飲食店、ショップを探す
飲食店

料理人歴50年のシェフが手掛ける鹿肉メニュー 「イタリアン レストラン アントン」

イタリアン 兵庫 シカ イノシシ
2019.10.31

「イタリアン レストラン アントン」の中村 明シェフは、料理人歴50年。ホテルで経験を積んだのち、兵庫県伊丹市で1983年に独立しました。

開店当初はイタリアンのなじみあるメニューを提供していましたが、自らも開催に関わった地元のイベントで兵庫・佐用町の「鹿バーガー」との出会いが。それをきっかけに、およそ10年前より自店のメニューにも鹿肉を取り入れるようになりました。

「初めて扱う鹿肉でしたが、ホテル時代に肉担当で子牛を丸ごとさばく技術を身に付けていたんです。ですので、取り扱いにそれほど苦労はありませんでした」と中村シェフ。常連のお客さんも多い同店で、鹿肉メニューは徐々に浸透していったそう。

鹿肉のレパートリーより人気メニューをピックアップ

長年手がける鹿肉を使ったメニューより、おすすめの料理をご用意いただきました。最初の品は、「シカ肉のスモーク サラダ仕立て」(800円・税込)です。

やわらかい鹿肉の内モモ、外モモを65~70℃で1時間火入れし、香りのいいヒッコリーのチップでスモークした一品。フレンチドレッシングと煮詰めたバルサミコ酢の酸味がよく合います。

しっとりとした食感と、優しいスモーク香が白ワインに合わせたくなる味わい。

次に、「シカ肉のトマト煮込み」(1,400円・税込)が登場。

鹿のバラ肉とスネ肉という繊維質で筋の多い部位を、相性のいいトマトをはじめ、ガーリック、タマネギ、ローリエ、白ワインと一緒に2〜3時間程煮込んだもの。

ごろりと大ぶりにカットした鹿肉は食べ応えがあり、旨味たっぷり。トマトの程よい酸味とマッチしています。

ハンバーグは、鹿肉と猪肉をブレンドした深みある味わい

鹿肉と猪肉を使った「ジビエハンバーグ」(1,300円・税込)にも注目です。
「鹿肉だけだと少しパサついてしまいますが、小さめの猪肉はゼラチン質が多いので、プリっとした食感が加わります。猪肉は、優しいけれども強さのある味わいが特長なんです」。

細引きにした鹿肉と猪肉にタマネギを加え、つなぎは卵のみ。36年使い込んでいるフライパンで焼き色を付けたのち、ガスオーブンに移します。

要となるデミグラスソースは、味のしっかりと出る鹿の骨や鶏ガラ、端肉、香味野菜、トマトペースト、ルーを煮込んで裏漉しし、赤ワインを加えてバターで味を調えたもの。

オーブンから取り出したハンバーグに、キノコとともに加えてソースをからめます。

ふっくらとしたハンバーグは、口に運ぶと鹿肉と猪肉のジューシーでいて重厚な風味に満たされます。手間をかけたデミグラスソースの奥行きある味わいが印象的。

鹿肉を通して人脈も広がり、イベントも開催

メニュー表には、ほかにも鹿肉のカツレツやミートソースパスタなど、気になるメニューがずらり。スポットで、鹿肉のストロガノフを作ることもあるそう。

高タンパク、低カロリーでアスリートの方や高齢者におすすめという鹿肉の栄養価についても、メニュー表の1ページにわかりやすく表記。

「田舎の方のほうが、鹿肉を苦手という人が多いんですよ。調理法がわからないことや、クセがあるというイメージが理由です。私からすると、鹿肉はクセがなさすぎるくらいなのですが」とにこやかに語る中村シェフ。

遠方に出向いて出張料理教室をしたり、店で鹿肉の勉強会を兼ねたイベントを開催したりすることも。
「鹿肉を扱うようになって、人脈も広がりましたね」。

親子3世代が通うアットホームなレストランで、これからもジビエを通して輪が広がっていきそうです。

続きを見る