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京都の町家のような隠れ家フレンチ「Anvers(アンヴェール)」

フレンチ 大阪 シカ イノシシ
2019.03.27

観光地としても有名な大阪の中心地、心斎橋駅・なんば駅から10分。繁華街の細い路地を抜けた先に、本格的なフレンチ料理のお店「Anvers(アンヴェール)」があります。黒塗りの古民家風の建物にかかるのはフランス国旗の暖簾。京都の町家のような雰囲気とフレンチ料理という組み合わせから店内の様子に興味が湧きます。

暖簾をくぐると、パリのビストロのような店内が広がります。各所にあるのは店主の下坂正治さんが実際にフランス現地で見つけてきた絵画や雑貨たち。下坂さんはこちらのお店を開店する前、毎年1ヶ月ほどフランスへ訪れ、ブドウ畑をまわったり、食べ歩きの旅をしていました。「Anvers」という店名は、当時フランスで借りていたアパートの最寄り駅の名前から名付けたといいます。

お店のコンセプトは“極力バターやクリームを使わず軽く仕上げたフレンチ料理”。

「深夜3時まで営業していることから夜に重たい料理は食べづらいと思い、ほとんどバターを使用せずにヘルシーでありながら、物足りなさを感じさせないフレンチに仕上げています。またポーションを少なくすることで、いろんな料理を楽しめるように設計しています。」

いつもジビエを一頭買いし特性に合わせて料理を考えているという下坂さん。今回は3品ご紹介します。

1品目は「本日のジビエのテリーヌ」(1,200円・税抜)。

この日に使用しているのは岡山産の子鹿のみを使ったテリーヌ。添えられているのはビーツのピクルスとタスマニア産のマスタード、そしてピーテンドリルと呼ばれるエンドウ豆の新芽。口の中がさっぱりするビーツのピクルスと、辛味の少ないマスタードのプチッとはじける食感、食べると豆のような味のするピーテンドリルが楽しい組み合わせです。

テリーヌといえば様々なお肉を合わせて作り上げるイメージがありますがこちらのお店は子鹿のみを使用してテリーヌを作り上げます。その理由は「子鹿の特徴はあっさりして脂分が少ないこと。他の食材を足して子鹿らしさがなくならないようにこだわっています。しっとりとしていながら濃厚ではなくあっさりめの子鹿のテリーヌを楽しんでほしい」と下坂さん。

また別の日は、“どんこ”と呼ばれる子供のウリ坊より少し大きくなったサイズの猪を使用して作る日もあるのだとか。どんこは味わい深く、身が柔らかく、脂が上品で甘いのが特徴。どんこを使った時のテリーヌは脂分が入っているので濃厚でどっとりとして芳醇なテリーヌに仕上がっています。

2品目は「どんこの赤ワイン煮込み」(1,800円・税抜)。

水を一切使用せず鳥取産のどんこと、赤ワインと香味野菜のみで4〜5時間煮込んだ一品。Anversで一番濃厚な一品で、低温調理で本来の甘みを引き出した季節の野菜を添えていただきます。濃厚な赤ワイン煮込みとほんのり甘い野菜の相性は抜群。どんこは様々な部位が入っているので食べる場所によっても味わいが異なります。

最後にいただいたのは「どんこのロティ」(1,800円・税抜)。

どんこを塊でロースト(ロティ)して、甘酸っぱいブルーベリーソースと春野菜を添えた一品です。部位はロースと肩ロースの2種類。一番味わってほしいのが脂身の部分といいます。皮をパリッと焼き上げることでサクッとした脂の食感や、全くしつこくなくさっぱりとした脂の旨味を感じられ、その歯ざわりがまた猪独特のおもしろさです。

繁華街の喧騒から一変したアットホームな雰囲気と、本格的なフレンチ料理、気になる料理を少しずつ楽しめるスタイルは気軽に訪れたくなるお店でした。あまり目にしない猪の子ども“どんこ”も体験してみたい方は是非足を運んでみてくださいね。

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