鹿を余すことなく端材まで煮込んだ特製シチュー。元自衛官のマスターが腕を振るう「ワインとジビエの店 dining Chiyo」埼玉県川越市

埼玉県川越市の上福岡駅から徒歩10分のところにある「ワインとジビエの店 dining Chiyo」(以下、ダイニングチヨ)。リーズナブルな洋食レストランとして2012年にオープンし、その後ご縁からジビエを扱うようになりました。
厨房で腕を振るうのは、マスターの木村千代勝さん。自衛官として勤め上げ、定年を機に自宅のある川越にて同店をオープンさせました。自衛隊ではオリンピックの射撃選手を指導していたこともあり、射撃つながりから猟師さんとの関わりもありました。そのため、ジビエの情報が入りやすく、自然と駆除された鹿や猪などの利活用に繋がっていったと言います。

驚くほど柔らかい鹿のステーキ
今回ご紹介するのは、こだわりの3品。鹿のステーキ(2,750円・税込)、鹿シチューニョッキ(1,430円・税込)、そしてジビエを使った自家製スモーク三種セット(1,870円・税込)です。

鹿のステーキは、柔らかく仕上げるための工夫が施されています。 こだわりとして冷凍の肉しか使用しないこと。冷凍の鹿肉は解凍時にドリップが出ますが、肉に含まれている余分な水分も一緒に出るため、くさみが抜け、肉に旨味が残るとのこと。この下処理がとても重要だそうです。また、最後の一切れまで柔らかく美味しく食べてもらえるように、トライアンドエラーを繰り返し、現在提供している厚さにたどり着いたとのことです。

盛り付けの際は、鹿肉と相性抜群の特製のステーキソースを合わせます。添えられたズッキーニとガーリックを鹿肉と合わせていただくと絶品で、常連のお客様からも「ズッキーニとガーリックを追加して欲しい」とリクエストがあるほどです。
肉の特徴を熟知した下処理と丁寧な火入れにより、驚きの柔らかさを実現しています。
端材まで活かしきる。鹿シチューニョッキ

2品目は、ゴロッとした鹿肉を味わえる鹿シチューニョッキ(1,430円・税込)です。シチューにはステーキやスモークに使う鹿肉の切れ端、さらにはブロッコリーの茎など野菜の端材も一緒に煮込んでいてトロトロの食感も味わえます。
端材も捨てずに利用するこのシチューは、食材を余すことなくいただく一品と言えます。
シチューにはじゃがいものニョッキも入っており、トロトロに煮込まれたルーのアクセントになっています。この鹿のシチューはランチタイムに提供される「鹿のシチューオムライス(1,100円・税込)」にも使われています。

一週間かけて作る絶品、ジビエのスモーク

3品目は自家製スモーク三種セット(1,870円・税込)です。鹿肉、猪肉、チーズ、そしてナッツを燻製にしています。
完成するまでに一週間を要するとのことで、まずは5日間、スモーク用の特別なタレに漬け込みます。その後、半日乾燥させてから蒸し焼きに。チップを使ったこだわりの燻製はワインに合う最高のおつまみに仕上がっています。
指名、予約していただけるレストランを目指す
「ダイニングチヨ」は、東武東上線の上福岡駅より徒歩10分と、駅前からは少し離れた場所にあります。この場所にお店を構えた理由は、「駅前でフラッと入る居酒屋ではなく、明確に目的を持って来ていただくお店にしたかった」とのこと。
来店されるお客様は予約される方が多く、満席の際は予約無しで来店された方を泣く泣くお断りすることもあるそうです。お店で対応できるのは最大3組、できるだけ予約していただき、来店してほしいとのことです。
自衛官を退役し、レストランを開く

マスターは、「自衛隊時代から好きだった料理を振る舞うレストランをいつか開きたい」と考えていたそうです。場所は、自宅が近い川越。 射撃の選手や指導員を務め、射撃仲間も多かったことから、自衛官時代からジビエには縁がありました。
オープンした当初はジビエを出すことは想定していませんでしたが、縁があってジビエを仕入れるようになり、手探りでレシピ開発した後、同店の看板メニューになっていきました。
マスターは「射撃の指導もジビエ料理も同じ。どうすれば良さを引き出せるか、これを常に考えている」と言います。射撃の指導では、選手一人ひとりにあわせて指導方法や伝え方を変えていたそうです。
ジビエも同じく、自然界で育った鹿や猪の肉には、環境や食べていたものにより個体差がありますが、これまでの14年間で積み重ねたスキルを活かし、美味しい料理に仕上げています。
同店で提供しているジビエは、八王子の「ジビエマルシェ」から仕入れをおこなっており、仕入れ状況によっては北海道の蝦夷鹿や、本州鹿をステーキで食べ比べられるメニューを出すこともあるそうです。

今回ご用意いただいた3品+オムライスは、どれもとても食べやすい逸品です。ジビエ好きはもちろん、初めてのジビエ料理体験やジビエに苦手意識のあるお客様にも足を運んでほしいお店です。 店舗の前には共有の駐車場が15台分あります。
美味しいジビエを食べてほしいという一心で、仕込みから調理、提供まで温かいおもてなしを続けるマスター。川越のジビエレストランを、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
ワインとジビエの店 dining Chiyo
- 住所:埼玉県川越市清水町13-11
- TEL:049-293-3917
- 営業時間:11:00~14:00、18:00~22:00(ラストオーダー21:00)
- 定休日:月曜・第3日曜
- ジビエトの掲載店舗は「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」に基づいた仕入れ、加熱調理等がされていることを確認しています。
- 掲載内容は取材時のものです。営業時間などの最新情報はお出かけ前に各店舗の公式HP等にてご確認ください。

