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お酒好きが集まるイタリアンレストランで徳島県・祖谷から届く素材を味わう「Osteria Bra(オステリア ブラ)」

イタリアン 埼玉 シカ イノシシ
2020.03.26

埼玉県草加市にある東武鉄道伊勢崎線草加駅の東側は、古くは旧日光街道の宿場町として栄えたエリアです。今は住宅街となったこの地のビルの1階に位置するのが、今回訪れたイタリアンレストラン「Osteria Bra」。

オレンジ色の看板とたくさん配された緑の木々が目印です。

店内はカジュアルだけれど落ち着いた雰囲気。

オーナーシェフの大澤和也さんがここで目指すのは、 “自然共存体験レストラン”。大澤さんはもともと公園の設計士として活躍していました。幼いころに魚が大好きなおばあちゃんのために川の水をきれいにしたいと思ったことがきっかけで造園の道に進み、ビオトープなどを配した自然を感じられる公園を手がけていました。

「自然の恵みの味を知ってもらうことで自然のありがたみ、豊かさを知っていただけたらと思っています」という大澤さんがこの店を開いたのは18年前。オープン当初は設計の仕事の傍ら経営をしていましたが、いつの間にか自ら厨房に立つようになったといいます。
「お店のイベントとして友人の田んぼで田植え体験を行ったり、店の裏にある畑でハーブを育てたりしています。ジビエを扱うのもその一環で、捨てられてしまう鹿肉を活用したいと思ったことがきっかけです」。

山深い祖谷から届いたジビエを存分に味わう

鹿や猪は徳島県三好市東祖谷にあるジビエ専用の食肉処理加工施設「祖谷の地美栄」から直送されたもの。安心安全なジビエを提供するため、農林水産省が推進している「国産ジビエ認証制度」の認証を受けた施設です。

施設の代表の方とは年に数回、店を訪ねてきてくれる仲で、「“いいのを仕留めたけどいる?”って連絡くださるんです」と、捕れたてのジビエが翌日には店に届きます。

まず登場したのは、「前菜 本日の盛り合わせ」(3,500円・税込)。猪のポルケッタ、ジビエのソーセージ、牡蠣のパテの3種類に付け合わせのサラダが付いたボリュームたっぷりの一皿です(内容は日替わり)。

ポルケッタとはイタリアの伝統料理・豚肉のローストのことで、それを猪でアレンジ。きれいな桜色の猪のバラ肉にフェンネル、ローズマリー、オレガノをまぶしてます。

フライパンでこんがりと焼き色を付けて肉汁を閉じ込め、その後オーブンで約30分、じっくりと中まで火を通していきます。その後1日寝かせて味をなじませたら出来上がり。猪の濃厚な味わいと脂の甘さの中にハーブがさわやかに香ります。

ソーセージは祖谷の地美栄で造られた2種類が盛られ、こちらは鹿のソーセージ。あっさりとした鹿肉に鹿の脂身を加えて濃厚さがプラスされています。

こちらの猪のソーセージはジュワっと脂を感じられ、噛むほどに旨味が広がります。

牡蠣のパテはブリア・サヴァランというチーズを合わせたもので、クリーミーで風味豊か。こちらもぜひ味わっていただきたい一品です。

素材のよさが際立つ鹿肉のロースト

2品目は塩と胡椒をふり、タイムとクローブと一緒に焼いた「徳島祖谷の地美栄 シカモモ肉ロースト」(2,300円・税込)に焼き野菜(+500円・税込)を添えて。

「この一皿のなかでも、モモ肉の肉質が全然違うのがおもしろいんです。外モモのなかでも内モモに近い部分は濃厚なんですよ」と勧められるままに一口食べると…、確かに少々ねっとりしたような食感と味わいが広がります。別のカットはシンタマで、肉質はやわらかくさっぱりとした味わい。

「素材が本当にいいから、調理はシンプルでもとてもおいしいんです。素材そのものの味を楽しんでいただけたら」と大澤さん。ほかにも「イノシシ肉ロースト」(2,500円・税込)、「シカ肉またはイノシシ肉のボロネーゼ」(各1,500円・税込)などで祖谷産のジビエが堪能できます。

ビールやワインだけでなくカクテル、ウィスキーや焼酎までそろい、お酒好きなお客さんの心を満たしています。

大澤さんは店を一人で切り盛り。お酒まで作るとなるとたいへんですよね?と尋ねると、「はい、大変です」と正直な笑顔。料理の提供には時間をいただくことが多いそうですが、お客さんはお酒を楽しみながら待ってくださるそうで、バータイムは話をしながら一緒に飲んでいるとか。飾らない大澤さんのキャラクターもこの店の魅力です。

「夜、店の看板をライトアップしていなくて、入りづらいって言われます(笑)」とのこと。でもぜひ勇気を出して扉を開けてみてください。美味しいジビエ料理とワインを気兼ねなく楽しめる空間があなたを待っています。

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