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自然の恵みであるジビエをもっと身近に! 「イタリア料理 Waina(ワイナ)」

イタリアン 愛知 シカ
2020.01.06

愛知県の名古屋市名東区は、地下鉄や基幹バス、高速道路が走るなど交通の利便性がよく、市東部の玄関口とされています。名古屋市内でありながら周囲には豊かな自然が残されていて、ファミリー層から人気のエリアです。

今回はそんな名東区に、体にやさしいイタリア料理店があると聞きやってきました。店の名前は「イタリア料理 Waina」。2001年に隣接する日進市香久山でオープンし、10年後に現在の地に移転した店です。

オシャレな三角の屋根が目印の店の前には、イタリア国旗がたなびきます。

店内はとてもアットホームな雰囲気。テーブルはゆったりと配置され、半個室も用意されるなど、落ち着いた空間が広がります。

オーナーシェフの世古 剛さんは、この道30年の大御所。
「料理を始めたのは、若き日のイタリア料理店でのアルバイトがきっかけ。最初は接客が楽しかったのですが、そのうち自分で料理を作ってみたいと思うようになりました」。

その後、複数のイタリア料理店で修行を積み、店をオープン。体にやさしい地元食材をふんだんに使ったイタリアの伝統料理は、すぐに評判に。しかし多忙を極めると同時に、世古さん自身が体調を崩してしまいます。「お客さまには食事で健康に…と伝えているのに、自分が不健康ではいけない」、そう思い立ち、店で推奨する健康的な食事を自ら徹底して実践。
「その後、体がどんどん元気になるのを感じました」。

名東区に移転する際にはその経験を踏まえ、店名のWainaの前に「トラットリア リストラティーバ=元気回復食堂」と掲げました。

大自然に育まれたジビエは、ナチュラルな食材の一つ

修行時代からジビエになじみのあった世古さん。インターネットがなかった時代には、実際に調理しながら学んだり、図書館に足を運んで調べたりと、独学でジビエの知識を修得。
「体にやさしい食材にこだわっていますが、ジビエもその一つです」。
しかし当時は、ジビエはごくごく限られた人たちのものでした。そんなジビエをもっと気軽に、もっと美味しく食べていただくため、世古さんは試行錯誤を続けます。

その結果、2012年には愛知県主催の「ジビエ・グルメ・グランプリ」に、鹿と猪のカツレツを出品して優勝。その実力が広く知れ渡りました。

現在は、県内産の鹿と猪を丸ごと一頭仕入れてさまざまな料理で提供。ランチタイムにも、ジビエを求めて訪れる常連さんもいらっしゃるとか。ここでは、なんともジビエが身近な存在です。

自然の恵みに感謝して、すべてを余すことなく使いつくす

最初にいただいたのは「野生シカのラグー 2種チーズがけ」(1,680円・税抜)です。鹿の骨と肉、香味野菜をローストしてから、赤ワインなどを加え約1週間かけて仕込むスーゴディカルネ。ローストしない鹿の骨と肉、香味野菜からとったブロード。その2種類の出汁に、鹿のさまざまな部位を加えたラグーは、世古さんのスペシャリテ。

お客さまの目の前でペコリーノ・ロマーノ、パルミジャーノ・レッジャーノの2種類のチーズを削って完成です。

ヨーロッパ発祥のカリフラワーの一種、ロマネスコの彩りもきれいな一皿です(野菜は入荷により異なります)。

時間をかけて鹿の骨や肉から旨味を抽出したスーゴディカルネとブロードが醸し出す旨さ。そこに、毎日店内で手打ちする生パスタの弾力ある食感が合わさり、深い余韻が続きます。さまざまな部位を使った鹿肉の豊かな食感もポイントです。

今回は自慢のラグーに、デュラムセモリナ粉100%の自家製タリアテッレを合わせましたが、お好みのパスタに変更も可能。取材時はタリアテッレ、スパゲッティ、竹炭、フスマの4種類から選ぶことができました。

「フスマのパスタは、糖尿病のお客さまのために開発したオリジナルです。開発には苦労しましたが、試作品を食べて私自身も25kgのダイエットに成功したんですよ」。
フスマのパスタは、例えると…もっちりとした10割蕎麦のようだと言います。美味しくて健康にもいいパスタ、ぜひお試しあれ。

続いて「野生シカのカツレツ」(3,400円・税抜)をいただきました。叩いてのばした鹿肉に国産小麦粉、自家製パンを使った目の細かいパン粉を薄くまぶし、揚げ焼きしたもの。

「イタリア産のオーガニックオリーブオイルを使っているので、揚げ物を食べた後の胃もたれの心配もありませんよ」と話す世古さん。高温のオリーブオイルでさっくりと揚げたカツレツは、衣はサックサク、鹿肉はとてもやわらかな食感です。塩胡椒とお好みでレモンを搾るだけのシンプルな味付けですが、噛みしめるたびにしっとり上品な旨味が広がります。

日進市の契約農家から届けられる旬の無農薬野菜の付け合わせも絶品。
「店には、朝収穫した無農薬野菜が届けられます。地元で採れたみずみずしくて新鮮な野菜を味わっていただけますよ!」。

店の天井には、日進市の店舗の壁に描かれていた天使とイタリアの地図の絵画が移築されています。「創業当時、芸大を卒業したばかりの若手画家さんに『お互い頑張ろう』と依頼したもの。とても思い入れのある絵なんですよ」と教えてくれました。

「Waina」では、食物アレルギーの方向けに卵、乳製品などを抜いて調理したり、希望すれば食材の産地を限定したり、お客さまが気持ちよく食事をするためにさまざまな配慮(※特別対応は要予約)をしてくれます。それを聞きつけて今ではアレルギーの方や、化学物質過敏症の方など、これまで外食に縁遠かった方々もよくいらっしゃるそう。

「素材を生かして、美味しく食べていただけるように心がけています。皆さんから『ごちそうさま』が聞けると、とてもうれしいです」と笑顔で話す世古さん。美味しい料理で元気になるだけでなく、世古さんの笑顔に癒される、そんな素敵な空間が広がるお店でした!

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