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ママシェフの気配りカジュアルフレンチ「Riz ou Raisin?」(リ ウ レザン)

フレンチ 蝦夷鹿 東京 レストラン ステーキ
2019.03.04

東京はJR上野駅から常磐線に揺られること約30分、千葉北西部の柏駅周辺は「千葉の渋谷」とも呼ばれ、夜になるとストリートミュージシャンが音楽を奏でたり、客引きの声も多く聞かれたり、かなりにぎやかです。でも、駅からちょっと離れれば静かなベッドタウン。住みやすいといわれる理由もわかります。

今回取材に訪れたのは、そんな閑静なエリアで見つけたフレンチレストラン「Riz ou Raisin?」。店名はフランス語で「お米かブドウかどちらにしますか?」という意味。ワインも日本酒もどちらも気軽に楽しんでもらいたいという思いから、この名前にしたそうです。

オープンは2017年2月。オーナーの大野奈津子さんは、フランスで、そして帰国後も赤坂のレストランでフレンチを学びました。その後、いつかは自分の店をもちたいと思いながら居酒屋で働いていた時、同じ常磐線沿線・我孫子駅北口にある人気フレンチ「ヴァンダンジュ」のオーナーと知り合いになり、誘われたことが転機になりました。その後、「ヴァンダンジュ」でスーシェフを勤めたのち独立。

 

 家事も育児も、そしてお店も全力投球!

店内にはインテリア小物などが随所に飾られ、とってもかわいらしい雰囲気。テーブル8席、カウンター合わせても全12席というこじんまりとした店内ですが、「ぜんぶ一人でやっているので、このくらいがちょうどいいんです」。そう、実はこちらのお店、調理はもちろん、接客から食材の仕入れ、はたまた店の経理・経営まで、すべて奈津子さんお一人でやっているのです。

さらに驚くなかれ、奈津子さんは小学2年生の娘さんを持つ“ママさんオーナーシェフ”。朝6時に起床、家族の朝食を準備し子供を学校へ送り出すと、食材の仕入れに直行。木・金・土曜はランチもやっているので大忙し。昼の営業が終わると娘さんのお迎えに行き、店へUターン。宿題をする娘さんを見ながらディナーの準備にかかり、仕事帰りのパパが店へ迎えに来るのを待つのだそう。当然、閉店後に翌日の仕込みをしてやっと帰宅…。たいてい午前1時過ぎ、遅い日は午前3時ごろになってしまうのだとか。

ジビエ料理は現在、「北海道エゾ鹿のステーキ」(2800円・税抜)のみ提供しています。

フレンチでは、鹿肉に合わせるソースは比較的甘味の強いものが多いですが、お客さまからの「もっとあっさりと、普通の味付けがいい」というリクエストを取り入れ、鹿のフォン(ソースのベースに使われる出汁)をベースのシンプルな味付けに。

付け合わせの野菜にもこだわっていて、都内の有名レストランへも野菜を届けているという「柏の野菜 ろじまる」や、柏の朝採れ野菜がそろう直売所「かしわで」などから野菜を仕入れています。「おいしい野菜がこんなに身近にあるのだから、遠くから仕入れる必要はなし」と、地産地消にも心がけているそう。

 

女性ならではの心配りが訪れた人の心をほっこりさせる

記者がもっとも印象に残ったのは、「リウレザン」全体に行きわたる、奈津子さんの女性らしい心遣い。例えば、いろいろな料理を食べたいという方や一人で来店されるお客さまのために、「エゾ鹿のステーキ」にはハーフサイズ(1600円・税抜)を用意していたり、おすすめ料理は写真付きの手作りボードで紹介してくれるので安心して注文できます。

また、メニューはすべて手書き。「パソコンができないから…」と奈津子さんは苦笑いしますが、かわいいイラスト入りでとても見やすく、そんな所が逆に素敵で、お客さまの心を温かくするんですよね。

「猪など他のジビエを使った料理を出したいと思うこともあるんですが、種類を広げすぎると、ジビエ料理が目立たなくなる危険も。だったら、自信の一皿をお客さま全員に注文してもらったほうが、ジビエのおいしさを多くの人に知ってもらえるかなと…」。

確かに! 目立つことで、ジビエが好きな人はもちろん注文するでしょうし、食べなれていない方も「ちょっと注文してみようか!」と、迷いがなくなるかも。

オーナーの気配りや心遣いは自然とお客さまにも伝わるもの。おかげで、前菜から肉や魚、デザートまで味わえる女子会プラン(4000円・税抜)は大人気。地元のPTAママの集まりや、卒園・卒業祝いのパーティなどで多く利用されています。

「またぜひ、プライベートでもいらしてくださいね」と声をかけてくださった奈津子さん。その笑顔にほっと癒されながら取材は終了しました。

ちなみに、以前勤めていた居酒屋時代のまかないから生まれた「奈津子のカレー」(600円・税抜)は、〆の料理にぴったりなのでぜひお試しを。