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名物の特大ナメコと共に楽しむ飽きの来ないジビエメニュー「山立会食堂」石川県白山市

石川県 焼肉・ロースト 和食 シカ イノシシ ランチ 丼ぶり
2021.11.10

石川県白山市の旧吉野谷村は、白山麓と呼ばれる地域の中でも、白山登山や白山白川郷ホワイトロードなどへ向かう際に必ず通る交通の要所です。

そんな地域に、地元猪肉の丼ものや焼肉などを、ふらっと寄って気軽に味わえる親しみやすい食堂が、2021年5月にオープンしました。

北陸鉄道・鶴来(つるぎ)駅から加賀白山バス・瀬女(せな)行きに乗ること、約30分。上木滑(かみきなめり)で下車すると目の前が、今回ご紹介する「山立会食堂(やまだちかいしょくどう)」(以下、山立会)です。

里山の資源や魅力をブランド化して発信

「山立会」は、里山の資源や魅力を全国へ発信し、山間地域の活性化を手がける“里山総合会社”を目指して2017年に有本 勲(いさお)さんが創業した会社です。

白山自然保護センターで、野生動物の生息状況や獣害対策などを研究していた有本さん。任期を終えてから、「白山ふもと会」に勤務し猪の食肉処理に従事。その後も、狩猟や猪・鹿の解体の経験を積んで、21年5月にジビエをはじめとした里山食材を気軽に楽しめる食堂を開店しました。その他にも、白山麓名物の特大ナメコ「でけえなめこ」の生産をはじめ、山菜栽培、なめこ収穫などの体験活動、羊の放牧、そしてジビエ販売などを展開しています。

「地元だけでなく、いろいろな地域で獲れたジビエを紹介し、ジビエと羊肉の専門店と言われるのが目標です」と有本さん。

猪が丼にちょこんと収まったような、かわいいマークの看板が目印。

店内は、熊1頭の毛皮が飾られるなど、山小屋風の落ち着いた内装が心地よい雰囲気です。テーブル席は20席用意。

奥には元々の建物をそのまま生かした懐かしい風情の座敷18席もあります(要予約)。

食堂では食事の提供のほか、山立会名物のナメコや冷凍ジビエの販売も行っています。

さっぱりイノシシ丼と、ジビエが気軽に味わえる焼肉

店の人気メニューは猪を使った丼と、焼肉定食のジビエ盛りコース。もちろんジビエ以外のメニューも豊富です。

「イノシシ丼」(980円・税込)からいただきます。

たっぷりの猪肉に、自家製のナメコソースがさっぱり酸味の効いたキレのいい味わいで、ナメコのとろみが猪肉に絡み、旨味を引き立てています。水菜やネギなどの野菜ともよく合います。

「自分も猟師なので、猪肉を美味しく味わえるよう切り方に工夫をしています。低温でしっかり焼き、丼には野菜を多めにのせているので、ジビエ未体験の女性にはぜひ試してほしいです」とは、メニュー開発を担当している料理人の畑田 將司(しょうじ)さん。

好きなジビエは?との質問に
「どれも美味しいですけど、特にアナグマは好きですね」と笑みをこぼします。ジビエが初めての方でも気軽に食べられるような、飽きのこない味付けを工夫しているそう。

「焼肉定食ジビエ盛り」(1,980円・税込)は、猪肉・鹿肉・ラム肉の3種類の盛り合わせで、ご飯・味噌汁・野菜付き。石川県穴水町の猪肉のほか、北海道の蝦夷鹿肉、ニュージーランド産のラム肉と、それぞれ有本さんが食べてみて美味しいと思った生産者のものを仕入れています。

今回は、人気のナメコ(時価)も追加で注文しました。

3種類ともよく焼いていただきます。香ばしい煙が立ち上ってきたころ、まずはタレに付けないでそのまま。

有本さんのおすすめは、弱火でじっくり焼くこと。やわらかく気持ちのいい舌触りで、旨味たっぷりの肉汁がジュワッとにじみ出てきます。

次にフルーティなタレと合わせて、熱々ご飯にのせていただくと、これまた相性ぴったり。なかでも猪肉は脂身の甘味たっぷりで、脂と肉汁がご飯ともよく絡み合って絶品! どんどん箸が進みます。

大きなナメコはしっかり焼いても崩れず、かじりつくと圧倒的なキノコの旨味が口いっぱいに広がり、よい香りが鼻に抜けていきます。取材中もナメコを買い求めに地元の方がよく訪れていました。これはリピーターになるのも納得の逸品です。

「山よもぎの和ぷりん」(300円・税込)は、有本さん手作りの数量限定のデザート。素朴なヨモギと濃厚なプリンの味が、意外にもよく合います(提供は土日祝のみ)。

口に含むとどちらも同時に個性を主張してきて楽しませてくれますが、後味はさらっと消えていき、濃厚な肉を楽しんだあとの口内をすっきりとさせてくれました。

気取らないメニューが魅力の“行き付けの食堂”

窓の外に目を向けると、食堂周辺には里山の豊かな自然景観が広がっています。食堂から程近い場所では、耕作放棄地を利用して羊の放牧に取り組み始めました。

担当するのはスイスでアニマルウェルフェア(動物福祉)を学んだ山本 真奈未さん。羊肉の生産のほか、牧場見学や羊とのふれあい体験も受け入れています。また、白山麓の羊をより多くの方に知っていただこうと、「羊オーナー制度」を導入しました。これは、半頭または一頭のオーナーになると、特典として仔羊の成長過程の報告や現地見学を楽しむことができ、成長したらその子羊の肉を受け取れるという仕組み。ジビエ同様、羊事業も山立会の柱のひとつとなることを目指しています。

気が張らない雰囲気と、飽きが来ないメニューが大きな魅力の「山立会」。今後も寒い時期に向けて鍋料理やジビエのソーセージなど、新しい味を常に開発中とのことで、これは食べられる日が楽しみです。ジビエ好きの旅の目的地としておすすめできるのはもちろん、いつ行っても気軽に入れる“行き付けの食堂”としても重宝しそうです。

  • ジビエトの掲載店舗は「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」に基づいた仕入れ、加熱調理等がされていることを確認しています。
  • 掲載内容は取材時のものです。営業時間などの最新情報はお出かけ前に各店舗の公式HP等にてご確認ください。
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