飲食店、ショップを探す
飲食店

気取らない雰囲気で味わう一皿でおなか一杯の仏料理「ビストロ ヴァンダンジュ」

千葉 ビストロ
2019.03.12

千葉県北西部の東葛地域にある我孫子市は、都心からも比較的近く、北の利根川と南の手賀沼に挟まれたベッドタウン。古より自然が広がる地域であったため、武者小路実篤や志賀直哉などの文豪が居を構え、“文化人が住んでいた町”としても有名です。

今回訪れたのは、そんな我孫子駅から徒歩3分の好立地な場所に店を構える「ビストロ ヴァンダンジュ」。「南フランス料理とワインのお店」という赤いお皿の看板が目印です。

大人の隠れ家的なムードが漂うヴァンダンジュですが、“楽しく・おいしく・おなかいっぱい・しかもリーズナブル”と若い世代でも気軽に足を運べる雰囲気で、情報に敏感な主婦層やカップル、ファミリー層にも人気があります。

家庭的な雰囲気の店内はカウンター4席とテーブル12席。カウンターからは、オープンキッチンをのぞくことができるので、料理についてもシェフやスタッフに気軽に聞くことができ、一人で訪れても居心地がよさそう。「調理しているところを見ていただくことで、嘘いつわりのない料理を食べて欲しい」というオーナーシェフ・小原 健さんの思いが伝わります。

18歳でペンションに就職し、19歳から都内のレストランで北欧料理を修行した小原さん。その後イタリアンやフレンチの経験を積み、2002年30歳の時に自身のお店をオープン。「素材の味を大切にしつつ、日本人の口に合うように。そして何よりも我孫子に合った価格で料理を提供したい」と17年間腕をふるっています。

「オープンして数年経った頃から、すでにジビエ料理を提供していたんです。ただ、当時はまだ『ジビエ』は一般的ではなく、ジビエらしい“クセ”を楽しむ雰囲気が、ここ我孫子にはありませんでしたね…」。

しかし、近年のジビエブームも手伝ってお客様からのリクエストもあり、再び提供するようになりました。

 

黒ビールの苦味が猪を美味しくする

本日紹介する1品目は、「猪の黒ビール煮込み」(2,000円・税抜)。

猪のバラ肉をフォンと黒ビールで3時間ほど煮詰め、玉ネギ、ニンジン、セロリなどの香味野菜と三温糖で味を整えます。

黒ビールの甘味と苦味が素材に染み込み、コクが出て深い味わいに。口に入れるとほろほろくずれ、ぷるぷるとしたコラーゲンたっぷりの脂部分はまるで食感のある白身のようです。

 

火を入れた時間と同じだけ肉を休ませることが美味しさの秘訣

続いて2品目は、「猪のポワレ」(2,000円・税抜)。

しっかりと温めたフライパンに油を回し入れ、温度の安定と香りづけ効果のあるバターを投入。3〜4㎝と分厚くカット(1人分約120g)した猪の肩ロースを、中弱火でじっくり焼き上げています。

肉から美味しい脂が溶け出してくるので、それをまとわせるように裏面や側面もじっくりと…。

「火を止めたら、焼いた時間と同じ分だけ休ませて、肉に負担をかけずに中心まで熱を伝えます。こうすることで旨味を凝縮させ、ふっくらとやわらかな食感の肉を味わうことができるんですよ」

カットすると中心部はうっすらピンク色。熱々のソースが肉と絡み食欲をそそります。ひと口頬張ると、しっかりと処理された猪の肉からは臭みがまったく感じられず、濃厚なソースとの相性はピッタリ! 噛みしめるたびに赤身と脂身の旨味が舌を包みます。

付け合わせは地元野菜をふんだんに取り入れ、メインの邪魔にならぬよう素材そのものの味を大切に調理をします。皮付きのまま丸ごとじっくりオーブンで焼き上げた玉ネギのソテーや、ゆでた後にオーブンで焼いたジャガイモは、頬張ると甘味が口の中に広がり、幸せな気分に。

毎日お店で焼いているという小ぶりのパンは、手で割るとバジルの香りがふわっと漂います。「パンでお皿に残ったソースを最後まで存分に味わってください。それがビストロの醍醐味ですから」

ランチは前菜・メイン・デザート・コーヒーが付いて1,600円(税抜)。夜は3コースありますが、プラス300円でジビエ料理もプリフィクスで選べる「シェフコース」4,000円(税抜)がオススメ。そのほか、お得な「ビストロコース」3,200円(税抜)、その日の一番の食材で提供される、シェフおまかせの「ヴァンダンジュコース」6,000円(税抜)もあります。

“ヴァンダンジュ”という、ぶどうの収穫を意味する店名だけあって、常時50種類ほどのワインを用意している力の入れよう。「猪を使った料理なら赤のピノ・ノワール。白ワインでも、しっかりとした味わいが楽しめるタイプを合わせるのがおすすめ」と小原シェフ。ジビエ料理の美味しさをさらに引き出してくれるワインをセレクトしてくれるので、マリアージュを楽しんでみては?