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ジビエ料理コンテスト入賞シェフが作る、秩父鹿肉×イタリアンの融合「オステリア アズーリ カーサ」埼玉県さいたま市浦和区

埼玉県 イタリアン 焼肉・ロースト シカ イノシシ パスタ・ピザ
2022.12.17

都心へのアクセスもしやすいさいたま市の浦和区は、県庁などの行政機関や商業施設、商店街も充実し、住みやすい街としても人気です。JR浦和駅の東口から徒歩1分、にぎやかな通りのすぐ裏手に、喧騒とは無縁のエアポケット的なレストランがあります。

「オステリア アズーリ カーサ」(以下、アズーリ カーサ)は、イタリアのエミリア・ロマーニャ州、ロンバルディア州、トスカーナ州のイタリアンの星付きレストランで修業した羽鳥 雅晴シェフが、地元埼玉食材を使って腕を振るうお店です。

二階建ての一軒家を改装した店舗は、「カーサ(※イタリア語で我が家の意味)」という店名どおり、友達の家に遊びにきたようなアットホームな雰囲気が魅力です。ちなみに「アズーリ」はイタリア語で青色を表す、イタリアのシンボルカラーのこと。テラス席の横にある入口から店内へ入ると、オープンキッチンや木のテーブル席が並ぶ、シックで温かみのある空間が広がります。

2階には、趣の異なる個室が2室あります。特に人気なのが、靴を脱いであがる絨毯敷きの部屋で、プロジェクターやソファが備わりプライベート感満点です。各4~8人用で、要予約の専用コースプランで利用できます。

“ジビエを日常に!”イタリアで出会った美味しさを日本でも広めたい

「アズーリ カーサ」は、埼玉県内9店舗の地産地消レストラン運営を行う「ノースコーポレーション」の1店舗。武州和牛やさいたま市産ヨーロッパ野菜をはじめ、深谷のハチミツ、秩父のワインなど埼玉食材をふんだんに使ったイタリア郷土料理を味わうことができます。シェフの羽鳥さん自身も埼玉県出身で、ジビエとの出会いはイタリアでの修業時代だそう。

「イタリアでは、日常的にジビエを楽しむ食文化があるんですね。猪や鹿、ウズラ、鳩などがスーパーで普通に売られ、家庭料理としても親しまれていました。私はミシュランの星付きレストランで働いていたのですが、そこで猪肉のパッパルデッレを初めて食べさせてもらった時、その美味しさに感銘を受けたんです。当時、日本でジビエは、臭い・かたいというイメージが強く、敬遠されがちでした。それを払拭して、日本でもジビエを当たり前にしたい、美味しさを広めたいという気持ちが沸いたんです」と羽鳥シェフ。

帰国後、都内のレストランを経験したのち、2019年10月にオープンした「アズーリ カーサ」のシェフに就任。
「当初はジビエ料理をやっていなかったのですが、半年ほど経った時に系列店のシェフ仲間から『秩父産の鹿肉を仕入れられる店がある』と教えてもらい、念願だったジビエの提供をスタートさせました」
勢いづいた羽鳥シェフは、店のジビエをアピールするために農林水産省の補助事業で行われている「日本ジビエ振興協会」が主催する「ジビエ料理コンテスト」にもチャレンジ。2年前のコンテストでは、秩父鹿モモ肉を使ったメニューが見事、全日本司厨士協会会長賞を受賞しました。
「賞を取ったシェフの店という肩書があれば、ジビエ初心者の方も興味を持って安心して食べていただけますよね。単に美味しいから食べて、というだけではなく、下処理や調理の仕方だったり、ジビエにまつわるストーリーなども交えながら提供しているんです。当店には料理の知識が豊富なソムリエもいますので、料理と合うワインの提案や説明もさせていただくなど、お客様にジビエの美味しさ、プラス、知識も一緒に広められるように心がけています」

埼玉食材とイタリアンの技法を駆使したごちそうジビエ

羽鳥シェフ渾身のジビエ料理を2品ご紹介。一品目は、「秩父鹿もも肉のロースト」(3,300円・税込)。さいたま市産ヨーロッパ野菜のロースト(別料金)も添えていただきました。

きれいなピンク色の分厚い鹿モモ肉は、ナイフがすっと入るやわらかさと程よい弾力感。ひと口食べると、しっかりローストされた外側の香ばしさと、赤身肉のさっぱりとした味わいのコントラストが絶妙です。そこに甘く濃厚なベリーソースが加わり、華やかで重層的な美味しさで、口の中が幸せいっぱいに…!

火を入れ過ぎると固くなってしまう鹿肉。塩・胡椒をしてフレッシュハーブと共に真空低温調理をすることで、絶妙なやわらかさを実現しているそうです。さらに鹿肉の美味しさを引き立てているのが、この甘いソース。

「野性味のある鹿肉は、ベリー系のソースと相性がいいんですよ。赤ワインとベリー、さらに深谷市の花園養蜂場から仕入れたハチミツを加えるのが、美味しさのヒミツです」と羽鳥シェフ。

付け合わせの野菜のローストも、甘くてみずみずしい! ノースコーポレーションとさいたま市内の若手農家で発足した「さいたまヨーロッパ野菜研究会」(通称:ヨロ研)のものを使用しているのだそう。

「イタリア料理と相性のいいヨーロッパ野菜ですが、輸入ものは鮮度や価格に課題があります。そこで当社の代表が、日本で栽培できないか?と地元の農家に働きかけ、2013年に誕生したのが『ヨロ研』なんです。現在では約60種類のヨーロッパ野菜を栽培し、県内約1,000軒のレストランに卸しているんですよ」
地産地消の取り組みが、ジビエにご当地らしさやオリジナリティを添えているなんて、素敵ですね。

さらに驚きなのが、料理と一緒に出していただいた赤ワイン「兎雪-YUKI-」(ボトル11,980円・税込)。秩父市にある「兎田ワイナリー」と共同で、“秩父ジビエに合うワイン”をコンセプトに開発されたのだそう。

山ブドウ「富士の夢」の野性味とマスカット・ベーリーAの果実味を足し、ウィスキー樽で熟成させて仕上げられた一本です。鹿が駆け回る山の香りを彷彿とさせるワインと、秩父鹿肉のローストという最高のマリアージュ。その素晴らしさは、実際にお店で試してみてください。

二品目のジビエ料理は「パッパルデッレ アル スーゴ ディ チンギアーレ」(1,880円・税込)。幅広の手打ちパスタに猪肉のラグーソースを合わせた郷土料理で、羽鳥シェフがイタリア修業時代に食べて感動した味を、埼玉食材を取り入れて再現しています。

鹿肉と比べると野性味の強い猪肉。ビネガーと塩でもんで臭みを和らげてから、骨ごと3~4時間じっくりと煮込み、ほろほろの食感に仕上げるのだそう。

「赤ワインや香味野菜、ハーブ、スパイスなどと一緒に煮込みます。さらに、川越にある『クラフトジン蒸留所』から取り寄せた、ジンの原料であるジュニパーベリーという果実を入れるのが、臭みを消すポイントなんです」

まずはお肉だけいただくと、口の中でほろほろっと崩れて、噛むほどに力強い旨味を感じられます。続いてパスタと共に味わうと、幅広でもちもちのパスタが、お肉のどっしりとした味わいを受け止めて相性ぴったり。肉の味が濃くボリュームがある分、味付けはシンプルなのですが、そのバランスもまた絶妙。仕上げにオリーブオイルと、ほんのわずかに加えるというチーズとバターが、コクを深めています。

こちらも赤ワインが恋しくなるお味で、「パスタがトスカーナの郷土料理なので、トスカーナ産の赤ワインとよく合いますよ」と、羽鳥シェフが教えてくれました。

今回ご紹介したジビエ料理は2品とも、ディナーのアラカルトメニュー。その日の仕入れ状況により、内容は変更になる場合もあるそうですが、「年間を通してジビエメニューが楽しめるようにしている」と言います。

「ジビエを食べたことがない方や敬遠されている方にこそ、うちのレストランを通して美味しさや魅力を知ってもらいたい。その架け橋になりたい」と羽鳥シェフ。
“埼玉ジビエ”とワインのペアリングを味わいに、ぜひ訪れてみてください。

  • ジビエトの掲載店舗は「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」に基づいた仕入れ、加熱調理等がされていることを確認しています。
  • 掲載内容は取材時のものです。営業時間などの最新情報はお出かけ前に各店舗の公式HP等にてご確認ください。
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