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里山と竹林に囲まれた隠れ家で味わう本格イタリアン「iL Bozzolo(イル ボッツォロ)」石川県能美市

石川県 イタリアン ステーキ・バーベキュー パスタ・ピザ イノシシ クマ ランチ コース
2020.11.23

石川県能美市は、金沢から車で北へ40分ほどの所にある、海水浴場から登山コースまでアウトドアには事欠かない自然豊かなエリアです。

能美市の東には白山の美しい山並みが広がっていますが、その麓に位置する仏大寺町にあるのが、今回紹介する「iL Bozzolo」(以下、イルボッツォロ)です。

金沢市から1時間もかからないのに豊かな緑と、どこか遠くに来たような静寂に包まれた山小屋風の一軒家は、まさに“隠れ家”。

入口では、ジビエを思わせる木彫りの猪が待ち構えています。ここでどんなひと時を過ごせるのか、期待に胸が躍ります。

本場仕込みの技で地元ジビエを本格イタリアンに

笑顔で出迎えてくれたお二人が、オーナーの石間 崇さん&絵美さんご夫妻。崇さんはバリスタで、サーブも担当します。料理を担当するのは絵美さん。絵美さんは東京の池尻にある有名なイタリアンレストラン「ドン・ジョバンニ」のジョバンニ氏に師事。イタリアの伝統料理を学んだのち、お二人の故郷である石川県でこの場所を見つけ、2017年に「イルボッツォロ」をオープンしました。

「実は、石川県内でどの土地でお店を開くか、特別なこだわりはありませんでした。金沢市内でも、海の方でもよかったんです。ただ、そうすると土地代の問題で料理の値段をどうしても高く設定しなければならない。ここだったら、質の高い食材を使ってクオリティの高いイタリア料理をリーズナブルな値段で提供できるので、多くの人に手軽にイタリア料理を味わってもらえます」と崇さん。

お店の名前は、ジョバンニ氏が子どものころに呼ばれていた愛称“il bozzolo”(繭玉)から付けたそうです。

内観は温かみのある落ち着いた雰囲気で、ゆったりした空間が広がっています。

どの窓からも緑の木々が揺れるのが見え、料理を待つ間に眺めているだけで心が静かになるようです。せっかく山の中で料理を提供するのだからその土地のものをできるだけ使いたいと、白山麓の猪肉料理を定番メニューに。
「もし海側にお店を開いていたら海の食材を提供していたでしょうね。イタリア料理では、ジビエは特別な食材ではありません。猪でも熊でも、誰もが美味しく食べられる食材。シェフの腕もよいので、素材そのものの味を生かした料理を提供しています」(崇さん)。

料理はコースのみで、ランチコースは「Pranzo A」(1,500円・税抜)と「Pranzo Bozzolo」(2,500円・税抜)の2種類、ディナーは本格的なのにリーズナルブルなコース「Cena」(6,000円・税抜)のみ。どのコースでもジビエ料理を楽しむことができます。

一品目は、全コースで提供可能な「白山麓猪と香味野菜の赤ワイン煮込みソースのパスタ」。手打ちパスタにはいくつかバリエーションがありますが、今回は「ストロッツァプレティ(手打ちねじりショートパスタ)」でご用意していただきました(Pranzo Aコースの場合は+300円)。※写真は1人前

トスカーナ地方のキャンティワインと濃いめの赤ワインでじっくり煮込んだ猪肉はホロホロで、しっとりやわらかく濃厚な味になっています。季節の野菜をふんだんに使った香り高いソースがアルデンテのショートパスタによく絡み、ジュワジュワとコクのある味が口の中いっぱいに広がっていきます。これは、フォークが止まりません!

二品目は「白山麓熊ランプ肉の炭火焼タリアータ」。地元で採れた色彩豊かな旬の野菜と生野菜が添えられて、厚めの熊肉が食欲をそそります。※写真は2人前

能美市の「国造ゆず」を使った自家製スパイスを付けていただきます。ワイルドな風味の肉汁と甘い脂身がたいへん美味。

イタリアの赤ワイン用ブドウ品種「モンテプルチャーノ」のワインも合わせていただきました。渋みが少なく、酸味と甘味が程よく溶け合い、料理とのマリアージュが抜群です。ワインはグラス600円~、ボトル4,000円~(各税抜)です。

何度も足を運びたくなる特別感

絵美さんの料理は地元食材を生かしながらも、本格的なイタリアンの技術が光ります。食肉処理施設「白山ふもと会」からは特によい状態のジビエが入ったら連絡をもらい、すぐ買い付けに行くそうです。
「白山麓の美味しい木の実を食べて育った猪肉は、香ばしく風味が豊かなのでそれが引き立つように相性のよい赤ワインで煮込みソースを作っています。手打ちパスタともよく絡み、お客さんからも好評なんです」と絵美さん。

料理の質の高さはもちろんのこと、ご夫妻の温かいお人柄にも惹かれ、多くのリピーターが訪れます。「イルボッツォロ」のファンになり、来日の度に食べに来るというイタリア出身の方もいらっしゃるとか。

特別感たっぷりの雰囲気と、素晴らしいお料理…。友達同士でも大切な人とでも、思い思いに過ごすことができるに違いありません。一度でも「イルボッツォロ」での食事を味わったら、遠くても何度も足を運びたくなる本当の“隠れ家”になることでしょう。

  • ジビエトの掲載店舗は「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」に基づいた仕入れ、加熱調理等がされていることを確認しています。
  • 掲載内容は取材時のものです。営業時間などの最新情報はお出かけ前に各店舗の公式HP等にてご確認ください。
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