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生産者の思いを、料理に込める「BUZZ 梅田」

フレンチ 大阪 シカ そのほか
2019.03.18

梅田駅から約2分ほど歩いたところに、ブラッスリー&ワインカフェ「BUZZ 梅田」があります。コンセプトは“旅するブラッスリー”。大阪のターミナル駅である梅田にいながら、日本各地の旬の食材を通じ旅を体験できる空間、という意味です。

天井から吊り下がったたくさんの丸い照明や、壁一面のワインボトル、木の温もりを感じられるテーブルや、真っ赤なソファ(座った時に女性の顔が美しく見えるような色に設計しているのだとか!)など、外国のブラッスリーを思わせるような素敵な空間のお店です。

“日本の各地域×季節”とシーズンごとにメニューのテーマを掲げ、取材に訪れた時は“長野県×冬”がテーマ。シェフの井上慎二さん自らが各地域の生産者の方とお話をして仕入れた食材をフレンチ料理として提供しています。2019年3月6日からは“三重県×春”のメニューに変わります。

また、1つの土地で2つの季節を味わえるようにメニューを考案していると言います。例えば、長野県の秋の食材を使ったメニューを展開したのち、冬の食材を使ったメニューを展開。同じ土地の食材でも全く異なる食材でまた新たなその土地の魅力を味わうことができるのがBUZZ梅田の魅力です。

BUZZ梅田では、その日によって届くジビエ食材が変わるため「本日のジビエ料理」(2,980円・税込)としてジビエメニューを提供しています。

今回いただいたのは「三重・伊賀鹿のモモ肉のロースト 赤ワインソース」。

井上さんによると「伊賀鹿は代表的な蝦夷鹿より柔らかく、たんぱく質が多いのが特徴」なのだとか。調理のポイントはお肉を常温に戻し、180度のオーブンで焼き上げたあと、休ませます。そうすることで中までじんわりと火が通り、しっとりとした質感に仕上がります。盛り付けは、同じく三重県産のイチジクのコンポートや菜の花などの野菜と、鹿の骨からダシをとった赤ワインソースを絡めていただきます。

フランスで修行していた井上さん。日本とのジビエに対する考え方の違いに驚いたそう。

フランスでは“いかに血を料理に使うか”を考え、血をソースなどに使用します。それに対して、日本では捕獲後、すぐに血抜きをして臭みを無くし、新鮮さを保つことが重視されています。帰国して何店舗か働いた後、BUZZ梅田で実際に生産者・お客様と会話する中で「日本人に気軽にジビエを楽しんでもらいたい、これまでのジビエの概念を覆したい」と思うようになりました。

「いつかジビエがスーパーに並び、食卓で当たり前のように食べられるようになってほしい」と井上さんは話します。

「猪や鹿が畑を荒らし、農作物の被害が深刻になってます。そして捕獲したあとは山々に捨てられてしまっている現実もあります。捕獲後すぐに適切に処理し、食肉として流通することでジビエ料理として活用することができます。活用するためには、食べてくれる人たちの存在が重要です。その循環を作るために、まずはジビエが美味しいということを伝えないといけません」

井上さんは、誰でも気軽にジビエを楽しんでもらえるように複雑な味ではなく、わかりやすいシンプルな料理法を常に心がけているといいます。毎日届く各地の食材をみて、最大限に生かした調理法を考えます。様々な生産者と会話したからこそ、できるようになってきたことだとも話していました。

井上さんが作り上げる「本日のジビエ」。今日はどんな一品が待っているのでしょうか。

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