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驚きの食感の鹿モモ肉のステーキは必食! ランチもディナーもカジュアルにジビエを楽しめる「地元酒場 あじと」神奈川県鎌倉市

神奈川県 居酒屋 ステーキ・バーベキュー ハンバーグ シカ ランチ
2022.12.14

神奈川県鎌倉市北西部に位置する大船。駅周辺は飲食店や商業施設が立ち並び、活気あふれる雰囲気。その一画にあるのが、今回紹介する「地元酒場 あじと」です。にぎやかな商店街から路地を一本入ると、「ジビエ専門店」ののぼりを発見。大船駅からは徒歩2分ほどと好アクセスです。

仲間たちが集う“あじと”のような場所を作りたいと2021年3月にオープン。宝箱を思わせるイスや数々のオブジェなど遊び心あふれる空間は、さながら大人の隠れ家のよう。

偶然の出会いから、ジビエ専門店を名乗るまでに

店主の中根 竜斗さんは、生まれも育ちも大船。だからこそ、地元食材の魅力を伝えようと、肉や野菜はもちろん、ドリンクも極力神奈川県産のものを使うのがこだわり。そんな中根さんがジビエと出会い、その魅力に取り付かれたのは、この店のオープンを決めたころだそうです。

「“あじと”という店名にふさわしい料理は何だろうと考えていた時、偶然、立派な鹿の頭の壁飾りをいただいたんです」と中根さん。

こちらがその壁飾り。店内を見守るように飾られています。
「こんなに立派な壁飾りがある店には鹿肉料理がなければと、ジビエに着目しました。そこで、地元・神奈川に本社を構える『湘南じびえ』という食肉処理施設から鹿肉を取り寄せてみたところ、野生動物からイメージしたクセや食べにくさは皆無。むしろクセがなさすぎて、調理に工夫が必要ではと思うほどでした」

最初に作ったのは鹿モモ肉のローストだったそうです。
「調理をする際、輸入牛肉などと比べても、肉質がとにかくやわらかいことに驚きました。ジビエに対するイメージがガラリと変わったことを鮮明に覚えています」

今ではジビエ専門店を名乗るほど、メニュー数も充実。ローストやステーキはもちろん、パスタやピザ、ご飯ものなど、バラエティ豊かにそろいます。

自家製ミンチで作る、何度でも食べたくなるハンバーグ

ランチの一番人気は「鹿肉の煮込みハンバーグ」(1,650円・税込、サラダ・スープ付き。ディナーは単品1,320円)。厨房でミンチにした鹿のモモ肉とスネ肉を合わせて作るハンバーグは、ゴロリとした肉の食感が程よく感じられる一皿。鹿肉は、牛肉と比べると脂質が1/6とヘルシーな食材。それだけに、物足りなさを感じさせないよう、猪の背脂をプラスして味に深みを出しているそうです。

ハンバーグの仕上がりを左右するデミグラスソースは、鹿の骨や香味野菜などからとったスープをベースに、丁寧に作られるもの。食べ進むほど、ハンバーグに閉じ込められた肉汁が少しずつソースに溶け込み、口いっぱいにジューシーな味わいが広がっていきます。

低温調理が美味しさの秘訣。肉の旨味を満喫するステーキ

鹿肉の美味しさをダイレクトに感じられるのが、「鹿モモ肉のステーキ(150g)」(1,760円・税込)。友人の農家さんから毎日仕入れる、新鮮な鎌倉野菜もたっぷり添えられています。

厚みのあるステーキながら、サクッと噛み切れる歯応えのよさにまずは驚かされます。口の中であっという間になくなってしまうほどやわらかな食感にも関わらず、どこを食べても鹿肉ならではの旨味が凝縮。かつてない歯触りとジューシーさにその理由を尋ねると…

「店で使う鹿肉は、伊豆の河津地方で捕れた本州鹿です。スジなどの食べにくい部分は丁寧に切り落とし、ステーキにする分はあらかじめ肉の中心まで均一に火を通しておきます。注文を受けてから、強火でサッと表面を焼き上げることで、ジューシーな肉の美味しさを逃さずに調理できるのです」と中根さん。

ディナータイムは、玉ネギを赤ワインと一緒に煮詰めた自家製の「和風玉ねぎソース」(写真)のほか、ガーリックトマトソースや行者にんにくソースなど6種類から2種類のソースを選べるので、食べ比べてみるのも楽しい。

鹿骨からとったスープが味の要。二度美味しいハヤシライス

ご飯もので昼夜共に人気が高いのが「鹿スネ肉のハヤシライス」(1,320円・税込)。鹿の骨からとったスープをベースにしたデミグラスソースに、とろとろになるまでやわらかく煮込まれた鹿肉がたっぷり。グリルした野菜も彩りよく添えられています。

まずはシンプルにデミグラスソースと雑穀米でいただきます。ソースの酸味と、それに負けない深いコクが口の中に広がり、ご飯が進みます。食べ進んだら、半熟卵を崩して一緒に食べるのがおすすめ。卵の優しい味わいがソースを包み込み、これも後を引く美味しさ。

ジビエの魅力にどんどんはまっているという中根さん。今後のことを聞いてみると、
「知り合いの猟師さんから、実際に猟をしている様子を見においでと誘われているので、まずは近いうちに猟の現場を訪ねてみたいと考えています。そのうえで、また新たなジビエ料理に挑戦していきたいですね」と、返ってきました。

「居酒屋感覚でカジュアルにジビエを楽しんでほしい」という思いが伝わってくる、心地のよい一軒です。

  • ジビエトの掲載店舗は「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」に基づいた仕入れ、加熱調理等がされていることを確認しています。
  • 掲載内容は取材時のものです。営業時間などの最新情報はお出かけ前に各店舗の公式HP等にてご確認ください。
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