飲食店、ショップを探す
飲食店

千葉・松戸で地元の人に愛され続ける本格イタリアン 「オステリア タナロ」

イタリアン 千葉
2018.12.27

千葉県松戸市は、江戸川を隔てて東京都に隣接。古い街並みが残り、庶民的な街として知られています。こだわりのイタリア郷土料理店「オステリア タナロ」はJR松戸駅から徒歩7分ほど。

 

表通りから見るとパスタソースやスイーツなども売られている酒屋さん。レストランはどこ?と思っていると、奥に木の扉が…。その扉を開けると、「いらっしゃいませ!」と明るい陽気な声が帰ってきました。手前の小売スペースからは想像がつかないほど広々として、ゆったりと落ち着く空間になっています。

修行時代に訪れた「思い出の川」を由来に

店名の「タナロ」とは何に由来するのでしょう?

「若い時代にイタリアに修業に行っていた時、店の近くに“タナロ川”というのがあって、そこからとったのです。なんということはない普通の川ですが、時々のんびりと釣りにも行ったりして楽しかった(笑)。修業中だったけれど、しごかれたというより、よい思い出ばかりの場所なんです」と笑うのは、店主でソムリエの成嶋一行さん。店にはくだんのタナロ川の写真も飾られていて、若き日の成嶋さんの満面の笑顔の一枚に、気分がほっこり。店名=青春の思い出なのですね。

本格イタリア料理の調理を一手に引き受けているのは、成嶋さんの参謀ともいえるシェフの神谷健太郎さん。30代半ばの若きエースです。“料理の求道者”的な姿勢は、今回ご紹介するジビエ4品にもそのまま反映されていて、それを味わうために松戸や松戸周辺のジビエファンが多く詰めかけ、ここで舌鼓を打っているよう。

「僕もイタリアで修業しましたが、そんなに長い間行っていたわけではないので、独学でかなり勉強しましたね」。そう語る神谷さんの傍には、イタリア語の料理本が積まれていて、中には厚さが10cm以上あるものも。

そんな神谷シェフが作る料理は…? まずは「雉のラグー タヤリン」(3,200円・税抜)をいただきます。タヤリンとは、イタリア・ピエモンテ州の細めのたまご麺。タヤリン、トリュフ、雉のラグー(煮込み)の三位一体は、滋味深いのに後味さっぱり! どれもお互いを邪魔せず、でも各々の個性をきっちりアピールしてきます。

アグロドルチェのソース、付け合わせにも感動!

次は「猪のアグロドルチェ」(3,600円・税抜)。アグロドルチェとは、イタリア語で“甘酸っぱい”という意味。ローズマリーなど、たくさんのハーブやスパイス、チョコレート、レーズン、香味野菜に赤ワインを入れて大鍋で猪を煮込んだもの。

その鍋も見せていただきました。圧巻です。

「材料が数多く入っていますが、レーズンが“いい仕事”をしているでしょ?」との言葉どおり、カオス(混沌)のようなソースの中で、レーズンがピッ!とアクセントとなり、存在感を放っています。猪肉もとろとろに。淡白な肉とソースのバランスもいいのです。

3品目は骨つき肉も入った「猪のグリル」(4,200円・税抜)で、ダイナミックに手づかみでガブリと! 骨に近付けば近付くほど、肉の旨味が口の中に広がります。地元松戸のこだわり青果店「丸長青果」から仕入れた付け合せのグリル野菜も美味です。ちなみに「オステリア タナロ」では、一品一品に少量のワインをマリアージュしてくれます。でも、骨つきスペアリブはBBQ感覚なので、ちょっと趣向を変えて、イタリアビールの「モレッティビアンカ」(ヴァイツエン)をお供にいただきました。

最後は「蝦夷鹿のロースト」(4,800円・税抜)でシメを。さっぱりとした鹿肉のローストには、鹿の骨のスーゴ(だし)、ポートワイン、マルサラなどのスパイスを煮込んで凝縮させたソースでいただきます。紅玉リンゴのピューレ、ジャガイモの重ね焼きも、思わず唸ってしまうほどの美味しさ!

さて、神谷さんにとって、ジビエの魅力とは?「やはり冬季限定の特別感でしょうか。一頭丸ごと使えるのも、無駄がなくてすばらしい! ジビエは、調理人の魂に火をつけてくれる存在ですね」4品はどれもボリューミーで、家族の大切な日のメニューにもよさそう。オープン当初から、オーナーソムリエ&シェフ&スタッフ3人のチームワークで地元の方に愛されるお店として成長してきた「オステリア タナロ」。松戸の本格イタリアンをどうぞ召し上がりください!