

自慢の料理一品目は、「岩手県 大槌町の鹿肉ステーキ200g」(3,500円・税抜)。鹿肉は、ニホンジカなどの野生鳥獣による農作物被害が長年深刻化している岩手で、2020年5月に岩手県初の鹿肉加工工場「ジビエWorks~三陸やま物語~」の運営をスタートさせたMOMIJI株式会社の兼澤 幸男さんから仕入れています。

鹿の骨付きバラ肉とモモ肉に塩を振ったら、常温のフライパンに入れて強火で焼きます。

さらに250℃のオーブンで焼き上げるだけのシンプルな調理法。ここまでの味付けも塩のみですが、合わせるソースがなにかと言えば…?

鹿の骨からとった出汁と焼きナスをペーストにして作ったソースでいただきます。

ナスの香ばしさが引き立つソースで、鹿肉の旨味が引き出され、ひと口ふた口と食べる手が止まらない美味しさ。
「ソースで肉の臭みを消す料理法はよくありますが、これはソースで肉の旨味を引き出す感じですね。お腹いっぱい食べてほしいという思いがあり、うちの料理は全体的に量が多めです」と桑原さん。

桑原さんと兼澤さんとの出会いは、桑原さんが“大槌ジビエソーシャルプロジェクト”のサポートを始めたのがきっかけだったそう。“大槌ジビエソーシャルプロジェクト”とは、害獣を財産に変えるジビエサイクルのことで、鹿肉はハンターから食肉処理施設へ、革や⾓はクラフト作家へなど、相乗効果でジビエサイクルの輪を広げる岩手県大槌町の試みです。

「私の大好きな岩手の方々が地方創生に向けて頑張っているのを見て、私もジビエを扱う東京の料理人としての見解をお伝えすべく、サポートさせていただくメンバーの一員になったんですよ。実際、兼澤さんから取り寄せる鹿肉は本当にやわらかく、美味しい。それは狩猟から捕獲、処理、加工が短時間で行われているから。ここの鹿肉を食べたらほかでは食べられなくなりますよ」

時間をかけて煮込んで作り上げる極上の二品

二品目は「鹿の赤ワイン煮込み」(2,500円・税抜)。鹿のモモ肉、スネ肉などの部位を一晩マリネしたらフライパンで焼き、香味野菜、赤ワインと共に80℃にキープした鍋で6時間煮込んだ逸品です。

基本的に作り置きや仕込みはしないという桑原さんですが、これだけは特別だそう。ひと口頬張ると赤ワインで煮込まれた鹿肉が口の中でほろほろと崩れ、そのやわらかさに感動する味です。

三品目には、「熊肉のリエット」(1,300円・税抜)が登場。

熊肉は石川県白山市の食肉処理施設「ふもと会」より仕入れています。塩漬けされた熊肉を香味野菜と一緒に弱火で6時間煮込み、フードプロセッサーで細かくして冷やしたら、かえし醤油を加えて味を整えます。

「熊肉のクセを感じずに食べられる逸品。じっくりと煮込んでいるのでスネ肉などの硬い部分も美味しく食べてもらえると思いますよ」
コリコリとした食感のコンビーフのような味わいで、赤ワインが進む「熊肉のリエット」は前菜として食べてもOK! バケットにのせて口休めにするのもおすすめです。

ジビエ以外にも人気のメニューがあるということで出していただいたのが、「モンサンミッシェル風オムレツ」(1,300円・税抜)。

卵白をメレンゲにしたら、卵黄と生クリームを入れ、さらに昆布パウダーで旨味を引き出します。フライパンにバターを入れ、生地を流し込んだら、250℃のオーブンにイン。5分経ったらチーズを入れてさらに3分待つだけ。チーズを投入することで、だし巻き卵風な味わいが一気に洋風になります。時間が経ってもしぼまず、冷めても美味しいふわっふわのオムレツの出来上がり♪

ラストは、リピーターから人気の一品「バスクチーズケーキ」(1カット690円・税抜)。
「6種のチーズを使っています。他店と違うのは黒糖を使っていることでしょうか。素材にはとことんこだわり、デザートに限らず余計な調味料は一切使いません」と桑原さん。最後に上からかけるハチミツは東京・西多摩郡にある瑞穂町のリンゴ農家から仕入れているのだそうで、それがたまらない美味しさを引き出していました。

すべての料理において、素材の味を十分に生かした自然の味わいが魅力の「ホリデー府中」。一品一品のボリュームも文句なし! 大勢で訪れたくなるような温かな雰囲気に、
すっかり癒された取材となりました。

「昔、私の家ではご褒美がモランボン(焼肉のたれなどを製造する食品メーカー)での家族の食事会だったんです。それは小学5年生の時の作文に“モランボンの料理人になりたい”と書いていたほどのビッグな思い出。数年前にタイムカプセルを開けた時に昔の自分のこの想いを知って胸が熱くなりました。またこの想いをどなたかにも体験してもらえたら…と思い、うちは0歳から入店可能です(笑)。家族みなさんでいらしてください。安心安全、新鮮で美味しい料理を用意してお待ちしています!」

  • ジビエトの掲載店舗は「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」に基づいた仕入れ、加熱調理等がされていることを確認しています。
  • 掲載内容は取材時のものです。営業時間などの最新情報はお出かけ前に各店舗の公式HP等にてご確認ください。
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