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大自然が育んだ猪肉グルメの宝庫「名代 和食 ししや」愛知県新城市

愛知県 和食 天ぷら・揚げ物 創作料理 イノシシ お土産・テイクアウト
2021.09.25

愛知県の東部に位置する新城市は、市域の8割が豊かな緑に覆われ、国定公園や県立公園があり、また日本の棚田百選に選ばれる「四谷の千枚田」や、国指定の名勝天然記念物である「阿寺の七滝(あてらのななたき)」など、四季折々の美しい風景が人気のエリアです。

今回ご紹介する「名代(なだい) 和食 ししや」(以下、ししや)は、ジビエの食肉処理・精肉販売を行っている「三河猪家(みかわししや)」直営の和食店。大自然に育まれた猪を、丼や定食、鍋、しゃぶしゃぶなど、さまざまなメニューで味わえる猪肉専門店です。

東名高速道路・豊川ICより車で約20分、また新東名高速道路・新城ICからは車で約5分。田園風景も美しいのどかな道を行くと、「三河猪家」と書かれた目印の看板が見えてきます。

看板の矢印に従い進んだ先に、平屋の店舗を発見。大きな木が作り出す木陰に吸い込まれるよう、さっそくお邪魔します。

靴を脱いで上がる店内は、思わず「ただいま!」と言いたくなる、どこか懐かしい雰囲気が漂います。

2007年に食肉処理施設、そして2008年にこちらの和食店をオープンさせたのは、オーナーの原田 民夫さんです。もともと別の仕事をしていましたが、地元の農作物を食い荒らす害獣として捕獲される猪のほとんどが廃棄されていることを知り、見て見ぬ振りはできなかったと、この業界へ。

食肉加工の知識もなければ、飲食店で働いた経験もない原田さんでしたが、「自然が育んだ大切な命を、無駄にすることなく地域資源として活用したい」との思いを胸に動き出します。当時はさまざまな壁にぶつかったそうですが、気が付けば原田さんの周りには、多くの職人や支援者が集まりました。

「ししや」にも地元の人々が集い、店を切り盛りしています。料理長の夏目さん(写真左)は、板前歴45年の超ベテランです!

脂ののった猪肉を味噌鍋で味わう贅沢

まずは、看板メニューの「ぼたん鍋」(1人前3,300円・税込)をいただくことに。メインのぼたん鍋にご飯またはうどん、小鉢、茶碗蒸し、味噌汁、漬物がセットで、ボリュームも満点。猪肉の追加(1,540円・税込)も可能です。

ぼたん鍋に使用する猪肉は、秋から早春に捕獲されたもの。厚みのある純白の脂と、鮮やかな赤身の層がくっきり分かれているのが特徴です。

鍋を卓上コンロの火にかけると、しばらくして優しい味噌の香りがふわっと漂ってきました。猪肉が煮えたら、もう食べごろです。

猪肉をひと口食べると、滋味深い赤身はしっとりやわらかく、さっぱりとした脂身からは上品な甘さを感じます。八丁味噌に白味噌を独自の配合でブレンドし、カツオと昆布の出汁を合わせた特製スープも、猪肉と野菜の旨味が溶け出し格別の美味しさです。

「脂身がこんなに美味しいなんて…」と思わず口にしたら、「春以降に捕獲された猪の赤身もとても美味しいですよ」と教えてくれました。

赤身の魅力を存分に味わいたいなら「ししまぶし」(1,870円・税込)を。炭火で焼いた赤身肉をご飯の上にのせたオリジナル料理です。まずはそのままひと口、次に薬味をのせて、最後に出汁をかけてお茶漬け風に食べるのがおすすめ。甘めのタレが絶妙な一品です。

テイクアウト商品はドライブのお供に最適

続いて、テイクアウトでも人気の「ししコロッケ」(2個660円・税込)をいただきました。ほくほくのジャガイモに、猪肉100%の挽き肉を合わせたコロッケは、いくつでも食べられる美味しさです。

ほかにも、ししハム、ししウインナー、ししジャーキー、しし餃子、しし串焼など、隣接する施設で加工した猪肉メニューがたくさんそろいます。夏には「バーベキューおまかせセット」(猪肉1人前1,200円・税込ほか)で、大自然の空気と一緒に食事を満喫するのもおすすめです。

隣接の「三河猪家」では、猪肉を100g単位(648円〜・税込)で販売しています。保冷バッグを持参するリピーターも多いそう。

こちらでテイクアウト商品も購入できるので、ドライブの立ち寄りスポットとしてもおすすめです。

地元の自然が育んだ命を、無駄にすることなく地域資源に…。そんな地元愛たっぷりの「ししや」には、目移りしてしまうほど美味しい料理がたくさんそろっていました。

  • ジビエトの掲載店舗は「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」に基づいた仕入れ、加熱調理等がされていることを確認しています。
  • 掲載内容は取材時のものです。営業時間などの最新情報はお出かけ前に各店舗の公式HP等にてご確認ください。
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