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環境保護、そして食育のため。確固たる信念でジビエを提供する 「 SØHOLM (スーホルム)」

シカ カフェレストラン 東京
2019.10.31

洒落たショップが点在する東京・天王洲の運河沿いにあるのが、今回お邪魔した「SØHOLM」。店内の中央は2階までの吹き抜けとなっていて、清潔感のある白壁とやさしい温もりのテーブル&チェアが印象的。

間隔を広めに配置されたテーブル席は38席、オープンキッチンに面したカウンター席は8席、天候がよければ、運河に面したウッドテラスにもパラソル付きのウッドテーブルが4卓用意されています。

「当店の運営会社はインテリアショップのACTUS(アクタス)で、スローライフをテーマに掲げているんです」。
そう説明してくれたのは、スタッフの山田沙央理さん。店名の「スーホルム」とは、デンマーク語で湖を意味するスー、町を意味するホルムを繋げた造語で、「湖のほとりの町にいるように、のんびりと滞在時間を楽しんでほしい」との思いから、アクタスの社長が命名したもの。

そんなSØHOLMでまず出していただいたのが、北海道産蝦夷鹿を使った「蝦夷鹿のハンバーグ」2,500円(税抜)。こちらはディナーアラカルトメニューの1品です。

目玉焼きがのったハンバーグには赤ワインのソースがかかり、ポテトが添えてあります。

蝦夷鹿の特徴を理解した上でのレシピ

鹿肉のミンチを使ったハンバーグは、ナイフがすっと入るやわらかさ。

口に含むと、まずソースに使われている赤ワインと赤ワインビネガーの酸味が感じられ、噛むほどに鹿肉の味がじっくりと染み出てくるという、深みのある味わい。スパイスの香りに加え、まったりとした甘さも感じられます。半熟の目玉焼きを崩して一緒に味わうと、まろやかな卵が鹿の味を包み込み、また異なる味に!

「実はミンチにフォアグラを混ぜているんです」。
そう教えてくれたのは料理長の大谷翔平さん。フォアグラの脂分を加えることで、赤身が多く淡白な鹿と中和され、バランスの取れた味わいになるのだそう。

また、このハンバーグに限らず、ジビエは「火の入れ方が大事」とのこと。どれくらい熱を入れるかによって、食感も味も香りも左右されてしまうんです」。
そのため、ジビエ料理は料理人の腕が問われると言えるでしょう。

そして次に出していただいたのは、この店のスペシャリテ(代表料理)と言ってもいい人気メニュー、「長谷川農園マッシュルームのサラダ」(ディナーコース4,800円~・税抜の1品)。静岡県の長谷川農園のブラウンマッシュルームとセルバチコ、パルメジャーノチーズがふんだんに使われています。

パンチのある辛味とゴマのような香り豊かなセルバチコ、ふんわりとした食感とやさしい風味のマッシュルーム、チーズをまとめ上げるのはレモンの酸味の効いた自家製ドレッシング。ブラウンマッシュルームは水洗いNGのため、手作業で泥や汚れを落とさなくてはならず、これだけの量をこうして食べられるのは貴重な機会とのこと。

開店以来、ジビエを提供し続けてきた理由

「2014年に当店がオープンしたころは日本でジビエを提供するお店は限られていて、食べ慣れていないというお客様も多かったと思います」と話すのは山田さん。
けれど、「害獣を駆除し、その命を美味しくいただくことが大切」との社長の信念から、ジビエの提供を続けているとのこと。

命をいただくことのありがたさを、身近に伝えたい

訪問日には店内の冷蔵庫で三重県産鹿の後ろ脚が熟成中で、客席からも自由に見える状況になっていました。

「これ、なあに?」と無邪気に聞いてくる子供のお客様もいるようで、それをきっかけとして動物たちの命をいただくという、食育の一端になればという思いもあるそうです。

オープン以来ずっとジビエを使い続けてきたことで、信頼できるハンターとのリレーションもできました。
「今は主に北海道、三重などから仕入れていますが、長年のお付き合いによって、血抜きの処理が上手なところがわかるようになりました。ひと言で『ジビエ』といっても、レベルが高いものをご提供できると自負しています」。

季節ごとにジビエの新作メニューも登場する予定。また11月からはジビエの中でもさらに旬のものが手に入るとのこと。来店前にはどんなジビエ料理が楽しめるのか、確認してから訪れたいお店です。

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