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あの名店の味を大宮で。コスパ抜群のコース焼肉で蝦夷鹿を食す
『肉山』おおみや

埼玉県 和食 焼肉・ロースト ステーキ・バーベキュー シカ エゾジカ
2020.11.03

新幹線やJRの複数の路線などが行きかう埼玉の一大ターミナル、大宮駅。

西口を出て1、2分の場所にある雑居ビルの2階に、「『肉山』おおみや」があります。

実はここ、東京・吉祥寺にある予約が取れない超人気店「肉山」の暖簾分け店で、2016年12月にオープン。

肉は塊のまま調理し、切り分けて提供。もちろんジビエも塊のまま調理します。絶妙な焼き加減とシンプルな調理法で肉本来の美味しさが楽しめるので、ジビエ初心者にはまさにうってつけです。

壁にはスポーツ選手をはじめとする著名人のサインなどがぎっしり。そんな人気店の調理の技と肉の美味しさをご紹介します。

鹿肉を塊のまま焼いて旨味をギュッと閉じ込める

コースメニューは料理のみの5,500円(税込)と、飲み放題付きの10,000円(税込)の2つのみ(料理内容は同じ)。完全予約制で、ディナーは18時、または19時食事開始のいずれかになります。

肉本来の美味しさを味わってもらうため、料理は赤身肉で勝負。牛肉が中心ですが、「常連さんが多いので、コースに変化を付ける意味も含めてジビエなども取り入れています。鹿肉や馬肉、羊肉など、その時々で種類はいろいろ。昨年の秋には猪肉も提供しました」とは、店長の小野寺 公法さん。

本日の入荷は蝦夷鹿。赤身肉の美味しさに定評がある同店が選んだ蝦夷鹿に期待が高まります。

それがこちら、美しい蝦夷鹿のモモ肉です。
「モモ肉のなかでもやわらかい内モモです。蝦夷鹿は鉄分が豊富で食べやすく、肉質がとてもやわらか。『鹿肉は苦手だったけれど、これなら美味しく食べられる』と喜ばれています」

「肉山」では、肉に軽く塩を振ってから塊のまま炭火でじっくり火を通していくのが流儀。炭火で焼いたあとは、ホイルに包んでしばらく置くことでさらに中まで火を通していきます。

塊のまま調理するのは、肉の旨味を損なわずに提供することができるから。「素材を壊さないように焼き上げることがなにより大切」だと言い、目で見て、またトングや指先から伝わる感覚でよい塩梅になるよう焼き時間などを調整。

「最後に保温調理することで余分な水分が落ち、肉の旨味を閉じ込めることができます。特に鹿肉は硬くなりやすいのでタイミングが大切。この焼き加減を見るのが、塊肉を調理するおもしろさですね」と、小野寺さん。鹿肉や牛肉という肉の種類だけでなく、部位によっても焼き加減が異なるため、「それぞれの特性を知っていないと美味しく焼けない」のだそう。その奥深い肉の世界を垣間見られるのも、コースでいただく楽しみのひとつです。

焼き上がった鹿肉はきれいなローズピンク色(写真は2人前)。やわらかな肉は大きめに切るなど、肉質を見ながら厚み・方向など切り方も工夫しています。

まずは何も付けず、そのままいただきます。肉の旨味が凝縮されているのはもちろんのこと、特筆すべきはそのやわらかさ。程よい噛み応えを残しつつも厚切りなのにやわらかく、火の通り具合が絶妙です。

肉の美味しさを引き立ててくれる薬味がこちら。奥が藻塩。手前は左からお肉専用ワサビ、ゆずこしょう、辛みそ、店オリジナルのチリマスタード。

「“ツーン”ではなく、“ジワジワ”辛さがやってきて肉の旨味を殺さない特別な調合」というお肉専用ワサビを付けると、辛さはさほど強くなく、茎わさびの触感もアクセントに。薬味で肉の味に変化を付けられるのも楽しいポイントです。

肉の特徴を知り尽くしているからこその絶妙な焼き加減

コースでは5~6種の牛肉が楽しめますが、写真は上からモモ、モモカブリ、トモバラ。
牛肉は熊本産「あか牛」を中心にした和種のみで、あか牛は赤身が多くて適度な脂肪分も含んだやわらかな肉質が特徴。
「肉の旨味を純粋に楽しんでもらいたいから、うちは脂身の多い黒毛和牛ではなく、赤身肉で勝負しています。特にあか牛は赤々した肉質で赤身の旨味が濃いんです」

コースはこれら焼き肉5~6種と焼き野菜、名物となっている〆のカレーライスまたは卵かけご飯、そしてデザートまで付くというから、コスパ抜群。
「お客さんが食べ足りないようなら、料金に関係なく別の料理を出すこともあります。飲み放題付きコースは時間制限がないので、18時に入店すればオーダーストップまで飲めますよ(笑)」と、サービス精神もたっぷり。

現在、「肉山」のグループ店は全国各地に15店舗以上あるそうです。
「本店は吉祥寺という土地柄、漫画家のお客様も多くて。その方々が肉山をイメージして描いてくださったポスターが、肉山の系列店には飾られています」とのこと。

コース内容やコースに含まれるジビエは日々の入荷状況により異なりますが、人気の蝦夷鹿は一年を通して登場回数が多いそう。お店のFacebookやInstagramでも入荷状況が告知されるので、ぜひチェックを。完全予約制なので、予約のうえ、ぜひコスパ抜群の赤身肉フルコースを楽しんでみてください。

  • ジビエトの掲載店舗は「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」に基づいた仕入れ、加熱調理等がされていることを確認しています。
  • 掲載内容は取材時のものです。営業時間などの最新情報はお出かけ前に各店舗の公式HP等にてご確認ください。
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