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伝統×独自性が生む、上質でスタイリッシュなイタリアン「リストランテ マキャベリ 新宿」

イタリアン 東京
2018.11.02

イタリアのトスカーナ州フィレンツェで200年の歴史を誇る名店「リストランテ マキャベリ」。その伝統を継承し、イタリア本国以外で唯一、その名を受けて営業しているのが、「リストランテ マキャベリ 新宿」です。新宿・小田急百貨店の13階、フォーマルなレストランフロアにあり、ランチ時は特に女性客に大人気。取材に訪れたこの日も例にもれず、11時の開店時間とともに続々とお客さまが入店し、あっという間に席は埋まってしまいました。

そんな来店客が期待する料理のため厨房で指揮をとるのは、料理長の高瀬智之氏。第8回イタリア料理コンクール「Gran Concorso di Cucina 2017」準優勝を誇る、トスカーナ料理の達人です。

シェフ自らが惚れ込んだ “奥三河産ジビエ”

以前より、ここ「マキャベリ」ではトスカーナ料理の定番である猪を使ったメニューをラインナップしていましたが、良質なジビエを安定的に調達することが難しかったそう。そんな時、高瀬シェフが仕事で訪れた愛知県にある同じグループ会社運営のレストランで、“奥三河産のジビエ”に出合ったのです。

「初めて食べた時は衝撃でした。こんなにおいしいジビエがあるんだ!」と。

高瀬シェフの心を揺さぶるほど美味という奥三河産ジビエを、さっそくいただいてみました。

1品目は、パッパルデッレの「奥三河高原ジビエの森より 猪のトスカーナ風ラグー」(1,850円・税込)。

“パッパルデッレ”はトスカーナの伝統的なパスタのひとつで、幅広の麺が重めのソースをしっかりと受け止めています。通年提供しているラグーソースですが、「夏は旬のトマトを多めに、冬はトマトを減らして赤ワインを多めにした甘さ控えめ“大人のラグー”にするなど、季節によって配合を変え、飽きのこないソースに仕上げています」と高瀬シェフ。猪はモモやスネ肉を角切りしてから赤ワインやトマトと一緒に2時間以上煮込んでいて、煮崩れしていないのに、口に入れた途端ほろほろとほぐれる絶妙な煮込み具合。パスタでありながら、肉料理も一緒に味わっているかのようなお得感もあり、おなかも大満足!

愛知県・奥三河では、地場産業の安定化に向けた取り組みのひとつとして2015年に処理加工施設「奥三河高原ジビエの森」を開設しました。 山に囲まれたこの地域は、野生の鳥獣による被害が悩みの種。捕獲された鹿や猪をこの施設で迅速に処理することで、安心・安全のジビエを提供できるようになったのです。

年4回変わる四季折々のメニューが人気の理由

「マキャベリ」のランチコースは3,000円~、ディナーコースは5,100円~となっており、前菜・パスタ・メイン・デザートまで、好きなものを選択できるプリフィックススタイル。

「メインの肉料理は、常に調理法がかぶらないように気を付けながらメニューを考案。素材にもよりますが、味付けは塩・胡椒のみと比較的シンプルに、でも所々に少し手を加え、オリジナリティをプラスしています。炭火焼きから冬は煮込み料理まで、季節も意識していますね」。

2品目にいただいたのは「奥三原高原ジビエの森より 鹿ロース肉のロースト アグロドルチェソース」(2,550円・税込)。こちらは、スパイスやハーブで漬け込んだ鹿肉を、40分~1時間ほど低温でローストし、オーブンに入れて焼き上げた一品。

ひと目見て、色合いの美しさにため息が出てしまいました。鹿肉の色に合わせるかのようなソースの鮮やかな発色、さらに付け合わせの野菜もビーツや紫ニンジンをセレクトしていて、まるで絵画のような色のグラデーションがお皿の上で完成されています。

鹿肉はしっとりしながらも適度な歯ごたえを残し、噛むほどに赤身肉のジューシーさを堪能できます。驚いたのは、アグロドルチェソースに付けて食べた瞬間! 中華でおなじみの“八角”のような意外な香りが口に広がったので、高瀬シェフに尋ねると、

「そうです、八角入ってますよ~。ヨーロッパでは“スターアニス”と呼ばれ、イタリアンでもよく使うスパイスです。ほかにもクローブ(丁子)、シナモン、ブラックペッパーなどを赤ワインと煮込み、オレンジの皮で風味付けをしています」

一般的な赤ワインソースはこってり甘い印象ですが、アグロドルチェソースはさまざまなスパイスが調和した爽快さで、ジビエの旨味を引き立ててくれるのです。

3品目の「奥三原高原ジビエの森より 猪ロース肉の備長炭火焼き」(2,550円・税込)は、ディナーコース限定のメイン料理。「猪のロースは脂身が厚いほど上質」なのだそうで、確かに1カットのほぼ半分が脂身ですが、いくら食べてもしつこさや脂っこさはまったくなく、よりストレートに脂の旨味と炭火焼の香りを楽しめます。

肉の下には、「スーゴ・ディ・カルネ」というソースが敷かれているのですが、これは焼いて旨味を閉じ込めた鹿の骨やスジ・猪・鴨を香味野菜と赤ワインと一緒に煮込んだもの。骨から出るゼラチン質とコーンスターチでとろみが付いているので、肉に添えると、複雑味と旨味が補強され、炭火の遠赤外線効果でふっくら焼きあがった肉をさらにおいしくしてくれました。

高瀬シェフの人柄と生み出す料理にはファンも多く、「ジビエの本当の美味しさを知ると、もうほかの食用肉には戻れない(笑)」と語る高瀬シェフの笑顔に、記者もすっかりその一員になって、店を後にしました。

スタッフのホスピタリティが非常に高く、新宿で“ちょっとセレブ気分”になれる「リストランテ マキャベリ 新宿」。前出のとおり、開店後すぐに満席になる人気店のため、予約してから行くのがおすすめです。11月末からは「ジビエのテリーヌ」もディナーコースの前菜に登場する予定なので、こちらもどうぞお楽しみに。

※今回紹介しているメニューは11月末~2月末まで実施の冬メニューです