特集
たけだバーベキューの「ジビエ、料理してみました」

第10回
玉ネギソースで味わう!ヘルシーな「蝦夷鹿ステーキ丼」

どんぶり シカ レシピ
2020.12.31

「こんにちは! BBQ芸人のたけだバーベキューです。
早いもので、この連載も10回目ですね。
おめでたいので、今日はちょっと贅沢に、鹿のステーキ丼を作ります!」

普段から、ステーキには手ごろなランプ肉(モモ肉)や肩ロース肉を使うというたけださん。
今回は鹿のランプ肉を使います。

取り寄せたのは、蝦夷鹿のランプ肉。
冷凍で届いたので、冷蔵庫で解凍後、室温に置いて常温に戻します。
肉が冷えた状態で焼いてしまうと焼きムラが出来たり、焼き過ぎて固くなってしまう原因に。中心部までしっかり火を通すためにも、焼く前に常温に戻すことは重要です。
「肉の中まで常温に戻すのが、ステーキを美味しく焼く第一歩です」

材料は、玉ネギ、醤油、みりん、酒、ハチミツ。
卵黄、万能ネギ、ゴマは仕上げに使います。

鹿肉を常温に戻したら、キッチンペーパーでドリップをしっかり拭き取ります。

次に、玉ネギの皮をむき、おろし金ですりおろします。
丸々1個すりおろすのはパワーがいるので、腰を落として全集中!

すりおろした玉ネギを鹿肉にまんべんなく塗っていきます。
玉ネギには肉のタンパク質を分解する酵素が含まれていて、肉をやわらかくする効果があり、さらにソースとしても使えて一石二鳥です。

鹿肉の両面にすりおろした玉ネギを絡ませたら、塩・胡椒を振り、1時間漬け込みます。

鉄製のフライパンで焼いて蒸す、しっとりジューシーな鹿ステーキ

1時間経過したので、いよいよ肉を焼き始めます。
形がいびつなブロック肉は、形や厚みが均等になる場所で切り分けると、焼きムラを防げます。

まず、油を入れたフライパンを強火で熱し、十分に温めてから肉を入れます。
「ステーキを焼く時は、鉄製のフライパンがおすすめ。鉄はムラなく均等に肉の中まで火を通してくれるので、比較的簡単に美味しく肉を焼くことができます」

最初は強火で表面に焼き目を付け、肉汁が流れ出ないようにして旨味を閉じ込めます。
ひっくり返したら中火にして、もう一度両面を焼き、蓋をして蒸らします。

肉の内部の温度も測れる温度計を使用して、肉の中心温度を測定し、65℃以上15分を確認。
ジビエの加熱基準クリアです!

脂の少ない鹿肉は焼き過ぎると固くなるので、焼いて蒸すことでやわらかさをキープしながら芯温もキープすることに成功したたけださん。
「鹿肉の焼き方はすっかりマスターしましたね」と、思わずドヤ顔に。

続いて、特製ソースを作ります。
肉を焼いたあとのフライパンに、漬け込み用の容器に残っているおろし玉ネギと醤油、ハチミツを入れます。

中火にかけながらソースをかき混ぜます。
「底の焦げもこそげ取るように混ぜると、香ばしいソースになりますよ」

ソースが完成したら、鹿肉に入刀!
箸で食べやすいように薄く切り分けていきます。
「カンペキな火入れですね! 少し蒸らしたのでふっくら仕上がりました」

丼にご飯をよそい、鹿肉を扇状に盛り付けて、上からソースをたっぷりかけます。
卵黄を落とせるように、中心を開けて盛り付けるのがポイント。

仕上げに万能ネギと胡麻を振りかけて、蝦夷鹿ステーキ丼が完成!

「このビジュアルは、レストランクオリティですね!」
見た目もバツグンの豪華丼に、テンションがアガります。

連載10回を祝して、ビールで乾杯!
「おめでとう10回! 100回を目指します~!」

いよいよ実食です。
黄身を崩す背徳感を楽しみながら、鹿肉に絡ませていきます。

鹿肉でご飯を巻いて、豪快にパクッ!
「鹿肉とは思えないやわらかさ! しっとり感もあって、嚙めば噛むほど旨味が出ますね」

香ばしい玉ネギソースにも食欲を刺激され、白米をかっ込むたけださん。
「鹿肉とソースと米の合わせ技が最高ですね。これを嫌いという人はいないはず!」
ヘルシーなのに食べ応えがあって、ごほうび感もある蝦夷鹿ステーキ丼。
クセがなく食べやすいので、ジビエデビューにもおすすめの一品です。

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■蝦夷鹿ステーキ丼

【材料】
鹿ランプ肉・・・300g
玉ネギ・・・1個
醤油・・・大さじ2
みりん・・・大さじ1
酒・・・大さじ1
ハチミツ・・・大さじ1
卵黄・・・1個
万能ネギ・・・適量
ゴマ・・・適量
白米・・・200g

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■プロフィール

たけだバーベキュー
1986年1月17日生まれ、兵庫県加古川市出身。
アウトドアをこよなく愛する、日本で唯一のアウトドア芸人。趣味はキャンプ・釣り・登山・ロードバイク・狩猟などアウトドア全般。キャンプインストラクター、お肉検定1級他多数の資格を持ち、雑誌や本・テレビ・イベントなど多方面で活躍中。全国各地への出張バーベキューも行っており、地域活性や地産地消を推進。出版本は累計20万部を突破!『最強!肉レシピ』/池田書店刊、『鉄板!バーベキュー焼きそば』/ヨシモトブックス刊など。

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