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シェフとのおしゃべりがご馳走の一つになる、本格フレンチ「GentillesseKOMACHI(ジャンティエス コマチ)」

フレンチ 神奈川 シカ
2020.02.27

神奈川県横浜駅から、相鉄線の各駅停車に乗って3駅目。天王町駅から歩いて2〜3分ほどで住宅街の中に、突然スタイリッシュな佇まいのレストランが出現。それが「GentillesseKOMACHI」(以下、「ジャンティエス コマチ」)です。

周りの住宅とは明らかに異質な雰囲気を醸し出しています。エントランスの木の扉をゆっくりと開けると…。

そこにはブラック&ホワイトを基調としたモノトーンシックなスペースが広がっていました。

テーブルに置かれた店名入りのプレートやカトラリー。

さりげなく置かれたお花のアレンジも素敵です。

10年前にこちらの店を開店したのは、オーナーシェフの小町 勉さん。小町さんは異色の経歴の持ち主。15歳から飲食店でアルバイトを始め、大学では建築学を専攻。2年で中退したあとは本格的に料理の道に進みます。

「幼いころからプラモデル作りが好きな子供でした。説明書通りに作ってもおもしろくないので、例えば、A、B、Cとプラモデルがあったら、それぞれのパーツを組み合わせて、まったく違うものを作ってしまう。新しいものをゼロベースから作り上げることで、自分を表現したかったのでしょう」と当時を振り返ります。

那須のホテルで修行後、やはり自分の店を持ちたいと思い、建築家の友人と2人で実験的なフレンチレストランを共同経営。そこで培ったノウハウを生かし、「ジャンティエス コマチ」をオープンさせたのです。

目の前にある素材を最大限に美味しくするには?それを考える毎日

今回、供されたのは、「蝦夷鹿のロースト」「鹿のコンソメボルシチ風」「季節のデザート」です。

これらはランチでは4,800円、ディナーでは6,200円以上のコース(お迎えの品、前菜、パスタ、魚料理、肉料理、デザート、コーヒー)で味わうことができます(すべて税サ別、要予約)。

北海道の信頼できる業者さんから仕入れた、蝦夷鹿を使用。まずは肉を調理台の上に置き、低温の熱を通すことからスタート。調理台の場所によって温度が違うので、焼く直前に温度が高い場所へ移します。
「やり方がアナログですけど、真空の低温調理器を使うよりずっと美味しい。味わいがマイルドになりすぎず、野性味を残すことができます」というのが、その理由。

次に塩・胡椒をして、フライパンで軽くソテーします。

さらにオーブンで焼き、網の上に置いて肉を休ませます。

中心部の温度チェックも怠りません。

と同時に、鹿から取った出汁に、赤ワイン、コニャック、ポルト酒などを加えたソースを温めていきます。

野菜やフォアグラのソテーを添えて、ソースをかければ「蝦夷鹿のロースト」の完成。

ナイフが軽くすっと入るほど、肉質がとてもやわらかく、マイルドながらもほんのりとした野性味が感じられます。ソースの甘酸っぱさとも程よくマッチ。

そこで、やっぱり欠かせないのがワイン。

小町さんに選んでいただいたワインは、シラーのアルゼンチンワインです。その持ち味であるかすかなチョコレート風味がソースと相性抜群なのです。グラスワインは1杯700円(税抜)から楽しめます。

さて、お口直しには「鹿のコンソメボルシチ風」を。

鹿のスジ、ビーツなどの野菜をコンソメにし、さらにサワークリームを入れて酸味とコクをプラス。ボルシチ風に仕上げていますが、これがなかなかの美味で何杯でもお代わりしたくなる逸品。

最後は、彩り鮮やかな「季節のデザート」をいただきます。

お客様の前に運ばれてから、しぼりたての有田みかんのジュースを小町さんがかけ回してくれます。ナチュラルな甘味に心がホッと和やかになりました。一つ一つが繊細で美しく、いっさいの手抜きなし。そう、“美は細部に宿る”です。

プラモデル作りが大好きだった少年時代から「これとこれを足したらこうなる!」と創造力をフル回転させてモノづくりをする姿勢は変わらないのでしょう。でも一番大切なのは、今目の前にある素材を、どうやったら美味しくお客様にご提供できるか、ということ。

「野菜でも、肉でも、魚でも、なんでもそれが基本。毎日そればかり考えて、作って、の繰り返しです。お客様によっては、『ジビエはなるべく食べやすく仕上げて欲しい』とか、『いやいや、ジビエならではの野性味が美味しいんだ!』など、ご要望はいろいろ。その一つ一つを料理にきちんと反映したいのです。だからなるべくお客様のお好みや食材について事前にお話をします」。

毎日、素材やお客様と真剣に向き合うことを心がけている小町さん。それを知っている常連のお客様は、週末などの混雑する日は避けて、小町さんとゆったり会話する時間を持てる日にいらっしゃるとか。

隠れ家的レストランで繰り広げられる、シェフとのコミュニケーションもご馳走の一つ。ジビエと一緒にそんな会話も楽しんでみませんか?

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