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繊細な料理と究極の気遣いで食通たちに愛される 「アルベラータ リストランテ イタリアーノ」

イタリアン シカ イノシシ 東京
2019.07.31

東京・神楽坂。石畳や階段のある通りは江戸の趣を色濃く残しつつ、数多くのフランス料理店やおしゃれな雑貨店なども並び、その洗練された町並みから「リトルパリ」とも呼ばれています。

この神楽坂で19年間愛されてきたイタリア料理店「アルベラータ リストランテ イタリアーノ」が今回紹介するお店。扉を開けると、「いらっしゃいませ!」と温かいスタッフの声が響き渡りました。上品な雰囲気の店内に、親しみあふれる心地よい接客。それだけでもう、この店の居心地のよさを十分感じます。

自然の恵みを感じる薫り高き北イタリア料理

オーナーシェフは高師宏明さん。かつてイタリアンの名店「キャンティ」で活躍したのち、人気店でシェフなどを務め、その後北イタリアへ。約3年間修業を積んでから自店を開いたベテランです。

高師さんが振る舞うのは、体と心に優しい北イタリア料理。バターやハーブ、スパイスを用いて薫り高く、野菜をふんだんに入れているのが特徴です。またジビエ料理を通年味わえるのも「アルベラータ」の魅力のひとつ。

絶品ソースで2度おいしい!素材の旨味が伝わるジビエメニュー

この日いただいたのは計3品(すべてコース料理のうちの1品)。まず1品目は、「対馬イノシシ肉のプロシュットコット」。長時間低温加熱した薄切りの子猪肉を、キャベツのマリネなどの野菜と、バルサミコソース&オリーブオイル、パルミジャーノ・レッジャーノと合わせて楽しみます。

肉はしっとりとしてやわらかく、脂身から感じるまろやかな甘味が印象的です。チーズと共に味わうと肉の旨味がよりリッチに、またクランベリーと一緒に食べると、華やかな味わいを楽しめます。

2品目は「じゃが芋のピュレを包んだ“ラヴィオリ”対馬イノシシ肉のラグー添え」。

ソフリット(香味野菜をオリーブオイルで炒めたもの)と赤ワインで仕上げた猪肉のラグーソースには、凝縮された脂身のおいしさが詰まっています。またラヴィオリの「ジャガイモ×チーズ×バター」が生み出す三重奏がお見事!

たっぷりと散らされたトリュフが山の香りを運んできて、まさに贅沢の極み…。

最後の3品目は「岐阜県産夏鹿のロースト 山椒の香るソース」。

じっくりローストした赤身の鹿モモ肉は、鹿ならではのあっさりした旨味がダイレクトに感じられる一品。2種のソースが添えられていて、赤ワインとフォンがベースのソースを付けると肉の風味が増し、ベリー系ソースに付ければ、肉の後味がさわやかに変身!付け合わせのジャガイモやインゲン、フランス産あんず茸も控えめながら森の香りを添えていました。

ジビエは料理への探求心を満たす存在

メニューは基本的にコース料理のみ(ランチ1,944円~・税込、ディナー5,400円~・税サ込)。一方で、「お客様からのリクエストには柔軟にお応えし、メニューとは異なる料理を作ることも」。長年通うお得意様のほとんどが高師シェフへ絶大な信頼を寄せているため、 “お任せ”が多いそう。

ここで、店の“お宝”を見せていただきました。それは、すべてのお得意様がこれまでに食したメニューを細かく記録した分厚いファイル。

開業当時から記録していて、お得意様が来店すると、このファイルを必ず確認し、なんと、過去に出したことのある料理は提供しないのだとか!今でこそ、パソコンで記録を管理しているそうですが、時代が変わっても丁寧なおもてなしの心は変わらず続いているのです。

高師さんにとっての“ジビエのおもしろさ”を尋ねると、「化かせられるところ」とのこと。「ジビエ自体が味わい深いので、濃厚なソースでも、網焼きで塩コショウ・オリーブオイルだけでもよい。調理方法次第で違うものに化ける!だから作っていて飽きないですね」。

きっと、料理に関する豊富なアイデアと確かな腕があるゆえなのでしょう。

オーナーの料理や店、お客様に対する姿勢は、ここで働くスタッフ全員に共有されていて、ちょっとしたことを誰に訊ねても笑顔でしっかり応えてくれたのがとても印象的。

 

粋な食通たちが集う町、神楽坂。「アルベラータ リストランテ イタリアーノ」が、なぜこの地で長く親しまれているのかがよく理解できたひとときでした。

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