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2021年春オープン。カウンター席のみの隠れ家フレンチ「BISTRO Lusso」宮崎県都城市

宮崎県 フレンチ 焼肉・ロースト シカ イノシシ クマ コース ランチ
2021.08.21

開業準備をしながら試作メニューなどを公開していたInstagramが評判を呼び、2021年5月17日にプレオープンしたところ、フォロワーからの予約が殺到。その勢いのまま6月15日にグランドオープンしたという話題の店「BISTRO Lusso(ビストロ ルッソ)」(以下、ルッソ)。

イタリア語で「贅沢」を意味する「Lusso(ルッソ)」を冠した店名には、「料理に、空間やワイン、音楽などが加わることで、ほかにはない贅沢な時間を過ごしてもらいたい」との願いが込められています。

店内は調理作業がよく見え、会話もできるオープンキッチンを中心に、カウンター席が6席のみ。こぢんまりとしているのは、オーナーシェフの高橋 優太さんがすべて一人で切り盛りしているから。そしてテーブル席を設けず、カウンター席のみにしたのは、「一人でも気兼ねなく食べに行きやすい店」を作りたかったからだと言います。

「ルッソ」では、ランチもディナーも基本的に予約制のコースのみで、開始時間が固定されている一斉スタート制。ランチは週3日のみの受付で2,500円(税込)の1コース、ディナーは4,000円、7,000円(各税込)の2コースが用意されています。今回は、7,000円のディナーコースの中から3品を出していただきました。

順次内容が変わっていく一期一会なコースメニュー

まず、アミューズとして提供されるのが「プチシュー 猪肉のリエット」。パルメザンチーズを入れて焼いたシューに挟まっているのは、猪のスネ肉とネック肉(首の肉)を自家製のチキンブイヨンで3~4時間煮込み、やわらかくなったところをほぐして煮汁と合わせたリエット。

口に入れると、まずチーズと卵の香りが鼻をくすぐり、噛むと猪肉の脂の甘味がじんわりと広がっていきます。一般的にリエットは、パンやバゲットに付けて食べますが、「ルッソ」ではあえてシューに挟むというスタイルに。また、「リエットはなめらかなものが多いですが、うちではあえて肉を大きめにほぐして、肉そのものを感じてもらおうとしています」と高橋シェフ。

メインとなる「エゾ鹿ヒレ肉のロティ 赤ワインソース」は、やわらかく焼き上げた蝦夷鹿のヒレ肉に蝦夷鹿の骨とスジからとったフォン(出汁)を使った赤ワインソースを合わせています。
「この辺りの人は甘いのが好みなので、カシスリキュールも加えて食べやすく仕上げています」
丁寧かつ繊細に火を通されたヒレ肉は、鹿肉の旨味がしっかりと伝わり、ほんのり甘味のある赤ワインソースがその味を引き立てています。

3品目は「ヒグマもも肉のジビエコンソメスープ」。脂をガリっと焼き、オーブンの出し入れを繰り返して丁寧に火を入れたヒグマのモモ肉は、「ミルキーな甘さがあって、噛むほどに歯応えが出て、ヒグマらしい美味しさです」と高橋さん。熊肉と季節の野菜が浸っているスープは、蝦夷鹿、九州鹿、猪、真鴨、熊の骨やスジなどからとったブイヨンを澄ませたジビエのコンソメで、深みと繊細さを兼ね備えています。

独学でメニュー試作を続けるなかで、ジビエの現実を知る

このように、料理の見せ方やちょっとしたアレンジなどで独創性を見せる「ルッソ」ですが、高橋さんはほぼ独学で料理を学んだというから驚きです。

「最初は焼き鳥がメインの居酒屋でバイトをしていたんですが、そこの社員になってからは料理よりも経営を学ばせてもらった感じです。その後、地元のイタリアンレストランで働きながら、自宅でさまざまな料理本を読んでは、パスタ、オードブル、肉料理、デザートなど、いろんな料理を作りまくっていました」

「いつかは自分の店をオープンさせたい」と日々、試作に打ち込むなかで高橋さんが出会ったのがジビエでした。
「試しに鹿を食べてみたんですが、まず美味しい。しかも低カロリーで高タンパク、鉄分豊富とヘルシーなので、個人的にハマってしまったんです」

その後、各地からジビエを取り寄せて試作を続けていくうちに、捕獲した鹿や猪の1割しか食肉として流通されていない、廃棄されているものもある現状を知ることに…。
「命を奪うだけ奪って捨てる、これは間違っているんじゃないか」
人間の都合で一方的に奪ってしまっている野生動物の命を、ただ捨ててしまうのではなく美味しくいただくことが、ひとつの贖罪(しょくざい)になるのでは…。そう考えた高橋シェフは、自らの店でジビエを積極的に取り入れることを決意したそうです。

おひとりさま向けアラカルトデー、1日1組限定の貸切デーをスタート

基本的にはランチもディナーもコースのみですが、2021年8月からは予約不要&アラカルト利用が可能な「おひとりさまデー」を毎月数日限定で設定。また1日1組限定の貸切利用も同時にスタートしました。1人4,000円(税込)で3名以上の利用なら貸し切れるので、「コースでは受け入れにくかったお子様連れにも、どんどん利用していただきたい」とのこと。

「森の中にいるような、くつろげる空間にしたい」と、内装のイメージを自らスケッチした高橋シェフ。そんな細部までこだわる姿勢は、店に電話を置かず、予約はLINEのみ、という点にも伺えます。
「いったんコースがスタートしたら、僕一人しかいないので電話の応対はできませんし、LINEなら日付や人数、ご希望のコースやアレルギーの有無など、必要な情報を聞き漏らすこともありませんから」

忙しいなかでもInstagramでは開発したばかりのメニューや、新しい食材などの画像を積極的に紹介しています。
「ヒグマやアナグマといった珍しいジビエも入ってくるので、フォローしているとおもしろいと思いますよ」と高橋さん。
Instagramで見た美味しそうな料理画像に引かれて、実際に足を運ぶ客も多いそう。予約状況を随時更新しているのはもちろん、高橋さんの想いもアップされているので、ぜひチェックしてからの来店をおすすめします。

  • ジビエトの掲載店舗は「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」に基づいた仕入れ、加熱調理等がされていることを確認しています。
  • 掲載内容は取材時のものです。営業時間などの最新情報はお出かけ前に各店舗の公式HP等にてご確認ください。
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