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湘南唯一の老舗酒造が織りなす蔵元ジビエ「MOKICHI TRATTORIA」神奈川県茅ケ崎市 ※期間限定メニューあり

神奈川県 シカ イノシシ エゾジカ ランチ コース
2021.02.09

神奈川県茅ケ崎市、JR相模線・香川駅から徒歩7分。ミモザに覆われたアーチをくぐると、そこはまるで自然と調和する洗練された大人のテーマパークが出現します。

ここは創業150年、湘南に残るただ一つの蔵元である「熊澤酒造」。築約200年の蔵や、歴史ある建造物から移築した築450年の古民家建屋に木漏れ日が降り注ぎます。まさに、今と昔が混在しながら、自然と歴史が創り出す由緒正しい非日常空間。造り酒蔵に留まらない、酒蔵が巻き起こす新しい世界が広がっています。

敷地内には地ビールの醸造や、焼き立てが味わえるビール酵母を使用したベーカリー、ソーセージ直売所などがあり、酒蔵の枠を超えたさまざまな出会いがそこにはあります。

歴史ある酒造の教えをジビエ料理へ。蔵元料理とイタリアンの融合

今回ご紹介するのは、熊澤酒造敷地内にあるレストラン「MOKICHI TRATTORIA(モキチ トラットリア)」(以下、モキチトラットリア)の冬季限定ジビエ料理。趣のある店内も料理の奥深さを際立たせます。

「モキチトラットリア」は、築450年の古民家を移築した建物と、裏山の自然が一体となり、ゆっくりとした時を過ごしていただけるダイニングレストランです。敷地内の工房からビール、日本酒はもちろん、パン、スイーツ、生パスタ、ピッツァ、ハム、ソーセージ等、出来たてをその場で楽しむことができます。

こちらは外庭からの風景。自然光に照らされた趣のある店内をのぞくと、重厚ながら清々しい空気を感じます。「モキチトラットリア」はウェディング会場としても利用でき、雰囲気もお墨付きです。

日本古来の知恵を使い、ジビエの美味しさを最高の形で届けたい

「モキチトラットリア」のシェフ・榎田 光さんへ、ジビエへの思いを伺いました。榎田さんはフレンチやイタリアンを始め、さまざまな分野でのシェフ経験を生かし、イタリアンベースの蔵元料理、蔵元創作料理を考案。ここで食べられる絶品ジビエもそのひとつです。ジビエへのこだわりは仕入れの段階から始まります。広島産の猪肉は鮮度抜群のチルド輸送。熊澤酒造自家製ソーセージ考案の際に巡り合った、特別なご縁による繋がりでモキチトラットリアへ届けられます。鹿肉は地元・茅ヶ崎から、美味しさと安全性にこだわり、新鮮さを重視して仕入れています。(季節や条件に応じて蝦夷鹿を仕入れることも。)
「やはりジビエに抵抗感がある方もいらっしゃいます。当店では、より安全に、より美味しく召し上がっていただくために、下味の段階で酒粕や抗菌作用のある白味噌などを使っています。この工程によりジビエ独特の野性味がさらなる味の深みへと変化するんです。お客様より『この料理、鹿肉なの?』と驚かれることもよくあるんですよ」と語る榎田さんの言葉からは、料理人、そして酒蔵としての誇りが感じられます。

まず紹介するのは「蝦夷鹿の粕味噌マリネ ベリーと赤ワインのソース」(1,780円・税抜)。こちらは2月土日祝日限定本日のおすすめお肉料理として、ランチタイムで注文することができます(平日ランチタイムは要予約)。

熊澤酒造が母体であることを生かし、自家製酒粕と白味噌を合わせた“粕味噌”でマリネした蝦夷鹿のロース肉を炭火で焼き上げます。粕味噌の作用で鹿の匂いやクセをまろやかにし、旨味を向上させている酒造ならではのジビエ料理です。丁寧にマリネされた鹿肉は旨味が凝縮され、噛みしめるごとにほのかな香ばしさと共に口いっぱいに広がります。酸味のある甘酸っぱいベリーのソースがさらに鹿肉の力強さを引き立てています。

「モキチトラットリア」では、日本酒だけでなく、一年を通じて10~12種類のビールをすべてオンタップで提供しています。「湘南ビール」(写真上、ショート約250ml・各640円・税込)は敷地内で醸造された、自慢のビール。

「『蝦夷鹿の粕味噌マリネ』に合うおすすめのお酒は?」と榎田さんに伺うと、「バレルエイジド インペリアルスタウト(150ml・815円・税込)がおすすめです。」とのこと。「バレルエイジドビール」とは、バーボンの熟成に使用した木樽(BARREL=バレル)にビールを入れて熟成(AGED=エイジド)させたビールのことで、熊澤酒造では「イチローズモルト」で使用した樽に「インペリアルスタウト」というアルコール度数高めのビールを1年3か月漬け込んでいるそう。エスプレッソのような香ばしいアロマと濃厚かつ複雑なフレーバーは、鹿肉との相性抜群です。

続いて、もう一つの逸品は「熊澤練り粕と猪肩ロースのラグー アニェロッティ ダル プリン」。こちらは2月土日祝日限定「本日のおすすめパスタ」(1,550円・税抜)として注文することができます。酒粕をさらに熟成させてできる練粕と広島産猪肉を合わせ、パスタ生地で包み、ポルチーニのクリームソースで仕上げています。ポルチーニの風味と猪肉の力強い味わいが相乗効果を生み出す、濃厚な一皿。こちらの料理におすすめのお酒は「湘南スパークリング(さざなみ)」(グラス・750円・税込)。濃厚なポルチーニソースが日本酒の甘味とさわやかなスパークリングに彩られ、奥深い味わいを楽しめます。

「蔵元直売所 地下室」には、敷地内で醸造された日本酒やビールが勢ぞろい。その日初めて出合ったお酒から自分好みのテイストのものまで、ゆったりとしたスペースで心ゆくまで吟味してから購入することができます。

洗練された空間にジビエとお酒…、まさに大人の遊び場「モキチトラットリア」。熊澤酒造は「人々がそこに集い、何かを産み出す磁力を持った場所、つまり地域文化の中心地でありたい」と、六代目当主・熊澤 茂吉さんの熱い願いが込められた場所でもあります。思いを込めて丁寧に作られた酒。そして今が旬のジビエ料理。茅ヶ崎から少し足を伸ばしたところにある湘南のパワースポットで、目も心も舌も楽しめる新しい体験はいかがですか?

  • ジビエトの掲載店舗は「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」に基づいた仕入れ、加熱調理等がされていることを確認しています。
  • 掲載内容は取材時のものです。営業時間などの最新情報はお出かけ前に各店舗の公式HP等にてご確認ください。
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